楽屋弁当をめぐるドラマ「馬場典子コラム直線・曲線・斜め線」

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楽屋弁当をめぐるドラマ「馬場典子コラム直線・曲線・斜め線」

6月6日(土) 11:31

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われわれの業界は、お弁当やケータリングを用意してもらえる、ありがたい環境です。あるだけでうれしいお弁当。ですが、ちょっとしたことで「あーだ、こーだ」と言われてしまうのもまた、お弁当です。それだけ大事な存在だということでしょう。

そんなお弁当をめぐり、いつも小さなドラマ(?)が展開されています。

多くの現場で、多様な好みに対応できるようにと、お弁当は数種類が用意されています。それでも、マネジャー、スタイリストさん、メイクさん、全員の好みが上手く分かれることの方が珍しく、だいたい人気が集中してしまいます。

食べ物の恨みは怖いので(笑)、じゃんけんで決めるのですが、スタイリストさんの勝率がダントツです。彼女は食べることが大好きなので、やはり執念の差でしょうか。

私が担当していた料理番組では、人数を把握して発注しているにもかかわらず、東京・浅草にある牛肉で有名なお店の時だけ、弁当数が足りなくなるという珍現象がよく起きていました。

メイクさんが、「見たくもない」と言うお弁当があります。聞けば、一時期いろいろな現場で(同じ日の昼夜も含めて)連続して出てきたということでした。好きだったものが嫌になるなんて、人気だからこそのブームも罪深い…。



おかず3種類が盛り合わせられている中華弁当も人気です。お米がおそらく国産ではない。それがかえって炒めものに良く合うのです。容器から油が漏れていてもおいしいから気にしない。

微妙な時間帯の現場では、お弁当があるのかないのか気になります。食べて行かないと空腹地獄になるし、食べて行ったのにおいしそうなお弁当に誘惑されるのもツライ。そんなとき番組スタッフへの「お弁当はありますか」という質問が、「用意してほしい」と受け取られてしまわないかが、いつも悩ましい。

食べ方に特化した研究をしている「食べ方学会」の市島晃生会長(本職はテレビディレクター)にお会いした時、お名刺代わりにいただいたのが「食べ方図説崎陽軒シウマイ弁当編」という同人誌でした。シウマイ弁当、どれから食べる?どう食べる?というこだわりを、放送作家の小山薫堂さんらが手順とともに詳細に語っておられ、私も一緒だ!とか、そこまでこだわるのか!とか…。とにかく面白い。

そして、あの甘酸っぱいアンズをいつ食べるのか。長年、個人的に難問でしたが、なんと、鶏から揚げと食べると酢豚風になる(豚じゃないけど)との情報も。次回、試してみよう。


馬場典子(ばば・のりこ)東京都出身。早稲田大学商学部卒業。1997年日本テレビに入社し、情報・バラエティー・スポーツ・料理まで局を代表する数々の番組を担当。2014年7月からフリーアナウンサーとして、テレビ・インターネット番組・執筆・イベント司会・ナレーションなど幅広く活動中。大阪芸術大学放送学科教授も務める。

【KyodoWeekly(株式会社共同通信社発行)No.21からの転載】

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