独身税は「年収500万円」なら“月500円”前後…でも会社負担も含めると「1000円規模」に!? 年収ごとの負担額はいくら?「年収200万~1000万円」までの金額を試算

独身税は「年収500万円」なら“月500円”前後…でも会社負担も含めると「1000円規模」に!? 年収ごとの負担額はいくら?「年収200万~1000万円」までの金額を試算

5月19日(火) 11:40

2026年4月から「子ども・子育て支援金」の徴収が始まりました。 SNSでは「独身税」とも呼ばれ、月500円程度という情報が広まっていますが、実際の負担額は年収や加入している医療保険によって異なります。 本記事では、年収500万円の会社員を例に、実際の負担額を確認しながら、「独身の人のほうが負担は大きいのか」という点も整理していきます。

子ども・子育て支援金とは何か

子ども・子育て支援金は、少子化対策を財源面から支えるために2024年6月に成立した改正子ども・子育て支援法に基づく制度で、2026年4月分の保険料(会社員の場合は5月の給与天引き分)から徴収が始まります。
 
用途は、児童手当の拡充やこども誰でも通園制度の整備など、子育て世帯向けの施策に限られます。
 
「独身税」と呼ばれる背景には、子どもの有無にかかわらず、医療保険に加入する全ての人が対象となる点があります。ただし、正確には独身者だけに課されるものではありません。被用者保険(協会けんぽなど)に加入する会社員や公務員はもちろん、高齢者や自営業者を含む幅広い層が負担する仕組みです。
 

年収500万円の場合の負担額を試算する

図表1

こども家庭庁 年収別の支援金額の試算(令和8年度)をもとに筆者作成
 
会社員の負担額は、「標準報酬月額×支援金率」で計算されます。
 
被用者保険に加入する会社員の場合、2026年度の支援金率は0.23%で、支援金額の半分は企業が負担します。したがって、実際の個人負担額(月額)は、標準報酬月額に0.0023を乗じた金額の半分となります。
 
こども家庭庁の試算には、年収500万円の区分がありませんが、支援金率0.23%をもとに年収500万円の標準報酬月額約41万7000円で計算すると、「41万7000円×0.0023÷2=約480円」となります。初年度の本人負担は月額約480円、年間では約5760円です。別途事業主も同額程度を負担するため、労使合計では月額約960円となります。
 
こども家庭庁が公表した年収別の試算では、被用者保険加入者の2026年度の個人負担額は、年収200万円で月192円、年収400万円で月384円、年収600万円で月575円、年収800万円で月767円、年収1000万円で月959円となっています。
 
年収500万円は上記の400万円と600万円の間に位置するため、月480円前後というのはこども家庭庁の試算とおおむね一致しています。
 

負担額は今後も段階的に増える

徴収総額は段階的に引き上げられる計画で、2026年度は約6000億円、2027年度は約8000億円、2028年度には約1兆円が徴収される見通しです。それに伴い、個人の負担額も増えていきます。
 
支援金率については、2026年度は0.23%ですが、2028年度にかけて0.4%程度まで段階的に上がる見込みです。年収500万円の会社員が2028年度も同じ標準報酬月額で、支援金率0.4%で計算した場合、本人負担は月約830円程度になると見込まれます。
 

「独身のほうが負担は大きい」という認識は正しいのか

年収が同じであれば、独身か既婚かで支援金の金額は変わりません。負担額はあくまでも標準報酬月額と支援金率によって決まるためです。
 
SNSで「独身のほうが負担は大きい」という声が広まっている背景には、子育て世帯が給付の恩恵を受ける一方、子どものいない人はその恩恵を直接受けにくいという不公平感があると考えられます。
 
制度設計としては「全世代・全経済主体で子育てを支える」というコンセプトであり、独身者だけを狙い打ちにした税金とは異なります。
 

まとめ

年収500万円の会社員が負担する子ども・子育て支援金は、2026年度で月約480円(年間約5760円)が目安です。会社負担の約480円を加えると、本人と会社を合わせた合計は月約960円規模となります。
 
「月500円程度」という情報はおおよそ正しいといえますが、年収が高いほど負担は大きく、2028年度にかけて段階的に引き上げられる点は把握しておく必要があります。
 

出典

こども家庭庁 年収別の支援金額の試算(令和8年度)
 
FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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