ひろゆきが断言「ネットの民度が落ちたわけじゃない」。“バカと暇人”ばかりに見えるワケ

『人生の正体生きること、死ぬこと』(徳間書店)

ひろゆきが断言「ネットの民度が落ちたわけじゃない」。“バカと暇人”ばかりに見えるワケ

5月15日(金) 15:52

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SNSの投稿ひとつ、数秒の切り抜き動画ひとつで、その人の人格まで決めつけられてしまう時代。「ネットは昔より荒れた」と嘆く声も多いが、ひろゆき氏は「昔もいまも変わっていない」と語る。変わったのは、ネットを使う人の“民度”ではなく“母数”だった。では、炎上や承認欲求に振り回されずに生きるには、どうすればいいのか。

※本記事は、ひろゆき著『人生の正体生きること、死ぬこと』(徳間書店)より抜粋、編集したものです。

ネットがバカと暇人であふれるワケ

ネット社会では、誰もが断片的な情報で他人を判断する。

SNSの投稿ひとつで、わずか数秒間の切り抜き動画1本で、その人の全人格が決めつけられる。

仮に、謂れのない炎上にさらされて、どこの誰だかわからない人たちがわんさか集まってきたとする。彼らの一方的な言いがかりにいちいち反論していたら、人生はアッと言う間に終わってしまうだろう。無視するにかぎる。

ネットはバカと暇人であふれ、SNSは知性の欠片もなく荒れ放題になったと嘆く人がいる。

でも、僕の感覚では昔もいまも何も変わっていない。単に利用する人が増えただけだ。

2000年代のネット空間は、そもそも入ってこられる人が限られていた。パソコンが必要で、設定も面倒なことこのうえなかった。回線は遅いし、通信料もかさんだ。

必然的に、時間とお金と好奇心がある人、ようするに「時間的余裕があり、ある程度の論理思考ができ、一定水準の読み書き能力が備わっている人」しかネットの中心にいなかったのだ。

人の出入りが増えた結果

それが一気に大衆化した転換期は2010年だ。高性能スマホ・iPhone 4が発売され、ネット利用の低価格化と常時接続が実現した。Twitter(現X)やFacebookといったSNSが完全に市民権を得て、ネットは誰でも簡単に行き来できる場所になったわけだ。

人の出入りが多くなれば、当然、いろいろな声がひしめき合うことになる。目を覆うような、耳を疑うような、独りよがりの主張を声高にまくし立てる人が大量発生すると、悪貨は良貨を駆逐するがごとく、まっとうな意見はかき消されていく。

それはユーザーの「民度が落ちた」からじゃなくて、単にネット民の「母数」が増えたからだ。

「リアルの自分」と「ネットの自分」を切り離そう

もちろんSNSの利便性は否定しない。でも使い方ひとつで格差が拡がる装置でもある。

アタマがいい人とアタマのよさげな話をしていれば、多少はアタマがよくなる。

逆に、アタマがよくない人とアタマのよくない話をしていれば、いつまでたってもアタマはよくならない。

SNSはこの差を拡大させる。誰と「つながる」かが大事になるわけだ。それはリアル世界の交友関係と何も変わらない。

ただし、あらたな自分を発見することもできるけど、その一方で、自分の置き場所を間違えると〝闇落ち〟するリスクが極大化した空間。それがSNSである。

僕は「ひろゆき」というアバターを別の人格として客観視し、「コイツまた、屁理屈こねくり回してんな」とおもしろがるくらいの自意識でいるのがちょうどいいと思っている。それがいちばん健全なのだ。

リアルの自分とネット上のアバターを切り離すこと。それが承認欲求に振り回されずに生きるための第一歩だろう。

<文/ひろゆき>

【ひろゆき】
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』

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