【画像】放送技術部門「ISDB方式の現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」
「第52回放送文化基金賞」が6月9日に発表され、フジテレビの「AI実験バラエティ シンギュラ」がエンターテインメント部門で優秀賞を受賞した。あわせて、同局が開発した「ISDB方式の現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」も放送技術部門を受賞し、フジテレビは2部門での表彰となった。
■放送文化の発展と向上を目的とした賞
放送文化基金は、放送文化の発展と向上を目的として1974年に設立された民間の財団。「放送文化基金賞」は、優れた番組・配信コンテンツや、放送文化、放送技術の分野で顕著な業績をあげた個人・グループに贈られる。
■エンターテインメント部門優秀賞「AI実験バラエティ シンギュラ」
エンターテインメント部門で優秀賞を受賞した「AI実験バラエティ シンギュラ」は、AIを使用してさまざまな実験企画を行うバラエティー番組。1月2日に単発特番として深夜帯で放送され、脳内でイメージした回答を生成AIを使用して答える「脳内大喜利」などが話題を呼び、5月14日には2回目の特番が全国ネットで放送された。
今回は第1回の放送が優秀賞を受賞。「AIを遊び道具として使うことで、芸人たちの未知の才能を引き出すことに成功した。AI活用の新たなステージを切り拓く新機軸のバラエティである」と評価された。5月14日放送回はFODにて配信中で、今回の受賞を受けて、第1回の1月2日放送回が現在TVer・FODにて無料配信されている。
■放送技術部門受賞「アドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」
放送技術部門を受賞した技術は、一斉同報性を持つテレビ放送において、放送とインターネット広告技術を融合させることにより、CMや番組の一部をテレビごとに差し替えて個別提示できる「アドレッサブルTV」と呼ばれる技術。日本の放送方式として初めて開発、実用化された。
本技術では、インターネット広告における偽動画広告の課題を踏まえ、視聴者に動画広告の広告主や考査情報を提示でき、その情報の真正性を暗号技術で担保できる偽情報対策の仕組みもあわせて開発。これらを世界の放送方式に先駆けてアドレッサブルTV技術に組み込むことで、ブランドセーフティを守る仕組みを実現した。
現行の地上デジタル放送(ISDB-T)のハイブリッドキャスト上にターゲティングCMや地域差し替えなどの機能を追加し、欧州や米国がすでに規格化している手法より優れた先進的方式である点が高く評価された。
■『AI実験バラエティシンギュラ』企画・演出:飛田将斗氏(フジテレビ 制作センター)コメント
2026年、AIは急速に社会へ浸透し、今では目にしない日はないほど日常化しました。“人間の仕事を奪う存在”として認識されることもあるこの技術を“人間の魅力を引き出す存在”として描くバラエティー番組を志しました。まずはレギュラー化を目指すところからですが、進化するAIとともに二人三脚で新企画の開発に取り組むことで、テレビ業界に新しい風を吹き込んでいきたいです。
初めて企画・演出を担当した番組で、このような大変名誉ある賞を受賞できたことは、番組に関わっていただいた全てのスタッフ・出演者さまのおかげです。そして視聴者の皆さまにも心より感謝申し上げます。過去の放送回はFODなどで配信中ですので、人間の能力がAIを圧倒する“逆シンギュラリティ”をぜひご覧ください。
■「ISDB方式の現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」開発者:伊藤正史氏(フジテレビ メディア技術開発部)コメント
栄誉ある賞を賜り、大変うれしく、身の引き締まる思いです。放送を取り巻く環境が大きく変わる中、本技術は、現行放送にアドレッサブルTVという新たな価値を加えるとともに、ネットとの連携にあたって発信者情報の真正性を確保し、安心してメディアに触れられる世界を、放送技術が牽引することを目指したものです。
これを実現できたのは、日本の放送方式に、先見性をもってデータ放送や放送通信連携などの仕組みを組み込んでくださっていた諸先輩方のおかげです。先人の関係者の皆さまに深く感謝するとともに、放送の価値を次の時代へつなげてまいります。
【関連記事】
・
上垣皓太朗アナ初ドラマ「上垣妄想人生計画」FODにて独占配信剛力彩芽が本人役でW主演「ナチュラルに剛力彩芽を」
・
森田哲矢&大久保佳代子の日常に密着し、すれ違った人に人生を聞く「人って、全員にドラマがある」<もしかして運命さん?>
・
やす子らの“妄想の旅”に密着する新感覚バラエティー「妄想パッキング」、ギャラクシー賞・奨励賞を受賞
・
尾上菊五郎・菊之助親子が台湾の“伝統と革新”を巡る旅へフジテレビ×TaiwanPlusドキュメンタリー共同制作第2弾、放送
・
フジテレビ×TaiwanPlusでドキュメンタリーを共同制作第1弾は「ザ・ノンフィクション」の「今晩泊めてください」