5月30日(土) 3:30
独立行政法人国民生活センターの報告によると、通信販売での定期購入に関する相談は毎年8万件以上あります。
原則として、販売ページに「定期購入であること」や「2回目以降の価格」「支払総額」などが適切に表示され、購入者が同意したうえで申し込んだ場合は、契約どおり支払う義務が生じます。
一方で、高齢者などがスマートフォンの小さな画面では契約条件に気づきにくく、「1回限り」と誤認して申し込んでしまうケースも少なくありません。
もし、定期購入であることが分かりにくく表示されていたり、重要事項が目立たない形で記載されていたりした場合は、契約の取り消しや支払い拒否が認められる可能性があります。
こうしたトラブルから消費者を守るため、2022年6月1日から改正特定商取引法が施行されました。この法律により、販売業者はインターネット通販の「最終確認画面」において、以下の項目を明確に表示することが義務付けられました。
(1)分量
(2)販売価格
(3)支払時期と支払方法
(4)引渡時期
(5)解約の条件
もし、お母様が注文した際の画面に、2回目以降が1万2000円になることや、総額でいくら支払う必要があるのかなどが明確に記載されていなかった場合、その契約は取り消すことができる可能性があります。
改正法では、消費者に誤解を与えるような表示によって契約させた場合、消費者側に契約を取り消す権利も認められています。
もし販売業者と直接交渉しても「契約書に書いてある」「すでに使用した分は返金できない」と突き放されてしまった場合は、すぐに消費者ホットライン(188)など専門機関へ相談しましょう。
ここで注意が必要なのは、「通信販売にはクーリングオフ制度が原則として適用されない」という点です。クーリングオフは訪問販売や電話勧誘販売などで契約させられた場合に認められる制度です。自らサイトにアクセスして注文する通信販売では、サイト上に「返品不可」などの特約が記載されていれば、それに従うことになります。
ただし、前述したとおり、改正特定商取引法に基づく「取消権」はクーリングオフとは別物です。表示に不備があれば、返品不可と書かれていても契約を取り消せる可能性があります。諦めてお金を支払ってしまう前に、まずは証拠となる画面のスクリーンショットや、届いたメールを保存しておきましょう。
初回限定の低価格に惹かれて意図しない定期購入を契約してしまうトラブルは、誰にでも起こり得る問題です。
特にインターネット操作に慣れていない高齢者は、広告の派手な演出に目を奪われ、小さな文字で書かれた契約条件を見落としがちになります。もし高額な請求が届いても、焦ってすぐに支払うのではなく、まずは契約内容の確認と、必要に応じて消費者ホットラインなどの専門機関へ相談してください。
また、この機会に家族でネット利用時の注意点や契約の仕組みについて話し合っておくとよいでしょう。日頃から知識を共有しておくことが、詐欺被害の防止にもつながります。
独立行政法人国民生活センター 通信販売での定期購入
独立行政法人国民生活センター 「おトクにお試しだけ」のつもりが「定期購入」に!?-「詐欺的な定期購入商法」の規制が強化された改正特定商取引法が施行されました!-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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