「飛ばない人の共通点はインパクトでリリース」シャウフェレ流“あと50センチ”先で叩く技術

178㎝ながら平均飛距離300ヤードを越えるザンダー・シャウフェレ(撮影:GettyImages)

「飛ばない人の共通点はインパクトでリリース」シャウフェレ流“あと50センチ”先で叩く技術

6月8日(月) 12:00

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身長178㎝ながら平均飛距離314.8ヤードでPGAツアー18位につけるザンダー・シャウフェレ。合理的な彼のスイングを、プロコーチの南秀樹が分析。アマチュアが参考にしたいポイントも教えてもらった。



【連続写真】強烈なハンドファーストでインパクト後にリリースするシャウフェレのドライバースイング


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シャウフェレはそれほど大きな体格ではありませんが、飛距離と方向性を両立したスイングはさすがです。特徴は、左肩主導のバックスイング、両肩のタテ回転、そしてハンドファーストのインパクトなど、見どころの多いスイングです。

正面からアドレスを見ると、左肩からヘッドまでが一直線になっています。バックスイングは左サイド主導で行い、左肩からヘッドまでを一直線にしたままクラブを上げています。手元が腰の高さまで上がっても、その関係性は崩れません。体の回転でクラブを上げていく動きは、「体とクラブの一体感がない」と悩むゴルファーにとって参考になるポイントでしょう。

体の強さを感じさせるのが、フォロー以降の動きです。フィニッシュではクラブをタテに振り抜いていますが、これができるのは、腰をヨコ回転させながらも両肩をタテに回転させているからです。両肩もヨコ回転になると上体が開きやすくなり、腰も両肩もタテに動かそうとすれば伸び上がりやすくなります。上半身と下半身が異なる回転をすることで、理想的なポジションへクラブを振り抜いているのだと思います。

特徴的なのは、ドライバーでありながら、かなりハンドファーストの状態でボールを捉えている点です。フェースをややシャットに使い、胸を残しながら右肩を低い位置に保ってインパクトを迎えているため、叩きにいってもボールを押し込めています。トッププロならではの高い技術であり、飛距離アップにもつながるポイントです。ただし、高MOIヘッドでこれを行えば、一般的には強いプッシュボールになりやすいので、ご自身の使うドライバーのモデルを考慮することも必要です。

また、インパクト後に右腕を伸ばし、クラブを解放していく動きは、「ヘッドスピードの割に飛距離が出ない」と感じている人にとって大きなヒントになるでしょう。

同じヘッドスピードでも飛距離に差が出るのは、インパクト時の加速感が異なるからです。飛距離が出ない人はインパクトにタイミングを合わせようとするため、実際にはインパクト前に力を使い切ってしまっています。右腕を伸ばし、クラブをリリースするタイミングを、ボールの50センチ先に設定してみてください。音が鳴る練習器具を振ったり、柔らかいシャフトでしなり戻りを感じながら素振りをしたりと、感覚を身に付けるには地道な練習が必要です。しかし、力を解放するポイントを変えられれば、飛距離には大きな変化が現れるはずです。

フォローを出す際には、お腹を下に向けて前傾姿勢をキープしたまま振ることも重要です。伸び上がりやすい人は、最初からフィニッシュまで振り切る必要はありません。前傾を保ったまま「ビュン」と振り、フォローでは手元を腰の高さで止める。このインパクトの反復練習が、効率よくスイングを改善してくれます。フォローを強く出そうとして前傾が起きたり、体を開いて振ってしまったりすると、なかなか良い結果にはつながりません。

■ザンダー・シャウフェレ
1993年生まれ、米国出身。母親は台湾人で日本育ち、父親はドイツとフランスのハーフという日本に縁がある。2021年の「東京五輪」で金メダルを獲得。24年の「全米プロ」でメジャー大会初優勝を遂げ、同年に「全英オープン」も制覇。今季178㎝ながら平均314.8ヤードを誇る。

■解説:南 秀樹
みなみ・ひでき/プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。

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