佐藤二朗が原作、脚本、主演を務める『名無し』の公開を記念し、佐藤、丸山隆平、佐々木蔵之介の特別座談会映像が解禁。あわせて、山田裕貴、見取り図リリー、SYO、永井聡監督ら各界著名人15名からのコメントが到着した。
【写真を見る】山田裕貴、見取り図リリーら各界著名人15名からのコメントが到着
白昼のファミレスを襲った無差別大量殺人事件、防犯カメラに残された容疑者の中年男。被害者は誰もが鋭利な刃物のようなモノで切りつけられていたが、映っているはずの凶器の姿だけが目視できない。鍵を握るのは男の右手。その手が向かう先には必ずなにかが起こる。目に見えない力の秘密に隠された、恐るべき真実とは…?
このたび解禁された特別座談会では、まず本作について佐藤が「こういう作品なんで、賛否も、下手したら“否”ばかりになるんじゃないかと思っていた」と率直な心境を明かしつつも、「関係者試写で“絶賛の嵐”だった」と手応えを語った。さらに、「“大傑作”と言ってくださる方もいて、本当に反応がいい。ある程度覚悟がいる作品だとは思うけど、お客さんの反応が非常に楽しみ」とコメント。本作は、佐藤自身が5年前に書きはじめたオリジナル企画で「テーマも世界観も特殊で、一時は本当にお蔵入りになりそうだった」と振り返る。それでも、「多くの人に助けられて、こうして一般の方々に見てもらえる日が来た。本当に感慨深い」と作品完成への思いを明かした。
佐々木は自身が演じた刑事、国枝について「人や社会とつながっていたい人間」と分析。「そうあり続けたいという根底を大事にしながら芝居を作った」と役へのアプローチを語った。一方、丸山は自身が演じた巡査、照夫について「父親としての顔と、巡査としての顔が分離しないように演じたかった」とコメント。さらに、劇中で子どもたちと共演するシーンについて「仲良くなりすぎると画面に出てしまう気がした」と語り、撮影現場では“あえて距離を近づけすぎない”絶妙な関係性を意識していたことを明かした。
座談会終盤では、佐藤が本作に込めたテーマについても言及。「世の中って理不尽で、神様から配られるカードも不平等。でも、人間のぬくもりやつながりだけは負けてほしくないという思いがある」と語り、「今回は徹底して絶望を描いた」と明かした。さらに「人とつながるのが得意な人も、苦手な人も、“人間”を名乗るすべての人に観てほしい」と力強く呼びかけた。
あわせて、公開に先駆け本作をいち早く鑑賞した著名人たちからもコメントが到着。映画『爆弾』(25)の永井監督、俳優の山田は改めて佐藤の底知れぬ恐怖を絶賛。また映画評論家の森直人は本作を「驚くほど良質の不条理劇」という印象的な言葉で表現し、犯罪心理学者の出口保行は本作が孤独という現代社会の冷酷さを表現していると警鐘を鳴らす。
ほかにも、タレントの大久保佳代子、お笑い芸人の見取り図リリー、俳優の渡辺えり、物書きのSYO、映画コメンテーターのLiLiCo、フリーアナウンサーの笠井信輔、犯罪心理学者の出口保行、映画感想TikTokクリエイターのしんのすけ、お笑い芸人のこがけん、映画好きOLのゆいちむ、女優のタレントの関根ささら、映画評論家の森直人、人喰いツイッタラーの人間食べ食べカエルら多彩な面々から熱のこもったコメントが寄せられている。
佐藤が“絶望”の先に描いたものとは?賛否覚悟で挑んだ問題作を、ぜひ劇場で目撃してほしい。
■<著名人コメント>
●永井聡(映画監督)
「怖。狂。暴。哀。慄。なんと恐ろしいストーリー。佐藤二朗さんとの付き合い方を見直すいいきっかけになりました。ありがとうございます」
●山田裕貴(俳優)
「名前も知らない人が、どこでどのように生きているか、僕たちは知らない。名前を知っていても、幸せか、苦しんでいるのか、僕たちは知らない。だから知らない人のことを僕は語らない。まさか、名も無いあの人は○○○○すら恨んでいるなんて」
●大久保佳代子(タレント)
「目を覆いたくなる。名前がないから、あんなにも残虐なのか?少しでも分かりたかったが分からない。あの子たちがどこかで救われて欲しかった」
●見取り図リリー(お笑い芸人)
「『右手』に恐怖しました。この『右手』を持って生まれてきた主人公。救いの無い現実とぶつかった時どうするべきか考えさせられました。佐藤二朗さんの怪演。次お会いできたらおもしろかったですと伝えて、一応左手で握手お願いしてみよう」
●渡辺えり(俳優、劇作家、演出家)
「佐藤二朗の脚本は現在の戦争の暗喩なのだろうと思った。殺してはならない。なにがあっても殺してはならない。その精神を知る映画でなくてはなるまい。子役の三人が凄い。壊れた天使のようなあの三人の演技が頭から離れない。天に向かって男が絞りだす声『神様、俺と手をつなごう』この台詞が良かった。ラストの歌と声、歌詞もとてもよかった。決して手をつないでくれなかった神とデュエットしているような歌だった」
●SYO(物書き)
「くらった。《見えない》のに、目を背けたくなるシーンの連続。こんなにも危険で、残忍で、絶望がむきだしの映画だったとは…名も無きオリジナル映画の逆襲が始まる機運を、強烈に感じた」
●LiLiCo(映画コメンテーター)
「人はみんな必死に生きる。でもどんな環境に生まれて、どんなことを人に言われて来たかで全く異なる人間になる。心の中で誰もが感じたことのある悔しさを包み隠さず描く衝撃作。生きるとはなに?ラストシーンは一生忘れない」
●笠井信輔(フリーアナウンサー)
「しゃべり倒す爆弾魔…いや!佐藤二朗が本当に演じたかったのは、この喋らない猟奇殺人犯の方なのだろう。繊細にして大胆。残酷にして温厚。原作&脚本家として自ら産んだ複雑なキャラクター。いまも脳裏から離れない」
●出口保行(犯罪心理学者)
「『無敵の人』。従来は存在しなかった現代を象徴する犯罪者である。検挙を恐れず、失うものなどなにもないとして大胆な犯行を行う。本作は孤独という現代社会の冷酷さを表現するなかで、人の生き方を訴求する俊作である」
●しんのすけ(映画感想TikTokクリエイター)
「あまりにも強烈な一本!!主人公は見えない武器で人を殴り存在証明をする。絶対に許されない行為なのに、全てが儀式のような強い意思で突き進む彼の姿は、天啓を受けた神々しさを感じさせる圧倒的恐怖。『何者かになりたい。沢山の人に知ってほしい』が捻れた現代に『名無し』は全員が観るべき映画だ」
●こがけん(お笑い芸人)
「“見えない凶器”で人を傷つける“名無し”の男は、ネットで無差別な誹謗中傷をくり返す匿名アカウントが行きつく究極の姿のようでもある。しかし本作の持つ真の恐ろしさは、これほど禍々しい業を背負ったこの男も、僕らと同じように愛や傷にまみれて人間臭く生きてきたという事実を突き付けてくるところだ。手を差し伸べた者を容赦なく傷つけてしまう、まるで救いのない和製『シザーハンズ』。佐藤二朗劇場の勢いは止まらない」
●ゆいちむ(映画好きOL)
「ゾッとしました。同情とも、断罪ともつかない。そんな曖昧さを孕んだ、日本的な陰湿さを体現するヴィランの誕生です。今年もまた、笑いを封印した佐藤二朗が、日本を恐怖のどん底へ叩き落とす」
●関根ささら(女優、タレント)
「冒頭から最後の瞬間まで、その期待も想像も容赦なく超えてくる新しい形の恐怖。美しく不穏で、グロテスクで繊細。スクリーン越しでも目を逸らしたくなるような目力と不穏な笑み。怖すぎる…最高でした」
●森直人(映画評論家)
「驚くほど良質の不条理劇。多様なメタファーとして機能する佐藤二朗の“右手”。たったひとつの発現で現代社会は一気に撹乱する。これほど脆い世界で我々は生きているのだろう」
●人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)
「ほぼ一切言葉で語らず、過去といまの行動、そして顔面の筋肉の動きで生き様を滲ませる佐藤二朗氏の新境地。寄り添わず、突き放さず、目に焼き付けろと言わんばかりにその姿を映しだす。ここまで振り切った破壊的な映画が劇場公開されることがうれしい」
文/鈴木レイヤ
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