米映画マーケティング業界の大手トレーラー・パーク・グループが、予告編制作事業から撤退し、人員削減を進めていることがわかった。米ハリウッド・レポーターが報じた。
同社は、クリオ賞の受賞歴を持つ老舗マーケティング会社。これまでクリストファー・ノーラン監督作「インターステラー」「ダークナイト ライジング」、マーベル・スタジオ作品「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「シビル・ウォーキャプテン・アメリカ」、Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」「ウェンズデー」などの予告編やキーアートを手がけてきた。
複数の関係者によると、同社は複数の主要部門を閉鎖し、他部門の再編にも着手している。削減対象は約150人にのぼるという。
同社は全世界で約1100人を雇用していたが、今回の再編で約150のポジションを削減するという。米国内の従来型の予告編制作部門は閉鎖され、その他のオーディオビジュアル関連業務も縮小、または別部門の傘下に移される。
ハリウッドのオフィスも閉鎖され、米国拠点はウッドランドヒルズのオフィスへ移る。これらの動きは今後2カ月にわたって進められる見込みだ。
一方で、予告編以外のマーケティング部門やゲームマーケティング部門、英国の360度マーケティング会社などの事業は継続する。また、2016年に同社の傘下に入った制作会社ミラダ・スタジオについても見直しが進められており、今後数カ月のうちに売却される可能性があるという。
同社の広報担当者は、「今後、当社の規模は小さくなりますが、その影響力はより焦点の定まったものになります。優れたリーダー、強いチーム、卓越した成果物を備えた会社として進んでいきます。これらの事業と、それぞれの最高水準の能力に注力することで、当社は独立性を維持し、将来の成長に向けてより良い位置につくことができます」とコメント。
さらに、「当社は引き続き全面的に営業を継続しており、今回の変更は、複数の分野にわたって大胆で際立った作品を生み出すというトレーラー・パーク・グループの姿勢をあらためて示すものだと考えています。これにより、長期的に持続可能な未来に向けた体制が整うと確信しています」と述べている。
今回の人員削減と再編は、同社が経営陣を再編し、新たな幹部を迎えてから1年足らずで行われるものだ。関係者によれば、今回の人員削減の背景には、ここ数年で人材流出が続き、契約を失ってきたことがあるという。
この体制変更は、共同社長だったケリー・アデルマンとエグゼクティブ・クリエイティブディレクターのアダム・フィンケルスタインが2025年初めに退社し、競合マーケティング会社Requiemを共同設立したことを受けたものだった。Requiemはその後すぐに、ユニバーサル、Netflix、ワーナー・ブラザース、ディズニー、ソニー、ライオンズゲートなどから案件を獲得している。
予告編ビジネスは、スタジオとの関係性に大きく左右される業界だとされる。特定の従業員が各スタジオに強い影響力を持っていた場合、その人材が離れることで仕事も減少し、競合会社が案件を奪う形になっていったようだ。
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