俳優オーディション「THE OPEN CALL」の2次審査が終了し、審査に参加した山田孝之らからコメントが寄せられた。
山田がメインパートナーとして参加するオリジナル映画(2027年公開予定)の主要キャストを募集する公開オーディション「THE OPEN CALL」。15歳以上であれば性別や国籍、所属事務所、演技経験を問わず誰でも挑戦できる本オーディションには、世界各地の10代から80代までの幅広い年代から14000人の応募が。1次審査では、参加者から送られた課題動画をもとに山田、阿部進之介、岩上紘一郎、榊原有佑、松田一輝ら、映像業界で活躍するメンバーが選考を実施。通過率約1.5%の狭き門を突破した約200人が2次審査へと進んだ。
2次審査は、課題となる台本を演じる「対面審査」を実施。独特の空気が流れる緊張感が張り詰めた空間で、候補者の演技と審査員の真剣な眼差しがぶつかり合った。リモートでの参加となった阿部は「画面越しでも感情を揺さぶるエネルギーが凄まじく、集中力が必要でした」と候補者から大きな刺激を受け、山田も「脚本の文字を追うだけでなく、セリフの『間』にどれだけ思考を巡らせ、呼吸しているか、お芝居の強度がある人たちが残りました」と述懐。さらに「受かる受からないの次元を超えた怖さやえぐさ、壮絶なドラマがここから始まります。何が起きるのか、とても僕自身とても楽しみに、3次に備えます」と3次審査への期待も語った。
また2次審査には、ロンドンを拠点とするキャスティング・ディレクターのオリビア・ブリテイン氏の姿も。直近では「プロジェクト・ヘイル・メアリー」のキャスティングに携わった彼女は、熱心にメモを書き留めながらオーディションを見守り「演技未経験の人もいれば、経験豊富な人もいて、本当に素晴らしいプロジェクト!」とコメントしている。
「THE OPEN CALL」の全プロセスは、Leminoで今秋独占配信。ブリテイン氏、審査員からのコメントは以下の通り。
■オリビア・ブリテイン
日本と欧米での手法の違いはありますが、キャスティングの本質は「対面で人間性を見極めること」です。これほど幅広く、様々な素晴らしい俳優たちに出会う機会をチームが作り上げたのは、なんて素敵な試みだろうと思いました。演技未経験の人もいれば経験豊富な人もいて、本当に素晴らしいプロジェクトですね。基本的に台本があるロンドンと違い、今回の(オリジナル映画の)台本がない試みは非常に興味深く、未経験者からベテラン、また、ダンサーまで多様な表現者が独自の解釈で挑む姿がとても印象的でした。
中でも、ありのままの自分で演じた名もなき新人の存在にはゾクゾクしました。スター性とは部屋に入った瞬間に分かるもので、教えられるものではありません。役柄が後から作られる今回は、まさに人間性や「自分をしっかり持つこと」が問われます。この恐怖の伴う挑戦の中で、自分の魅せ方を知る人がきっと見つかるのではと感じています。また、初対面した山田孝之氏の挑戦的な姿勢にも圧倒されました。
■山田孝之
4日間、40時間の集中。200人の真剣な芝居を真剣に受け止め続ける。本当に疲れました。でも、脚本の文字を追うだけでなく、セリフの「間」にどれだけ思考を巡らせ、呼吸しているか、お芝居の強度がある人たちが残りました。年齢や性別は関係なく、ただただ芝居が良いか悪いか。次の3次審査は人間としてのリズム感やテンポの化学反応、時にはぶつかり合いも起きるはず。受かる受からないの次元を超えた怖さやエグさ、壮絶なドラマがここから始まります。何が起きるのか、僕自身とても楽しみに、3次に備えます。
■阿部進之介
私の場合オンラインでの参加でしたが、画面越しでも感情を揺さぶるエネルギーが凄まじく、集中力が必要でした。残った方々の写真が並んだ時、それらを載せたケースがとても重たく感じたほどです。僕自身、若い時はオーディションで能力を出せない事もあったので、もがきながらこの場に懸けた彼らの熱量や苦悩は痛いほど分かります。だからこそ、自身のバックグラウンドを演技に落とし込み、驚くような解釈を見せてくれた彼らにはリスペクトしかありません。選ばれた皆さんは文句の付けようがない個性的なメンバーです。次の3次審査では、彼らが役を全うする姿を通して「俳優とは何か」が観る人に必ず伝わるはず。その瞬間に立ち会えることが、今から嬉しくて仕方がありません。
■岩上紘一郎(キャスティングディレクター)
普段のキャスティングの枠やバランスを一度捨て、葛藤しながら何度も入れ替えて選び抜いた方々は満場一致の「ファンタスティック」なベストメンバーです。2次審査は度肝を抜かれるような緊張感の中、演出に食らいつく姿には「あっぱれ」としか言えません。他業種で活躍する才能や演技未経験者も含まれており、ここからの化学反応が本当に楽しみです。本来、俳優が裏で泥臭く準備するプロセスは表に出ないものですが、それを見せる彼らには相当な覚悟が必要です。ここからは楽しさだけではなく、不器用さもさらけ出す過酷なステージになります。全員に何かを持ち帰って輝いてほしい。親のような気持ちで、彼らの「生き様」を見届けます。
■榊原有佑(脚本・監督)
1次審査とは違い、目の前で繰り広げられる芝居の熱量に「俳優ってとんでもないな」と圧倒されました。こちらの急な設定変更のオーダーにも、わずか10秒ほどで内側から役を作り直してのけてしまう。残った方々は過酷な審査の中でも私たちの記憶に強烈に焼き付いた、文句なしのメンバーです。今回のオーディションは脚本がない状態からのスタートなので、「インスピレーションが浮かばなかったらどうしよう」という不安もありました。しかし彼らの芝居を見て、すでに具体的な映画のワンシーンやストーリーが脳裏に浮かんでいます。ここからは映画のことも見据え、監督としての感受性を高く保って、彼らとワクワクしながら向き合いたいです。
■松田一輝(企画・プロデュース)
まるでワールドカップやWBCの日本代表選考のような熱い議論を経て、精鋭が選出されました。このオープンなオーディションだからこそ、知名度や所属事務所に関係なく、未完成ゆえに強烈な魅力を持つ才能とも出会うことができました。だからこそ審査はどこまでもクリーンであるべきで、僕自身、一切のノイズを残さない覚悟で応募者と向き合っています。ここからは技術だけでなく、彼らがなぜ魂を削ってまで俳優を目指したのかという「人生の背景や生き様」が見えてくるはず。同じ環境で刺激し合い、お互いの会話から強くなり、劇的に進化していく。そんな「進化する瞬間」に立ち会えることに、今からワクワクしています。
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