スコッティ・キャメロンの選手がブレード型➡マレット型へと快適に移行できる理由は「手の位置」がカギだった

ブレード型からスムーズにマレット型へ移行できる理由をパターの巨匠に直撃!

スコッティ・キャメロンの選手がブレード型➡マレット型へと快適に移行できる理由は「手の位置」がカギだった

6月4日(木) 17:44

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元々オデッセイのパターを開発し、多くのマレット型の名器を生み出してきて、数年前からスコッティ・キャメロンのチームに参画している、オースティ・ローリンソン氏が来日。国内男子ツアー会場で、直近のパターの話題について幾つか質問に回答してくれた。



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近年、ブレード型だったトップ選手たちが、次々と「マレット型」へ移行する現象が加速。直近の世界ランクトップ20のうち、ブレード型2人に対して18人がマレット型。そして、18人の内訳はテーラーメイド7人、スコッティ・キャメロン6人、オデッセイ4人、L.A.B. GOLFが1人となる。


形状が大きく異なるモノへの移行は、視覚的な違和感やストロークのズレを生みやすいと言われるが、なぜスコッティ・キャメロンを選ぶ選手たちは、スムーズに移行できるのか。核心は、ヘッドの形ではなく「最適なネックの設計」と「手の位置の再現性」にあった。
 
■ 核心は「009」のDNAを忠実に再現すること
 
スコッティ・キャメロンの代名詞であり、数々のレジェンドが愛したブレードパター『009』。多くのツアープロは、このブレードを構えた時の「手の高さ」や「ラインの見え方」が身体に染みついている。オースティはプラミングネックのマレット型『PHANTOM 9.2R』を例に、『009』を使った人にスムーズな移行が生まれる理由をこう説明する


「元々『PHANTOM 9.2R』のネックは、 009のセットアップを極めて忠実に再現するようにデザインされています 。アドレスで構えた時に、手の位置がマレットでもブレードを構えた時に近くなるようにね。それをこのモデルで実現するために、 プラミングネックを少し短くしている のです」
 
一見同じクランク(プラミング)ネックのように見えて、実はシャフト軸の延長がヒール側を通るように変え、『9.2R』はブレード型からスムーズに移行できるという。
 
「例えば、『PHANTOM 5.2』のシャフト軸の延長は、センターよりもわずかにヒール寄りですが、9.2Rはそれよりも遥かにヒール寄りを通ります。ホーゼルのデザインを少し変更し、もう少しだけトウハング(トウの傾き)が大きくなるようにしました。その目的は シャフト軸をよりブレード型に近づけるため です」


マレット形状によって最適なクランクネックを使い分けており、これが多くのトッププロが違和感なく移行できる一因だという。
 
「(9.2Rのような)このセットアップ(構え)が全てのツアーで非常に人気なのは、 マレットの恩恵であるミスへの寛容性を持ちながらブレードの構えやすさを備えるからです 。マレットを試したいと考えているブレード使いの選手たちにスムーズに移行できるようにしたかったから、 構えとリリースの感覚が似ている ようにね」
 
■選手を見る上で「ネックが合わない兆候」とは?
 
なぜここまで 「手の高さ」 「ネックの見え方」 にこだわるのか? オースティとチームは、ツアー現場で選手たちが見せる “ある仕草” に注意を払っているという。
 
「手の高さが自分に合っていない選手を見ていると、ボールの手前でこのように 手の高さを微妙に動かして、しっくりくる位置を探そうとしている のが分かります。パターの見え方と、手の位置や高さは全て連動しているので、非常に重要になってきます」


パターの座りや見え方を優先すると手の位置が狂い、手の位置を優先すると今度はパターの見た目が狂う。この矛盾が、ストロークを根本から破壊することになる。その “悪い兆候” を見逃さないようにしているのだ。
 
「パターの座りを良くしてフラットに構えようとした時、自分の手が低すぎると感じると、手をこのように(高く)動かし始めます。すると今度は、ヒールが浮くように見えて迷ってまた動かしてしまう。 これは悪い兆候です 。多くの場合、アドレスで手が低すぎたとしても、彼らはインパクトでは『正しい位置』に戻ることに慣れているため、テークバックから戻す際に軌道を少し修正しなければならなくなります。そのため、 ストロークに少しループが生じてしまう のを目にすることになり、プレーンから外れてしまうのです」


この「ループ」こそが、選手を最も苦しめる罠だとオースティン氏は警告する。「彼らは 練習ではそれを器用にアジャストできるかもしれませんが、 プレッシャーがかかる実戦ではストロークが崩れてしまう 原因になります 」。だからこそ、単なる開閉の問題だけではなく、ゼロポジションである構えの「手の位置の快適性」にこだわり抜くのだ。
 
■見た目はマレットだが、中身はブレード
 
スコッティ・キャメロンのマレット型がツアーで支持を得る理由は、単に「寛容性の高い大型ヘッドを作ったから」ではない。元々のブレードユーザーが求める 自然な手の位置、見え方、そしてオンプレーンに動く絶妙な操作性 を、ネック長さや位置を微細に調整することで、マレット形状に完全に溶け込ませるからだった。
 
クランクネックブレード(ピン型)を使ってきた人が、「マレット型に替えても実戦で入らない」と悩むなら「手の位置」と「見え方」が快適か?を再考してほしい。一概にクランクネックと言っても、その長さは同じではないのだ。


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