映画「ソーシャル・ネットワーク」の続編の予告編が公開されたばかりだが、主役のマーク・ザッカーバーグ役が交代したことが話題を集めている。前作でザッカーバーグ役を演じたジェシー・アイゼンバーグが続投しなかった理由を、脚本・監督のアーロン・ソーキンが米ヴァニティ・フェアとのインタビューで明かしている。
前作「ソーシャル・ネットワーク」は2010年に公開された。世界最大級のSNSであるフェイスブックが、ハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグの手で生まれるまでを描いた作品だ。アイデアの出どころをめぐる仲間との対立や訴訟もからめながら、若き創業者が巨大企業を築いていく過程の光と影を映し出し、世界的に高い評価を受けた。デビッド・フィンチャー監督が手がけ、アカデミー賞では脚色賞・編集賞・作曲賞の3部門に輝いている。脚本を担当したのがソーキンで、この脚色賞を受賞した。主役のザッカーバーグを演じたアイゼンバーグも、主演男優賞の候補に挙がっている。
公開から十数年を経て、その続編「The Social Reckoning(原題)」が登場する。今度はソーキンが脚本だけでなく監督も兼ね、新たにザッカーバーグを演じるのはジェレミー・ストロングだ。
ソーキンはアイゼンバーグの続投を強く望み、3日がかりで口説いたという。「あの役は彼のものだと感じていたし、彼は十分に経験を積んだ俳優でもあった」と、ソーキンは振り返る。だが、アイゼンバーグは首を縦に振らなかった。いつまでもザッカーバーグ役と結びつけられ続けるのを嫌い、あの人物に対して思うところもあるようだ、とソーキンは明かした。
アイゼンバーグ自身も、続投しない理由を米テレビ番組で問われ、こう語っている。「作品がどれだけ素晴らしいものになるかとは、本当にまったく関係ない」と断ったうえで、自身の心境を打ち明けた。
「役を演じていると、どこかの時点で、自分はもうその役を離れ、別の何者かになっていると感じるものなんだ」
実際、アイゼンバーグはこのところ俳優業にとどまっていない。監督・脚本・主演を兼ねた「リアル・ペイン 心の旅」では、アカデミー賞脚本賞の候補にも挙がった。
後任のストロングは、ドラマ「メディア王 〜華麗なる一族〜」のケンダル・ロイ役で知られる俳優だ。ときに共演者から煙たがられるほど役に深くのめり込む、徹底ぶりでも有名で、ソーキンとは2020年の「シカゴ7裁判」でも組んでいる。
今回もその姿勢は健在だったようだ。撮影初日の朝、ストロングが「おはよう」と声をかけてきたとき、その口調はすでにマーク・ザッカーバーグそのものだったと、ソーキンは振り返る。徹底した役づくりで、どんなザッカーバーグを見せるのかに期待がかかる。
「The Social Reckoning(原題)」は10月9日に全米で公開される。
【作品情報】
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リアル・ペイン心の旅
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写真:Interfoto/アフロ