イランの巨匠ジャファル・パナヒ監督最新作「シンプル・アクシデント偶然」、都内13回満席の大ヒットスタート!

イランの巨匠ジャファル・パナヒ監督最新作「シンプル・アクシデント偶然」、都内13回満席の大ヒットスタート!

5月12日(火) 20:00

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イランの巨匠ジャファル・パナヒ監督の最新作「シンプル・アクシデント偶然」が5月8日から全国69館で公開され、都内の劇場では13回満席となるなど、大ヒットスタートを切った。

【動画】「シンプル・アクシデント偶然」予告編

第78回カンヌ国際映画祭にてパルム・ドール(最高賞)を受賞した本作は、不当に刑務所に投獄された人々が、復讐を果たそうと試みる姿をスリリングに、ユーモアたっぷりに描いた復讐劇。パナヒ監督自身が、二度にわたって投獄された経験と同房で出会った人々のリアルな声から着想を得て、物語へ織り込んだ、スリラーの最高峰ともいえる一本となっている。

パナヒ監督は、2010年から反政権を理由に禁錮6年の有罪判決を受け、映画制作や海外渡航が20年間禁止されていたが、2023年に海外渡航禁止が解かれ、最初に着手した本作品で2025年にカンヌ国際映画祭に正式参加し、イラン映画としては28年ぶりに最高賞を受賞。「チャドルと生きる」(2000)でベネチア国際映画祭金獅子賞、「人生タクシー」(2015)でベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞、そして本作のパルム・ドール受賞により、世界三大映画祭すべての最高賞を受賞するという快挙も成し遂げた。

反骨精神あふれるパナヒ監督の作品は国代表に選出されることはなく、オスカーとは無縁だったが、本作はフランスとの共同製作により米アカデミー賞の国際長編映画賞部門で見事フランス代表となり、脚本賞と国際長編映画賞にノミネートされた。

物語は、かつて不当な理由で投獄されたワヒド(ワヒド・モバシェリ)が、ある偶然によって、自分に酷い拷問をした看守らしき男に出会うところから始まる。ワヒドは咄嗟に強引な手段で男を拘束し、荒野に穴を掘って埋めようとするが、男のIDカードを見ると、復讐相手と名前が違う。男も、人違いだと言う。実は投獄中、目隠しをされていたワヒドは、男の顔を見たことがなかった。男は、本当に復讐の相手なのか?確信が持てなくなったワヒドは、いったん復讐を中断し、同じ男に拷問された友人を訪ねることにするが……。

8日から公開されると土日には満席回が相次ぎ、都内では新宿ピカデリーで全10回中4回、ヒューマントラストシネマ有楽町で全8回中5回、アップリンク吉祥寺で全6回中4回が満席を記録。SNSにも「痺れ唸ったラスト」「今年ベスト級」「面白い、超面白い」といった絶賛の声が溢れ、刻一刻と変化するイラン情勢の中での公開となった本作について「イラン社会の不条理を嗤う秀作」「イランの今の深刻な現状を不条理喜劇として描いたパナヒ監督のセンス、不退転の意志に脱帽…」といった声が上がり、不条理な世界の中でも、不屈の精神で映画制作に挑み続けるパナヒ監督の手腕を称える声が上がっている。

なお、2025年12月には、アメリカで本作のプロモーション活動中だったパナヒ監督に対し、イランのイスラム革命裁判所が「反体制プロパガンダ活動」を理由に欠席裁判で懲役1年を宣告。さらに2年間の渡航禁止、政治・社会団体への参加禁止といった厳しい措置が科されるなど、依然として厳しい状況が続いていた。そんな中、アメリカ、イスラエルとの緊張状態が勃発、まだ収束が見えない中でイランへの帰国の途を選んだパナヒ監督の所在は不明だが、その無事が祈られる。

【作品情報】
シンプル・アクシデント偶然

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