アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが、優れた映画館を称える新しいリストを創設すると発表した。作品でも作り手でもなく、映画館そのものに光を当てる試みだ。
このリストは「アカデミー・マーキー・シアター・リスト」と名づけられた。マーキーとは、映画館の正面に張り出して上映作品の題名を掲げる、大きな看板を指す。いわば映画館の顔だ。初回は世界で50館が選ばれ、内訳は米国内と米国外から、それぞれ25館ずつだという。アカデミー賞のような像が贈られるわけではなく、選ばれた映画館はロビーに認定証を掲げられるほか、アカデミーの公式サイトやSNSでも紹介される。
選定の基準は、映像と音響の質、上映する作品の幅広さ、歴史ある建物の保存状態、地域社会とのつながり、誰もが利用しやすい設備など、多岐にわたる。通年で営業し、新作や、名画座のように旧作を上映している実在の映画館が対象となる。
配信サービスの普及に加え、コロナ禍を経た客足の落ち込みで、世界各地の映画館は厳しい状況に置かれている。今回の取り組みには、そうしたなかで劇場に足を運ぶ体験そのものに光を当てるねらいがある。映画館に行く文化を祝い、物語の力で地域を結ぶ劇場を称えたい、とアカデミーは説明している。発案したのは、「マイレージ、マイライフ」のジェイソン・ライトマン監督だという。
映画館からの申請は、アカデミーの公式サイトですでに受け付けが始まっている。正式なリストが発表されるのは、アカデミーが創立100周年を迎える2027年春になるという。
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マイレージ、マイライフ
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Photo by Gilbert Flores/Variety via Getty Images