「ダサい中年男性」しか持っていない“実は時代遅れなアイテム”ワースト5

「ダサい中年男性」しか持っていない“実は時代遅れなアイテム”ワースト5

5月20日(水) 8:54

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メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第574回をよろしくお願いします。

去ってしまったオワコンアイテム

今年も夏がやってきます。「衣替えせねば」と昨年の夏物を引っ張り出している人も多いことでしょう。

しかしちょっと待った!ファッションには残酷な「流行」が存在します。「流行なんて気にしないで好きなの着ればいいじゃん」と思うかも知れませんが、「あなたの好き」が「みんなの好き」とは限りませんよね?

服を100%自分のためだけに着るというのなら全く問題ないですが、ほとんどの人は「褒められたい」「格好良いと思われたい」という思いが少なからずあるはず。「今の格好良い=トレンド」ですから、これをせめて理解しておかなければ「青春時代に流行った服をいつまでも着ているダサい中年男性」になりかねません。

いくつになってもセカンドバッグを持ち、どの時代でもYシャツをチノパンにタックインして、高かったんだと型の古いオーダースーツを羽織り続ける。もちろん本人がそれで良いなら構いませんが、「好きな服着ればいいじゃん」と思考停止で褒められるほど世の中は甘くありません。

でもご安心を。流行を意識するのはさして難しいことではありません。新しいものを買わずとも着こなしで今っぽさを表現することだって出来ます。今日はさらに端的に分かりやすく、去ってしまったオワコンアイテムを5つ紹介しましょう。これを読んで「価値観を今のトレンドにチューニング」してみてください。

①ダッドスニーカー

バレンシアガがダッドスニーカーの初代とも言えるモデル「トリプルS」をリリースしたのが2017年のこと。「お父さんが履いてるダサいデザイン」という意味で“ダッド”と付けられていますが、これはデザイナーのデムナ・ヴァザリアが「本来醜いとされるものに美を見出す」哲学的なアプローチによるもの。

スタイリッシュなラグジュアリーに対するアンチテーゼとして、ゴテゴテとしたデザインと無骨な大きめのサイズ感が選ばれました。そこから一気にダッドスニーカーがトレンドとして君臨し、多くのブランドが追従して人気を得たものです。

あれから10年足らず、いよいよダッドスニーカーも本格的に街で見かけなくなりました。「流行は20年周期で繰り返す」なんて言われたりもしますが、ネットの発達やSNSでの拡散など情報伝達スピードが早い昨今は10年周期ほどになっている感もあります。

今ではNIKEの株価はピーク時の3分の1程度まで落ち込み、過熱したスニーカーブームは完全に収束。現在では革靴や革靴に似た細身薄底のスタイリッシュなスニーカーがトレンドになっています。ダッドスニーカーを大事に大事に使ってる人、コーディネート次第ではもちろんまだまだ使えますが、着こなしに自信がないなら諦めてそろそろ新調すべきかもしれません。

今人気を集めているのは…

NIKEハイテクスニーカーに替わり人気を集めているのが、adidasなどのクラシックなスニーカー。上質なレザーの風合い、革靴ライクな細フォルム、薄底ソールなどダッドの反動が感じられます。

ある意味革靴に近づいたことでより「おじさん風」になったとも言えますが、良い言い方をすれば「クラシック」な印象が求められているのでしょう。ストリート風のルーズな着こなしより、今はやや綺麗な装いが人気に。足元はコーディネートの要ですから。時代遅れにならないように。

②バケットハット

こちらもストリートムーブメントの中で注目されたアイテム。高いものならPRADA、安いものならKANGOLなど。バケツのような形のハットで小顔に見せ、ストリートのルーズな着こなしを少し引き締める効果もありました。

正直バケットハットは「オワコン」というほどでもないのですが、ただ街から徐々に姿を消しているのは事実です。以前まではZOZOの帽子もバケットハットが人気上位に来ていましたが、最近はキャップなどが大半。ストリートからヴィンテージトレンドへと移行する中でバケットハットから、よりナチュラルでシンプルなキャップに人気が移ってきたのです。

「キャップはちょっと子供っぽく感じるんだよなぁ……」

と嘆いているおじさんもご安心を。今後クラシックトレンドの流れの中で「ツバ広ハット」が人気を集めていくはずです。スーツなどに合わせてもおかしくないようなツバ広のハット。フォーマルな印象のあるこちらはTシャツなどを大人な着こなしに見せる立役者。あまりフォーマルすぎると被りにくく合わせにくいことから、昨今ではサファリハット系のストラップがついたモデルがじわじわと人気になっています。

注目のハットは…

バケットハットはツバが下を向いたコンパクトなデザインでしたが、最近はツバが横を向いたこの手のハットが徐々に人気に。最も「分かってる」ブランドであるチャンピオンは、バケットハットトレンドの際にもあまり角度をつけず、ツバ広に近いデザインで仕上げていました。

ノースフェイスなどはさすがで、一般的なバケットハットと比べるとややツバが横に広がり気味。どちらのトレンドでも活用できるようにと先読みしているブランドはありがたいですね。

③ウエスト/ボディバッグ

元々ウエストバッグ用にデザインされたものをショルダー使いする「ウエストボディバッグ」は、あらゆるブランドが展開していました。ルイヴィトンからGUまで、信じられないほどの幅の広さで市場に浸透していきました。

キャッシュレスが進み荷物が少なく外出できることから、ミニバッグの需要が爆増。最低限の容量でかつ両手を使うことができる便利さ、取り出しやすさなどあらゆる面で需要にフィットし広がりを見せましたが……あまりに浸透しすぎたため休日のイオンモールで大量発生。

格好良いアイテムから皆使ってる普通のアイテムへと格下げされ、今ではすっかり時代に取り残されたオジサマが使っているところしか見かけません。

反動で人気となったバッグ

これらの反動で最近ではワンショルダーバッグが人気。そもそも斜めがけショルダーは服のシルエットを崩しやすいため、ラフなストリートスタイルでは好まれますが、クラシックなジャケットスタイルなどにはあまり適さない。そこでワンショルダーリュック・ワンショルダーバッグなど、シルエットを崩しにくいものが選ばれています。

GUやユニクロなどでもこうした片側でかけて使うようなワンショルダーが大人気に。今もキャッシュレスが進み容量少なめでも良いはずですが、むしろ「このボリューム感がアクセントになる」と実用性ではなく、コーディネートの一部として捉える人も多い。年齢や属性を問わず使いやすいデザインですから、取り入れて損はありません。

④激しすぎるヴィンテージ加工

3、4年前マルチポケットカーゴパンツが流行し、Z世代が火付け役となって「スーパーワイドシルエットのヴィンテージカーゴパンツ」という悪魔合体のようなアイテムが市場に多く流れてきました。

GUも思い切り加工を入れたカーゴデニムなどを展開し話題に。元々ヴィンテージには存在しなかったようなゴテゴテとしたデザインや「どう履いてもそうはならんやろ」という色落ちダメージ加工などが人気に。

バブルの様にどんどん加工を施し、どんどん太く、どんどんゴテゴテと追求していった結果、現在はそれらが綺麗に弾けて「シンプル志向のパンツでシルエットだけ凝ったもの」という需要に変わってきています。例えばGUのバレルレッグなどがそれですね。今はポケットやZIPなどを過剰につけた加工パンツなどは、「子供っぽい」と感じることの方が多いようです。

今日本のレプリカデニムブランドが海外で大人気

実は今、フルカウントなどの日本のレプリカデニムが海外で完売続出となり、バイヤー達がこぞって求める状態になっています。

ヴィンテージバブルでデニムが3桁万円で売買される異常な状況。投資として所有している人たち以外、本当に服が好きなヴィンテージ愛好家はこの状況に辟易としています。布と糸で作られたデニムに数百万なんて馬鹿げていると「安価で本物同様の凝った素材が楽しめる」レプリカデニムに再び注目が集まっているのですね。

40過ぎたおじさんであればドゥニームやマッコイ、フルカウントなどよく知ってる方も多いんじゃないでしょうか。Z世代から火がついた激しいヴィンテージ加工や過剰に高騰したリアルヴィンテージなどよりも、今すぐタンスに向かって「20年前に買ったフルカウント」を引っ張り出す時です。

⑤ロゴT

SUPREMEなどに象徴されるロゴ文化。CELINEもGUCCIもあらゆるブランドが追従し、世の中のファッションはロゴで溢れかえりました。こちらもストリートトレンドから生まれたものですが、問題はこれらロゴ文化は「コピーされやすい」ということ。

メルカリでは偽物のセリーヌロゴキャップが溢れかえり、バレンシアガのロゴなどは中華違法ブランドに次々とコピーされ、10代の子でもバレンシアガのキャップをかぶってインスタに載せる始末。元々「ロゴ」とは希少性やブランドの権威性を象徴するものだったはずなのに、現在では手垢がつくほど消費され、違法コピーが横行したことで、かえって「安っぽい」印象を作るものとなってしまいました。

ロゴTも場合によってはアリだが…

現在ラグジュアリー市場ではTHE ROWやロロピアーナなどに代表される「ロゴを排した静かなラグジュアリー(クワイエットラグジュアリー)」が人気に。本来の形のラグジュアリーに戻った印象です。ロゴTも場合によってはアリですが、今は軽々に手を出さない方が無難かと思います。

【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)

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