スマホやパソコンを使う機会が増えた現在、目の疲れが出やすいのはある意味仕方のないことかもしれません。しかし、以前は休めば治っていたのに、40代を過ぎてからは目の不調がなかなか治らない……ということがあるようです。年齢のせいと何も対策をしていないと、悪化することも。眼科医の田辺直樹先生に40代以降の目の疲れについて、原因と対策を聞きました。
教えてくれたのは…
監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)
日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。
なぜいつまでも目や体の疲れが取れない?
単なる目の疲れではない「眼精疲労」
目に不快感を覚えていても、「いつか治るだろう」とそのままにする場合も。でも、一向に良くならないときは単なる目の疲れではないと田辺先生は言います。
「
十分な休息を取っても目の疲れが治まらず不快感が続く
ことに加えて、
体にも不調
が現れる状態を
眼精疲労
といいます。自然に治らないため、治療が必要になります。まず、目の症状として
・目が重い、しょぼしょぼする
・目がかすむ、ぼやける
・目の乾きを感じる
・白目が充血する
・まぶたがピクピクけいれんする
・まばたきが増える
といったものが見られます。また、眼精疲労は体の不調が伴うことも特徴です。
・倦怠感
・肩や首の凝り
・頭痛
・吐き気やめまい
このような症状が見られたら、早めに眼科を受診しましょう」(田辺先生)。
最大の要因は「目の使い過ぎ」
「眼精疲労の最大の要因は目の使い過ぎや目を使う環境が悪いことにあります。
目の周りには眼球やまぶたを動かす筋肉があり、頭を支える首や肩の筋肉とも連動しています。
そのため、
・長時間近くを見る
・集中してまばたきが減る
・乾燥した部屋や薄暗い部屋でパソコンやスマホを長時間見る
といったことを繰り返すと目の乾燥や目の周りの筋肉が固まることにつながり、目の疲れだけでなく首や肩の筋肉も固まって肩凝りや頭痛も引き起こしてしまうのです。
今は若い人にも見られますが、
眼精疲労のピークは40代後半から60歳くらい
です」(田辺先生)。
どうして40代以降から眼精疲労が増える?
1.若いときの眼鏡やコンタクトレンズを使っている
「目は年齢とともに変化していきます。けれど、若いときに作った眼鏡をそのまま使っている人は多いですね。必要以上に度数が高かったり、矯正が弱すぎると目は自分でピント合わせようと頑張ってしまいます。それが眼精疲労の原因になるのです」。
2.更年期によるドライアイ
「ドライアイは環境のほかにも、女性の場合は更年期の影響も指摘されています。
更年期は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌低下で、肌の潤いが不足してくるのと同様、目の潤いも低下します。
涙によって目は潤いを保っています。しかし涙の量が減り、涙の成分が変化して目の表面を覆っている涙の膜が少なくなると、目の表面の粘膜が乾燥しやすくなります。それがドライアイです」。
3.老眼対策をしていない
「老眼は40歳ごろから始まり、45歳ごろから自覚する人が多いです。近くのものや細かいものが見えづらくなりますが、適切な老眼鏡を使うなどしないと目を細めたり、首を前に出したりしがちです。その結果、目が疲れたり、首筋や肩が凝ってしまうのです」。
セルフケア&予防法は?
意識してまばたきをする、意識的に休みを取る
眼精疲労かなと思ったとき、とりあえず自分でできる対策はありますか。
「仕事などでパソコンやスマホを長時間見ないといけない場合は、以下のことを意識してみましょう。
・30分に1回は画面から目を離して近くを見ないようにする
・意識的にまばたきをする
・蒸しタオルなどで目を温めて血行を良くする
・眼精疲労用の目薬を差す
まばたきをすることで涙液が交換されますが、まばたきがないと交換がされなくなり、目の表面が乾燥してしまうのです。
ただ、眼精疲労は合っていない矯正器具(眼鏡やコンタクト)が原因のことも多いので、一度眼科を受診することをおすすめします」(田辺先生)。
まとめ
40代以降の女性にとって、デジタルデバイスの利用がいかに目に負担をかけているかを再認識しました。特に「昔の眼鏡を使い続けること」が、知らず知らずのうちに目を酷使する原因になるというお話には驚きです。私自身、20年前に作った眼鏡を「まだ見えるから」と使い続けていましたが、今の自分の目に合ったものへ作り直すことが、体全体の不調を改善する第一歩になると感じました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※一部、AI生成画像を使用しています
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取材・文/岩崎みどり
ライター歴25年以上。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
監修者:医師 田辺直樹先生 田辺眼科クリニック院長。日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。
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