ウーバーイーツでもスタートした「お店と同価格」プログラムで配達はどう変わったのか?【チャリンコ爆走配達日誌】

ウーバーイーツで「店と同じ価格」を導入する店舗からの配達が大きく変わりました

ウーバーイーツでもスタートした「お店と同価格」プログラムで配達はどう変わったのか?【チャリンコ爆走配達日誌】

6月11日(木) 7:00

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ウーバーイーツで「店と同じ価格」を導入する店舗からの配達が大きく変わりました

ウーバーイーツで「店と同じ価格」を導入する店舗からの配達が大きく変わりました





連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第154回

ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります!

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2025年にフードデリバリーに参入したロケットナウが、送料・サービス料0円の「お店と同価格でデリバリー」を売りにしてシェアを伸ばしていることが要因なのか、ウーバーイーツでも26年3月20日から、一部チェーン店の商品を店舗と同じ価格にする「お店と同価格」プログラムを始めました。

フードデリバリー事業者は、注文者と店から手数料を受け取り、その中から配達員への報酬や社員への給料を支払うというビジネスモデルです。

店舗側は手数料を捻出するため、デリバリー商品の価格を店頭で販売する商品の価格よりも高く設定するのが一般的です。例えば吉野家の牛丼並盛りの場合、税込価格は店で食べると498円、テイクアウトの場合は489円ですが、ウーバーイーツで注文すると780円となります。

注文する方は、この割増された商品の料金と、配達員の稼働状況によって決まる配達料、注文金額によって決まるサービス料を合わせた金額を支払う形になので、牛丼1杯の代金は少なく見積もっても1000円以上かかることになります。

ロケットナウの細かい仕組みはわからないので、正確にいくらの差になるのかははっきりしませんが、吉野家の牛丼並盛りの場合、ウーバーイーツ(デリバリー価格)よりロケットナウ(テイクアウト価格)のほうが291円安いという計算になります。

「牛丼並盛りに1000円以上を出せる人が291円の差を気にするのか」と個人的には感じているのですが、ビッグデータ的なものから運営側が分析したのでしょう。現在はガスト、松屋、ピザハット、ゴーゴーカレー、かっぱ寿司、魚民、ローソン、成城石井などチェーン店を中心に全国1万5000店以上の店舗で、デリバリー商品が店と同じ価格で販売されています。

手数料やサービス料がかかるので、デリバリーの価格は自分で店に買いに行くよりも基本高くなります。ですが、この「お店と同価格」プログラムと、「Uber One」という何回注文しても配達料が月498円のサブスクプラン、配達料が安くなる時間帯などを組み合わせると、自分で買い物に行くよりも安く注文できるケースが増えてきています。



前置きが長くなりましたが、今回はそんな「店と同じ価格」を導入する店舗からの配達が大きく変わったという話です。

一番変化が大きかったのはローソンの配達。これまでは2リットルのミネラルウォーター5本や、缶チューハイ10本と大量の冷凍食品といった感じで、一度に大量の商品を運ぶことが多かったのですが、1回あたりの配達量が減りました。

商品をまとめて一度に頼むことで手数料を安く抑えようとしていた方が「安くなったし、逆に家に大量のものがあると邪魔」と考えるようになったのでしょう。最近はローソンがデリバリーで注文すると商品が店頭価格の半額になるキャンペーンを行なったりするので、深夜にからあげクンをひとつだけを運ぶなんてこともよくあります。

注文時間帯で変化があったのは15時ごろの配達。お昼のピークタイムと夜のピークタイムに挟まれたこの時間帯は配達依頼の数が減り、私が配達する地域では状況によっては数十分依頼が来ないこともあったのですが、この時間に松屋や成城石井などの店からの依頼が増えました。

この時間帯はサービス料や配達料などの手数料が下がりやすい時間帯。クーポンを活用すると、店まで買いに行くよりデリバリーの方が安くなることから、注文が増えていると思われます。

どの時間帯でも増えたなと感じるのはガストのキッズメニュー。Uber Oneを使ってキッズメニューを頼んだ場合の手数料が200円ほど。店の価格にこの金額をプラスしただけで自宅まで配達してくれるので、子育て世代の家庭にとっては便利なサービスだと思います。ちなみにキッズメニューは650円ほどで、親が食べると思われるパスタなど一緒に注文されるケースが多いです。

「お店と同価格」プログラムによって配達状況は変化しつつありますが、このようなサービスが続くと、収益の関係で店と同じ価格を導入できない個人店のフードデリバリーの売り上げが下がる可能性があります。その結果、個人店が撤退。ウーバーイーツで注文できる店がチェーン店ばかりの画一的なサービスとなってしまうことが懸念されます。

私は飲食店の多様性がウーバーイーツの一番の魅力だと感じているので、他社との競合に勝たなければならないという事情はあると思いますが、個人店が対応できない値下げサービスは程よい感じの期間で終了してもいいのかなと感じています。

文/渡辺雅史イラスト/土屋俊明

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