高齢者の廃用身(麻痺などにより回復見込みがない手足のこと)を切断する「Aケア」を描く衝撃作「廃用身」(5月15日公開)。このほど、実業家のひろゆきと、原作者・現役医師作家の久坂部羊氏の対談が実現した。披露された映像では、「コスパの良い介護のために高齢者の“不要な手足”を切るのは“アリ”か“ナシ”か」について徹底討論を行っている。
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【動画】「廃用身」ひろゆき×久坂部羊の徹底討論動画
原作は、外務省医務官を経て、現在も在宅訪問医として活躍する久坂部氏のデビュー作となった同名小説。出版当時、あまりに強烈な設定から「映像化、絶対不可能」と話題を呼んだ。監督と脚本を務めるのは「家族X」「三つの光」の吉田光希。自身の学生時代に原作と出会い衝撃を受けて以来、20年にわたって温め続けてきた企画の渾身の映画化となる。主演の染谷将太のほか、北村有起哉、瀧内公美、廣末哲万、中村映里子、中井友望、吉岡睦雄、六平直政らが共演する。
ひろゆきは冒頭、映画を観た感想として、「これフィクションじゃないんじゃね?」とコメント。久坂部氏は、「一線を越えられるかどうかですよ。みんなで越えて、(高齢者の廃用身の切断が)普通になれば、なぜ今まで切らなかったんだろうという時代がひょっとしたら来るかもしれません」と核心に迫る。
回復不可能な手足を切ることによって、介護者の負担が軽くなるだけでなく、切った本人も楽になれるという発言に続き、現役医師作家である久坂部氏は、実際にデイケアクリニックの医療現場で、2人の利用者から「動かない手足を切ってもらって楽になるんだったら切って欲しい」と言われた経験があると語る。
それに対し、ひろゆきは、「なんで切らなかったんですか?」と即座に反応するなど、議論は白熱。切ると戻れないハードルが、現代社会で「Aケア」が行われていない理由だと語った。
五体満足の身体を、病気でもないのに切断することへの本能的な罪悪感について久坂部氏は、「それは幻想」と一刀両断。介護業界の若手の人員が不足し、善意にだけ頼っている現代の介護システムに対し、「それは絶対に継続不可能」とし、大きな破綻がないと変化が起こらない今の介護現実に関して、「一旦地獄を見ないとダメ」と苦言を呈した。
本討論はフィクション「廃用身」のテーマに基づく倫理的討論――2人の“対話”から印象的な言葉をピックアップしよう。
「みんなで一線を越えて(切断が)普通になれば、なんで今まで切らなかった?って時代が来る」(久坂部)
「本当にそっちの方向にいって大丈夫?」(ひろゆき)
「人間の生まれ持った体を切ることへの本能的な罪悪感がある」(ひろゆき)
「それは幻想ですよ」「本能って何?」(久坂部)
「こんな本出すな、こんな映画けしからんというのはなかった?」(ひろゆき)
「実際デイケアの現場で、切ってほしいと二人に言われた」(久坂部)
「迷惑をかけないためには、手足切るくらい何ともない」(久坂部)
「なぜ切らなかった?」(ひろゆき)
「やっぱり戻れない、、」(久坂部)
「善意にだけ頼っている現代の介護、当然破綻するに決まっている」(久坂部)
「一旦地獄を見ないとダメかな」(久坂部)
【作品情報】
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廃用身
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