佐藤二朗、オリジナル脚本作「名無し」異例ヒットに熱弁「日本映画界の未来への光」

佐藤二朗

佐藤二朗、オリジナル脚本作「名無し」異例ヒットに熱弁「日本映画界の未来への光」

6月8日(月) 15:30

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佐藤二朗脚本・主演、城定秀夫監督作「名無し」(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶が6月7日、kino cinéma新宿で開催され、佐藤とともに丸山隆平が登壇した。

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公開から時間が経過し、さまざまな意見が寄せられている本作。佐藤は「公開の時にもお話ししましたが、賛否あっていいと思っています。『“賛”でも“否”でも遠慮なくSNSに書いてください』と言ったのですが、本当に評価が二分していて」と、観客の心に深く訴えかける作品になった手応えを実感。「自分で書いていても気づいていないような考察をしてくださる方もいて、もう僕や監督、出演陣、スタッフ陣の手を完全に離れて、まるで生き物のように作品が育っている感覚がします。それはそれで作品としては幸せなことだなと思う」としみじみ語った。

本作は現在116館での公開ながら、早くも興行収入2億円を突破するヒットを記録。この日もすでに5回以上鑑賞しているリピーターが多数来場していた。じわじわと広がりを見せる本作だが、佐藤は「5年ほど前に一人でウジウジとこの作品を書いて、30人ほどのプロデューサーに見せました。親身になって実現に向けた方法を模索してくれた方も何人かいて、すごく感謝しているんですけど、結局最後は『オリジナル作品はやっぱり難しい』という結論になるんです」と企画立ち上げ時の苦労を述懐。「今の日本映画界では、有名な漫画や小説といった原作が担保になるので、それがないとオリジナルは後回しになる。それがずっと定説になっていました」と厳しい現実を明かしつつも、「でも賛同してくれる方がいて、こうして実現しました。テイスト的にも決して多くの人が好むようなものではないと思うのですが、オリジナル脚本で、しかもこの小規模公開としては異例のヒットになっている。僕はこれに、日本映画界の未来として、言葉にできないほどの光を感じています」と力強く語った。

この言葉を受け、丸山も「映画って、元々は“余白の芸術”だと思うんですよ。考察したり、ラストで何かのピースが欠けていたり、この作品にはそういう要素がすごく詰まっています。今はどちらかというと、エンタメ性の高い、最後にはちゃんと解決する分かりやすい作品が多く見られている中で、二朗さんがおっしゃったように、こういう映画が多くの皆さんに届いているという現状には大きな意味がある」と深く頷いた。

また、本作の重要なテーマの一つである「人と繋がりたいという願い」にちなみ、2人が最近「人との繋がり」を感じたエピソードを披露する一幕も。佐藤は「今回、徹底的に絶望を描こうとしたのは、『人と繋がっているうちは、まだ明日も生きてみようと思えるのではないか』ということです。全く人と繋がれなくなった、あるいは自分でそう思い込んで、繋がることを諦めてしまった人間はどうなるのか、という視点で書き始めました。だから、人と繋がるということは、実はものすごいことだと思うんですよね」と作品に込めた思いを語りつつ、「ちなみに私、家では割と毎日、妻にハグを断られております」とボヤき、客席の笑いを誘った。

一方の丸山は「僕はもう月並みですけど、やっぱり人生で一番長く一緒にいるSUPER EIGHTのメンバーですね。昨日も一緒に仕事をしていたんですけど、裏でもずっと笑っていますから」と笑顔を見せ、メンバーそれぞれのほっこりするエピソードを明かして会場を温かな空気で包み込んだ。

【作品情報】
名無し

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(C)佐藤二朗 永田諒 / ヒーローズ?2026 映画「名無し」製作委員会
映画.com

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