ハリウッド製作不況、機材レンタル大手が大型リストラ

ハリウッド製作不況、機材レンタル大手が大型リストラ

5月5日(火) 19:30

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ハリウッドの撮影現場を支えてきた機材レンタル大手クイクソート・スタジオが、ジョージア州アトランタの事業を完全に閉鎖し、ロサンゼルスでもサウンドステージ事業を大幅に縮小する。アトランタとLA合わせて約70人が解雇されると、米バラエティが報じている。

クイクソートは、撮影トレーラーや発電車、ロケ撮影用の各種車両、サウンドステージなどを貸し出す、撮影現場の縁の下を支えてきた会社だ。とくにアトランタでの存在感は大きかった。ジョージア州は2000年代後半から、映画やドラマの撮影誘致のために手厚い税優遇を導入。マーベル作品やNetflixの「ストレンジャー・シングス未知の世界」など大型作品が次々とアトランタで撮られるようになり、ハリウッドに次ぐ拠点に成長した。クイクソートもその流れに合わせて現地の体制を厚くしてきた。

そのアトランタを、今回まるごと畳むことになった。LAでもパコイマ、パノラマ・シティ、ウェスト・ハリウッドなどでリースしていた複数のサウンドステージから手を引く。年間2100万~2700万ドル(現在のレートで約30億~39億円)のコスト削減になるという。同社は前年にもニューオーリンズとアルバカーキの拠点を閉鎖しており、今後はLAとニューヨークに集中する方針だ。

クイクソートの親会社は、ハリウッドのスタジオ不動産を多く手がける大手不動産会社ハドソン・パシフィック・プロパティーズだ。同社は2022年に3億6000万ドル(現在のレートで約520億円)でクイクソートを買収したものの、業績不振で買収額をほぼ全額、会計上の損失として処理せざるをえなくなっている。3月の投資家向け会議で、ビクター・コールマン会長兼CEOは異例の発言を残した。

「明らかに、われわれが過去にやった取引のなかでベストなものではなかった」

撮影機材という地味なインフラ事業の縮小は、ハリウッド全体の冷え込みを映している。コロナ禍からの回復が進まないうちに2023年の脚本家・俳優ストライキが直撃し、その後は動画配信各社が新作の本数を絞り込んだ。さらに生成AIの台頭で、撮影に人手やセットをどれだけかけるかという発想そのものが揺さぶられている。

ハドソン・パシフィックがクイクソートとは別に所有する大型撮影所サンセット・スタジオは、今回の縮小の対象外だ。Netflixなどがリースしており、稼働率は96%を保っているという。Netflixはまた、ロサンゼルス郊外スタジオ・シティの老舗撮影所ラドフォード・ロットの買収交渉を進めていると報じられており、配信各社が独自に撮影拠点を抱え込む動きも出始めている。

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Photo by Mario Tama/Getty Images
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