是枝裕和監督や西川美和監督のもとで監督助手を務めてきた新鋭・孫明雅(そん・みょんあ)監督の長編デビュー作「トロフィー」にYOU、きたろう、山中崇、白川和子、黒田大輔、ソウジ・アライが出演していることが明らかになった。あわせて、主人公の少女が巻き起こす騒動と葛藤を瑞々しく切り取った本予告編とアザービジュアルもお披露目された。
本作は、K-POP好きの主人公ソヒ(恒那)を中心に、思春期の等身大の日常と、彼女を取り巻く家族や大人たちの姿を描く青春群像劇。新たに出演が発表されたキャストはソヒの世界に深みとリアリティをもたらす俳優陣となっている。是枝監督作「誰も知らない」で映画デビューしたYOUは、ソヒと友人・未来(梨里花)が足繁く通う甘味屋の店主・さっちゃん役。無邪気に遊びに来るソヒらを温かく見守る人物だ。
未来の祖父役には名優・きたろうが扮し、時に厳しくも不器用な優しさで未熟な少女たちに接するキャラクターを表現する。
さらに、焼肉店を営むソヒの叔父役に山中崇、家族を静かに見守り安心感を与える祖母役に白川和子、ソヒたちがある出来事をきっかけに訪れるバーのミステリアスなマスター役に黒田大輔、ソヒがよく行く乾物屋「丸萬商店」の店主役をソウジ・アライが演じ、日本で生きる在日コリアンとしての現実やルーツにソヒが向き合う瞬間を、それぞれの確かな演技力で支える。各キャスト陣からのコメントも到着している。
また、解禁された本予告では、ソヒが友人と笑い合う日常や、朝鮮舞踊に真っ直ぐ向き合う凛とした姿が収められている。一方で、父との分かり合えなさも徐々に浮き彫りに。「ライブに行くために、父の大切にしていた祖国・北朝鮮の勲章を売った――」というテロップとともに、ソヒが様々な大人たちと出会い、葛藤しながら成長していく瑞々しい映像となっている。
そのほか、少女たちの青春を切り取ることで知られる写真家・石田真澄の撮影によるアザービジュアルも公開された。やわらかな光の中で揺れるチョゴリを纏い、遠くを見つめるソヒの静かな空気感を捉えており、今後も公開に向けて順次新たなアザービジュアルが披露される予定だ。
「トロフィー」は7月10日から全国で公開。
甘味屋の店主 さっちゃん役/YOU
ものすごく暑かった現場で、監督がその想いを一つ一つ丁寧に形にしてゆこうとする姿、もう全てを理解し、いつものようにじっくりと狙いを定め一寸の狂いもなく舐めるように(笑)取り納めてゆく山崎さんがいらして、真っ白な子鹿のようなソヒは、その時期の少女の全てを纏っていて。
始終キラキラとした清流が流れているような駄菓子屋の風景は、それだけで感慨深いものでした。全編に描かれているであろう、監督の想いや、役者さん達の表現に触れるのがとても楽しみです。その一欠片に携われたこと、心から感謝しております。楽しみです!ありがとうございます!
未来(みらい)の祖父役/きたろう
脚本を読ませてもらって、ぜひ参加したいと思った。
テーマに真正面から向かう姿勢に心打たれた。
在日コリアンの少女と日本の少女の友情が実に透明だ。
理由なき差別は二人にしか止められない。現場で、カット割りがカメラマンと話し合いになり、孫監督の譲らない頑固さが素敵で可愛かった。
乾物屋の店主役/ソウジ・アライ
脚本を受け取ったその足でロケ地の三河島を訪ねると、懐かしさを感じた。多文化共生を象徴するような子供たちのグループが自転車で駆け抜けた。主人公ソヒがよく買い物にくる丸萬商店は、そんな地域で愛されしっかりと根を張っていた。日本の豊かさ、多様性の美しさを、自然体で伝えてくれるこの街にもトロフィーを!
バーのマスター役/黒田大輔
人種や国境や性別関係なく、ただただ普通に思い悩んだり喜んだり憤ったり楽しんだりしながら、生活している人たちのひとときを覗き見させていただきました。
ソヒの叔父役/山中崇
「オレ、在日なんだよね」高校生の頃、幼なじみの友人がふと話してくれた。当時の僕は、その言葉の重さをよく分かっていなかった。あれはきっと、とてもナイーブで勇気のいる告白だったのだと、後になって気づいた。きっと大切な友達だと思ってくれたから話してくれたんだ。そう感じた時、心の奥でじんと震えるものがあった。
作品を観ながら、そのことを思い出していました。舞踊を踊る生徒たちの笑顔がみずみずしさで溢れています。現実と向き合いながら芽吹いたその笑顔は、観る人たちにもきっと勇気を灯してくれると思います。
ソヒの祖母役/白川和子
異国の地で、甘いも酸いも知り抜いた、ハンメ(祖母)の余裕ある生き方を、私なりに演じることができたと思います。それは四十年以上続いていた、在日の友人とのおつきあいがあったからです。生き方の姿勢、人生における決断など波乱万丈の人生から多くのことも学べたからです。その友人も旅立ちましたが、『トロフィー』に出演させていただき、恩返しができました。孫監督本当にありがとうございました。
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トロフィー
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