5月12日に電撃トレードでソフトバンク入りした山本祐。移籍翌日に早くもスタメン出場
セ・パ共に下馬評を覆す波乱の序盤戦を経て、いよいよ全18試合の短期決戦の幕が上がる。現役投手を指導するピッチングデザイナーで本誌おなじみの野球評論家・お股ニキ氏が、その見どころを徹底的に深掘りする!
【楽天本拠地で田中将&則本の登板はあるか!?】他リーグの古巣と対戦する選手が出てくるのも、交流戦の大きな見どころ。久々に、あるいは移籍したばかりで初めての古巣対決が実現し、憎たらしいほど活躍する〝恩返し〟をしそうな選手は誰か?
まずは5月12日に成立したばかりの電撃トレード組から。山本祐大は、尾形崇斗、井上朋也との2対1のトレードでDeNAからソフトバンクへと移り、話題になった。
「感性重視の配球が、データ重視のチーム方針と折り合いが悪かったとも報じられていますが、海野隆司以外の配球が機能していないソフトバンクには絶好の補強。DeNAでは東克樹のような投手を生かしてきた経験があり、すんなりフィットするはずです。
一方の尾形は、フォーシームのスピードと質が一級品ですが、変化球と配球技術にはまだ伸びしろが残っています。DeNAが先発転向を視野に入れているなら、変化球と駆け引きを学ぶ良い機会になります」
昨オフに阪神と日本ハムの間でトレードが実現し、今季早くも結果を残す2人にも注目だ。
「島本浩也(日本ハム)はスプリットの質と抜群の配球で、中継ぎとして計算が立つ投手。火消しでも、勝ちパターンでも、打者が左右どちらでも投げられ、チームにとってはありがたい存在だと思います。
一方の伏見寅威(阪神)は打撃こそ低調ですが、捕手としては構え方とフレーミング、要所での落ち球の使い方、キャッチング技術などどれも一級品。超一流投手を何人も支えてきた〝沢村賞キャッチャー〟の異名はだてではなく、髙橋遥人の能力を見事に引き出しています」
2024年オフに楽天から巨人入りした田中。今年5月には日米通算203勝を達成した
FAなどで巨人へ渡った楽天OBの2人も、古巣との対戦を控えている。
「2024年オフに巨人へ移籍した田中将大は、ここ数年は球の力が落ちて引退間際とも言える状態でしたが、今季は球の強度を最低限まで戻すことができ、私が重視する『絶対に配球とコースを間違えない投球術』も健在。
今季ここまで3勝を挙げ、日米通算記録を203勝まで伸ばしました。ヘロヘロになりながらも抑え込む投球は見応えがあります。
一方、今年1月にFAで巨人入りした則本昂大はリリーフを長く務めた経験を生かし、低い重心からの投球で2点台にまとめている。
以前のように先発でもうひと花咲かせられれば、リリーフに長く回されてきた数年間が報われます。田中将と則本が楽天モバイルのマウンドに立てば、大盛り上がりになるはずです」
今年1月にFAで楽天から巨人入りした則本。巨人で先発として一花咲かせられるか
最後に、MLBから日本球界に復帰した大ベテランの動向も気になる。
「メジャーでドジャース、ツインズ、タイガースを渡り歩いた前田健太は昨オフ、楽天に入団。NPBに復帰した今季は4試合に登板したものの、仙台の寒さの影響か、右ふくらはぎを痛めて現在2軍調整を余儀なくされています。
6連戦が続く交流戦では先発の駒が必要になってくるので、コンディションが整えば、このタイミングでの1軍復帰もありえるかもしれません。古巣の広島相手に登板すれば、ファンには最高の演出になるでしょう」
*成績はすべて5月18日時点
写真/時事通信社共同通信社
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