江戸川乱歩賞受賞作家・薬丸岳氏の傑作社会派ミステリーが、映画「怪物の祈り」として、「フロントライン」(2025)の関根光才監督により映画化、2027年に全国公開される。
最愛の娘を殺された、ひとりの牧師。犯人に下された判決は、死刑――。しかし、その男は法廷で「サンキュー」と高笑いし、反省の色すら見せなかった。絶望の果てに、牧師はある計画を思いつく。それは、死を望む殺人犯に、もっと生きたいと思わせること。受刑者の心を助言や導きにより救済する“教誨師(きょうかいし)”として近づき、その凶悪な死刑囚に「生きる希望」を与えていく――。激しい憎悪に囚われた父親がたどり着いた、前代未聞の復讐……。極秘のうちに始まった被害者遺族と死刑囚の「対話」は、やがて魂を懸けた「対決」へと変貌していく――。
原作は、2005年、「天使のナイフ」で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー、以降も吉川英治文学新人賞を受賞した「Aではない君と」、同賞の候補となり後に映画化もされた「友罪」、日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した「黄昏」など、常に人間の本質と社会の闇に鋭く切り込んできた薬丸氏による、社会派ミステリー「最後の祈り」。薬丸氏の新たな到達点にして“最高傑作”との呼び声も高い本作は、死を望む者に、生きたいと願わせて死刑以上の絶望を与える――という衝撃的な設定と斬新な展開で2023年の刊行直後から大きな反響を呼び、映像化の問い合わせが相次いだ。
今回の映画化にあたり、本作自体のタイトルを「怪物の祈り」に改題し、 2027年に全国公開される。監督を務めるのは、映画「フロントライン」(2025)の関根光才。国内外で高く評価されてきた映像表現と、ドキュメンタリー作品でも培われた鋭い観察眼と緻密な人物描写を武器に、関根監督が挑むのは、「被害者遺族」と「死刑囚」という、本来決して交わるはずのない二人の対峙。死刑執行を前に繰り広げられる、命がけの対話。赦しと憎しみ、生と死、救済と復讐……そして観る者の倫理観までも揺さぶる極限の心理戦を、スリリングかつ濃密に描き出す。キャストは後日発表される。
さらに映画化決定に合わせ、原作の初文庫化も決定。新タイトル「怪物の祈り」として装いも新たに刊行され、文庫版に収録される解説は、関根光才監督自らが担当する。角川文庫夏フェア2026にて、6月16日より全国の書店で展開される。
【作品情報】
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怪物の祈り
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