ディズニー傘下のマーベル・スタジオが、社内のビジュアル開発部門に大ナタを振るったことがわかったと、米バラエティが報じている。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のキャラクターデザインを長年にわたって担ってきたアーティストたちが解雇され、その仕事がAIに置き換えられようとしているのではないかという疑念が業界に広がっている。
象徴となったのが、マーベルでビジュアル開発部門の責任者を16年つとめたアンディ・パークの解雇だ。パークは2011年の「キャプテン・アメリカザ・ファースト・アベンジャー」と「マイティ・ソー」からマーベル作品に関わり、40本以上の映画でキャラクターやスーツの初期デザインを手がけてきた。「アントマン」シリーズに登場するワスプのオリジナルスーツもパークが描いたもので、現在製作中の「アベンジャーズドゥームズデイ」にも参加していたという。そのパークが4月20日、自身のSNSで解雇された事実を明かした。
このニュースに公然と声を上げたのが、ホープ・バン・ダイン/ワスプ役で知られるエバンジェリン・リリーだ。リリーはインスタグラムでパークに直接連絡を取り、解雇が事実であることを確認した。そのうえで動画を投稿し、ディズニーを名指しで批判した。
「ディズニー、恥を知りなさい。今あなたたちがふりかざしている力を築いてくれた人たちに、よくも背を向けられるものね」
リリーがとりわけ問題視したのは、解雇されたアーティストたちの仕事をAIが引き継ごうとしている点だった。AIは「アーティストたちのデザインを取り込み、つくったものを土台に次々と派生形を生み出していく」ことになると指摘し、その仕組みに強い不信感をあらわにする。
「なぜ私たちの才能を勝手に盗んで、それで重役たちを儲けさせるようなことが許されるのか」
今回の人員削減はディズニー全社で約1000人にのぼり、製作、テレビ、コミック、フランチャイズ、財務、法務、ビジュアル開発と広い部門に及んだ。マーベルの社員数は約8%減ったとされる。今後マーベルはビジュアル開発を作品ごとに少人数で編成する体制に切り替える方針で、社内に常駐してきた大所帯のチームは事実上なくなる見通しだ。
ディズニーはコメントに応じていない。
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アベンジャーズドゥームズデイ
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Photo by Andrea Staccioli/ Insidefoto/Mondadori Portfolio via Getty Images