第19回田辺・弁慶映画祭で映画.com賞を受賞した村田夕奈監督「おとなになりたくなれますように」が、テアトル新宿とテアトル梅田にて開催される「田辺・弁慶映画祭セレクション2026」で上映されることが決定した。
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【フォトギャラリー】村田監督は、高校2年で制作した映画「可惜夜」(あたらよ)がMOOSIC LAB 2022にて初上映された、現役大学生の若手映画監督。高校卒業後初となる本作は、監督自身が二十歳という瞬間をリアルタイムでまっすぐに見つめ、まぶしく切り取った34分間の「エッセイフィルム」である。二十歳を迎えた村田監督が見た実際の夢を起点に、思い出したこと、考えたこと、想像したことなどの六つの記憶の断片から紡いだ。実験的かつ斬新な描き方と、美しく繊細な世界観によって、ひとつの夢の記憶が浮かび上がる。2024年にギャラリー展で発表されたのちに、第19回田辺・弁慶映画祭で映画.com賞を受賞した。
これは夢かもしれないし、ただの想像かもしれない。
時間が経って色褪せて、それでも記憶としてここにあるもの。
第一章、めがねを外してはじめて触れた「せかい」。
第二章、わたしの知らない「はじめて花を買った日」。
第三章、ケーキの上の炎にそっと願った「おとなになりたくなれますように」。
第四章、夢のなかで果たした親友との「再会」。
第五章、詩と音楽によって紡ぐここまでの「道」。
第六章、いま見えているものはもはや「夢ですらない」。
──忘れるために残された、六つの記憶の断片。
主人公・セナを務めるのは、テレビドラマや映画への出演を重ね、「avenir’e」メンバーとして活動中の大熊花名実。また、セナの親友・ミサキをNHK夜ドラ「ひらやすみ」の光嶌なづな、セナの夢に現れたかつての親友・コウを「ラジオ知らねえ単語」の園凜が演じる。ほかに端栞里、小春、千田つむぎ、清水元太が出演。主題歌は小山奏一朗の「行方」。
そして、新宿と梅田の全上映日程で高校卒業制作の映画「自画自讃」が併映されることも決定した。コロナ禍を生きた高校生たちが、卒業式の翌日から5日間で作り上げた青春映画。3年間を駆け抜けた高校最後の日々と、彼らを讃える桜の花びらを画面いっぱいに映し出す。出演は下川恭平、立崎空、今井柊斗、上田理心、野口天音。主題歌は下川恭平の「紡ぐ春」。
【キャスト一同からのコメント】
・セナ役大熊花名実
「おばさんになっても仲良くしようね」と言ったあの子も、「毎日会わないとか無理」と言ってくれたあの子も、気付けば会わなくても平気になっていた。
おとなになるにつれて、そういうことが少しずつ増えていく。
それでもふと思い出して、「健やかに生きていてくれよな」と身勝手に願う。
「おとなになりたくなれますように」が、あなたの中の誰かにやわらかく目を向ける作品になりますように。
・ミサキ役光嶌なづな
初めて顔合わせをした日、作品の話から自然と、それぞれが自分の過去を打ち明ける時間がありました。その時間の温かさは、撮影中もずっと流れていて、完成後も作品の空気になって溢れ出ているように感じます。
撮影にあたり自分の日記を読み返すと、記憶は過去を都合よく変換していたり、自分を守るために忘れていたりすることに気づきました。はっきりとした形はなくても、消えずに残り続ける感情や記憶に触れる作品だと思います。
・コウ役園凜
この作品でわたしが撮影に参加したのは1日だけでしたが、人生、みたいな日でした。撮影の日、群馬の学校ではじめてかなみちゃんとお会いして、教室で向かい合ったときにこみあげてきた感情のことはずっと忘れることができません。理屈じゃなく、心の底から大切で、本当の、気持ちとか、友だち、自分自身、すべて!をわたしを見つめるかなみちゃんから受け取れてしまう、圧倒的な体験でした。撮影時に流していた川崎正貴さんの音楽のパワーもわたしにとってとても大きかったと思います。
・るか役端栞里
20歳。懸命に生きているだけで、どう進んだか、そもそも本当に進んでいるのかなんて、気にもしていなかった瞬間たちが、画面いっぱいに、はち切れそうになりながら映っていました。
俯瞰する余裕のなかった人生を、一旦区切って、一瞬だけ、振り返ってみる。そんな35分になると思います。息を切らした自分に気づいたら、ぜひ頭を撫でてあげてください。
届け!
・みずき役小春
いつも、ふとした時に思い出す。それくらいこの映画は私のことを知っていて、ずっと一緒にいてくれる。振袖の袖を通すことを躊躇うほど矛盾した気持ちを抱えていたのに、勝手におとなになっていたこと。お花を買いたくても、枯らしてしまいそうだから諦めたこと。怖いと思っていたのに、いざ後ろを振り返ってみたら優しい思い出が溢れていたこと。今まで出会ったあの子とか、あの頃と今のわたしとか、この映画は記憶をずっと大切にしてくれた。
・すいちゃん役千田つむぎ
確かなものって案外少ない。明日の予定も旅の計画も、将来の夢も人生も。だから私たちは漠然とこわいし、留まりたいと願うのだと思います。でも、留まれず、歩く。でも、その道すがら、あなたに出会ったこと。まぶしさがあったこと。気づきがあったこと。信じたいものがあったこと。もしかしたら、この道の向こうでもう一度出会うかもしれないいつかの光たち。いろんな瞬間の私とあなたに出会っていただけたら嬉しいです。
・ほしくん役清水元太
2年と少し前、大学最後の講義で心理学の教授が、「思い出は誰かと話さないと消えてしまう」と涙ながらに話していました。
印象的でした。でも、話したくない思い出もあるよな、それはただ消えてしまうのか。そんなことを考えていました。
映画が誰かと誰かの心のやりとりだとしたら、この映画は、忘れるための、でも消えないでほしいと願う映画なのかもしれません。
いつかの忘れかけていた思い出と、再会するきっかけになれたら嬉しいです。
【上映日】
テアトル新宿:5月25日(月)〜 5月28日(木)
テアトル梅田:6月12日(金)
・各回20:40より上映開始予定
・上映後アフタートーク開催予定
【作品情報】
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