「スター・ウォーズマンダロリアン・アンド・グローグー」(公開中)で元反乱軍のパイロット、ウォード大佐役を演じるシガーニー・ウィーバーのインタビューが披露された。
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本作でウィーバーは、帝国の復活を狙う新たな戦争を防ぐために、伝説の賞金稼ぎマンダロリアンに、帝国軍残党の殲滅を依頼する新共和国の士官ウォード大佐を演じる。かつてはダース・ベイダーと帝国軍に立ち向かった元反乱軍であり、現在も凄腕のパイロットであるウォード大佐のキャラクターについて語るだけでなく、本作への出演への決め手や、“強く逞しい女性キャラクター”を数多く演じてきた自身のキャリアについても熱く語っており、本作の見どころに加えウィーバーの魅力も存分に伝わる内容となっている。
――今回、7年ぶりの「スター・ウォーズ」シリーズ劇場版最新作にキャストされた経緯からお話しいただけますか? あなたにとって、最終的には何が決め手となってこの役を引き受けようと思われたのでしょうか?
ウィーバー:監督のジョン・ファヴローが、「ウォード大佐」を演じる私を見つけ出してくれたのだと思います。ウォード大佐は新共和国の士官であり、以前は反乱軍のパイロットとして戦った経験を持つ人物です。私にとって、このウォード大佐としての仕事は非常に魅力的なものでした。
設定としては、ウォード大佐はマンダロリアンと彼の弟子であるグローグーに仕事を依頼するのですが、彼女はそれまで彼らに会ったことがありません。そのため、実際に会ったとき、グローグーが期待していたような弟子ではないと感じることになります。なぜなら、彼は実に小さく、食べ物にしか大きな興味を示さないからです。そういった意味で、ジョン監督は、権威のある役を演じながらもコメディがこなせる人物を探していたのではないかと思います。
さらに、その二人をとてつもなく危険で重要な任務に送り出さなければならない役でもありました。銀河の辺境の地で暴君としてコミュニティを脅かし続けている帝国側の将軍たちなど、本当に悪いやつらを探し出すという奇妙な状況に置かれている役どころです。私は、思いもしないような方法でそのような世界の一部になれることを、とても光栄に思っています。また、パイロット役を演じることも楽しかったですし、飛行機の操縦をするのも面白かったです。
――あなたはこれまでのキャリアの中で、非常に強く強靭な女性という、象徴的な役柄を数多く演じてこられました。それは本作でも同様ですね。そういった意味で、映画の中だけでなく映画の外でも、女性を力づけてきたと感じていらっしゃいますか?
ウィーバー:私たちは毎日のように窮地を乗り越えており、いつでも最前線にいます。家族や年老いた人々がおり、私たちがそのお世話をする役割を担っています。他に仕事やキャリアがあろうとも、すべては女性の肩にかかってくるものだと考えています。私は、女性というものがとてつもなく多才で、生産的であると感じています。
私の母親は、自分自身がキャリアを持てなかったことに非常に不満を抱いていたと思います。私は、彼女の中に表現することができなかった潜在的な可能性がたくさんあったことを知っています。おそらくそのことが、私が仕事のできる女性を演じることを好むようになった一因だと思います。劇中の彼女も、本当にただただ自分の仕事が得意だったからこそ、あの職に就けたのだと思います。
しかし、それは私たちの軍隊にしてもどの業界の仕事にしても反映されてしまっていますが、少なくともアメリカでは女性と男性の間に賃金の格差があります。おそらく他の国でも同じかもしれませんが、多くの女性が、自分にできる可能性のある仕事に就いていません。彼女たちに行き渡るだけの十分な仕事がないということも、現時点では大きな問題です。私は見た通りの真実を口にします。
ウォード大佐は、軍隊に身を置く女性の一人として憧れを抱かせる存在です。そういった女性たちは、危機的な状況の中でも冷静で、他者の性格を判断することにも長けています。その上、非常に健全な本能を持ち合わせており、彼女も絶対的に自身の本能を信じて仕事を進めていきます。
ウォード大佐から見れば、グローグーはライトセーバーを抜くわけでも、何をするわけでもありません。そこで私は、「その弟子はこの任務にうってつけだ」と言うマンダロリアンを信じて、一か八かの賭けに出るのです。
――人々は様々な理由で「スター・ウォーズ」を愛していますが、私はマンダロリアンとグローグーの間の父と子の関係がとても好きです。また、マンダロリアンの名誉を重んじる感覚も好きです。あなたはこのシリーズの最も重要なメッセージは何だとお考えですか?
ウィーバー:良い質問ですね。私は、それは「愛」についての物語だと思っています。最新作では、悪辣な動機に突き動かされた、非難を受けるべき人間によってグローグーが連れ去られてしまおうとするのをマンダロリアンが目撃します。一緒に行動するようになることで、彼らは成長し、互いを信頼し合う存在になっていきます。
この作品が私にとって感動的なのは、ある意味で観客がウォード大佐としての私の立場に身を置くことができる点です。このシリーズを観たことがある人なら誰でも、違った状況にいる彼らの姿を想像できるでしょう。しかし、彼らはいつも一緒にいるにもかかわらず、それぞれが個々の問題に取り組まなければならないような状況を、観客はこれまでに見たことがありません。
本作の中で観客は、グローグーが友人の面倒を見るために困難な状況に陥るのを目にします。そしてグローグーは、誰も予想しなかったような方法で、その困難に敢然と立ち向かっていくのです。その方法が非常にチャーミングで、ジーンと胸に響き、その上とても感動的です。それは、グローグーを信じたマンダロリアンが正しかったということを証明することになります。そして、それは誰もがそうすべきことだとも思います。私はそれが非常に素晴らしい関係性だと感じていますし、グローグーが友達にいたらいいなと、誰もが思うはずです。
――あなたが本作で演じたウォード大佐という役柄についてもう少し詳しくお聞かせください。また、ペドロ・パスカルが演じたマンダロリアンとの関係や、彼女がどのように物語にぴったりと溶け込んでいったのかについてお話しいただけますか?
ウィーバー:ウォード大佐は、レイアが生きたような時代の生まれの人物です。彼女は反乱軍の一員であり、邪悪な帝国と、彼らが押し付けてくるルールの軌道を押し戻そうとしていました。そして彼らはついに新共和国を設立するに至ったのです。しかし、それはまだ巣立ったばかりの雛のように脆弱な共和国であり、強力な指揮と保護を必要としていました。
私は銀河の外輪部(アウター・リム)の辺境の地にいるのですが、そこにはまだ多くの軍事指導者や将軍たちが身を隠しており、地元のコミュニティを脅かしていました。権力やお金のために、そのコミュニティを食い物にしていたのです。
任務に就いたウォード大佐は一式のカード(手配書)を持っており、そこにはまだその辺りに潜伏していると信じられている帝国側の将軍たちの顔がそれぞれ描かれています。彼らは名前を変え、誰か他の人の振りをして身を潜めていたのですが、ウォード大佐はそんな帝国の復活を願う敵の将軍たちを探し出そうとしていました。
私がこの役に非常に惹かれたのは、私の国(アメリカ)も自国の民主主義のために戦っているという思いがありますし、自分たちも国を助けるために必要とされているのだと感じるからです。私にとってウォード大佐は、軍隊に身を置いているすべての女性を映し出している存在であり、彼女たちはいつでも冷静沈着で落ち着き払っています。そして、任務をより良く遂行するために、自らの中にある本能的な感覚や女性的な直観、女性としての資質をフルに活用して判断を下していきます。
とにかく、私の演じた役には楽しめる要素がたくさんあります。ウォード大佐は、新共和国が脆弱な時代を耐えて生き延びることができるよう、その保護に努めることを決意したのだと思っています。
――あなたはSFジャンルにおける「女神」と評されてきました。そのジャンルの多くの主要な作品に参加してこられましたが、このSFというジャンルが、演じる際により多くの自由や高い自由度をあなたに与えてくれたとお考えですか?
ウィーバー:非常に興味深い質問ですね。確かにそのような見方もできると思います。私は、映画界やテレビ界というものは、別々のジャンルによる異なる物語で満たされていると感じています。私自身は、ジャンルによって作品を選んでいるわけではありません。私にとって魅力的なのは、そこにしばしば存在する「驚くべき素晴らしさ(ファンタスティックネス)」の要素です。物語にそれがあることで、並外れたカリスマ性が生まれます。それは「スター・ウォーズマンダロリアン・アンド・グローグー」においても同様です。そこで描かれる出来事は、もしかしたらあなたや私の家の庭では起こっていないかもしれませんが、確かにその世界で起こっていることなのです。
ただ、例えば「ゴーストバスターズ」のような作品では、より自由であると感じていたかもしれません。私がズールに変身するのは私のアイデアでした。私の方から監督のアイバン・ライトマンに「この役を演じるなら、犬になりたいと思うの」と直訴したのです。すると彼がそのパートを書き換えてくれたため、あのような演技をすることになりました。ですから、確かにあれはファンタジー・コメディであったため、自分が悪魔に変身するというような完全な自由を感じていました。
しかし、私は自分の仕事が「そのようなアプローチをしても良いのだ、むしろするべきだ」という許可を得て出来上がっているものだと感じています。また私は、作品の中に現実性と信憑性、そしてできる限りの説得力を持たせられるような、何か少し普通ではない要素を敢えて持ち込むことを求められていると感じています。私の仕事のそのような部分が、私はとても気に入っています。
――「スター・ウォーズ」シリーズは多くの俳優たちに影響を与えています。あなたにとって、この「スター・ウォーズ」は個人的にどのような意味を持っていますか? また、それに関連する思い出深い経験やエピソードがあれば、共有していただけますか?
ウィーバー:そうですね、最初の「スター・ウォーズ」を、私たちが誇れる偉大な歴史ある劇場であるニューヨークのジーグフェルド劇場で観たことを覚えています。残念ながら、その場所はもう劇場としては使われていないのですが。あの映画を鑑賞するのに、あれ以上の場所はないと思えるほど素晴らしい劇場でした。
記憶では、あれは私が「エイリアン」を撮影する前のことでした。ある種の非常にエキサイティングな映画の指標となるような作品であり、ジョージ・ルーカスのような監督にしか考えつかないものだ、と感じたことを覚えています。彼はそこに3人の素晴らしい俳優を採用し、その内の一人がキャリー・フィッシャーでした。彼女が非常に強いヒロインを演じており、彼女は面白く、とても人間味もありました。
私にとって「未来」とは、別の世界から来た人々が存在することを意味していましたが、当時よく考えていたことがあります。私たちがこうして戦争などをしている最中に、外宇宙から誰かが地球にやってきたとします。そのとき、相手が頭が一つで腕が二本、足が二本で、尻尾がない存在であれば、私たちは「仲間だ」と感じるのではないか、と。そうすれば、地球上の戦争などすぐにやめるのではないかと考えたのです。そうして、人類は一緒に手を携えるべきだと気づくのだろうと思っていました。
「スター・ウォーズ」が格好良く、クールだったのは、誰もが仲良くやっていこうとするところです。確かに悪いやつらはいますが、それでもこれほど多様で異なる世界からやってきた者同士が、平和に暮らすことができるのだというビジョンやものの見方が大好きでした。そのことが、私にとって現実世界への希望になりました。
ですので、この作品で私が気に入っている点は、観客が他の世界の生き物たちと一緒に過ごすことができるところです。その中には知っている生き物もいれば、知らないクリーチャーもいます。観客は、ジャバ・ザ・ハットやその家族に再び会うこともできるのです。そういった意味でも、その世界を訪れて、自分のお気に入りの思い出を呼び起こしてみるのも良いですよね。
――あなたは立ち止まることなく仕事をずっと続けていらっしゃいますし、今こうして、「スター・ウォーズ」という巨大なフランチャイズの映画にまで参加されています。あなたから見て、こうした機会を巡る状況は変化してきていると思われますか?
ウィーバー:その状況は変化してきていると感じています。私がまだ仕事を始めたばかりのころ、スタジオが気にしていたのは、18歳から21歳、あるいは18歳から25歳までの若い男性の観客だけでした。女性の観客は重要視されていなかったのです。彼らがそう考える理由は、「女性というものは、男の子たちがデートで行きたいと言った場所についてくるものだから」というものでした。私たち女性は、その世界の一部にすら含まれていなかったのです。
しかし現在では、この映画のように女性の観客が非常に大事だと考えられています。それがおそらく、私に白羽の矢が立った理由なのでしょう。そうすることによって、観客はこの世界の非常に現実的で現代的な女性像を見ることができるからです。
政治が私たち女性に味方をしてくれているか、あるいは逆風となっているかにかかわらず、世界は変わっていっています。女性からの声も高まり、顕在化しており、コミュニティの一員としての認識が高まっていると思います。すべての人からではないにしても、私の国でも、まだ女性はキッチンに留まっているべきだと考えている人たちもいます。しかし、そういった人たちに勝ち目はありません。
私は今、その世代の代表であると感じていますが、以前にはそのような役が存在しなかった年代のグループの一員だと考えています。もし以前にそのような年老いた女性の役があったとしても、それは大げさに描かれた、何かしら惨めな姿でした。このように私に役が回ってくるということは、人々も、映画製作者たちも、そして観客の皆さんも、広い意味で「年を重ねた女性も含めて、誰に観る価値があるか」という考え方を広げてきたのだと思います。私はその先駆者になれていることを、非常に誇りにおもっています。
【作品情報】
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スター・ウォーズマンダロリアン・アンド・グローグー
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