“モンスター”井上尚弥選手、宣言通り防衛に成功「ほっとしています」“立ちはだかる壁”としての負けられない重圧を吐露

井上尚弥選手/撮影:原田健

“モンスター”井上尚弥選手、宣言通り防衛に成功「ほっとしています」“立ちはだかる壁”としての負けられない重圧を吐露

5月3日(日) 4:05

井上尚弥選手
【写真】弟でWBC世界バンタム級王者の井上拓真選手と肩を組む井上尚弥選手

5月2日に東京・東京ドームでボクシング「NTTドコモ presents Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ」のメインイベント、スーパーバンタム級4団体統一チャンピオンの井上尚弥選手と、元WBC・IBF世界バンタム級王者で、現WBA・WBC・WBO同級1位の中谷潤人選手との「世界統一スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦」が行われた。

■32戦無敗同士が相まみえる“事実上の世界一決定戦”

試合は、ジャブを交わして互いに“自分の距離”を取り合う玄人好みの展開に。リーチの長い中谷選手の距離に、なんとか踏み込もうとする井上選手。距離の奪い合いとタイミングの外し合いという高度な技術戦に、5万5000人の観客も固唾をのんで見守る。両者とも目立ったクリーンヒットが出ない中、距離を測るパンチではなく、倒すことを目的としたパンチが空を切るたびに、会場からどよめきが起こる。

第8ラウンドからは両者が積極的に攻め始め、激しい打ち合いに発展。まともに被弾すれば1発KOの可能性もある強打の応酬に、観客たちの地鳴りのようなため息が会場にこだました。第10ラウンド、不慮のバッティングで中谷選手の眉間がカットするハプニングにより一時中断したが、ドクターチェックを経て再開。

第11ラウンドでは、ふいに起こった“井上尚弥コール”をきっかけに井上選手が攻勢に出る時間が増え、最終ラウンドでは観客の期待を超える手に汗握る素晴らしい戦いを披露。そして、終了のゴングが鳴ると、両選手は抱き合って互いの健闘を称え合った。決着は判定116-112、116-112、115-113の3対0で井上選手に軍配が上がった。

史上最強の挑戦者を退けた井上選手は、「勝ちに徹する。『今夜、勝つのは僕です』という戦いを実行しました」と明かし、中谷選手について「気持ちの強いファイターです。中谷選手がパウンド・フォー・パウンド(PFP)にランクインしているからこそ、この勝ちに価値があると思います」と力を込めた。そして、今後について「去年から張り詰めた今日までだったので、少しゆっくり休ませてください。少し休んでから今後の対戦相手を決めていきたいと思います」と語った。

■互いを称え合う勝者と敗者

試合後の記者会見には、中谷選手、井上選手の順で両選手が登場。中谷選手は「5万5000人のお客さんの前と、ペイパービューで見ていただいている皆さんの前で戦えたことを光栄に思います」と明かし、井上選手について「いろんなことを想定して準備していたので、驚きなど、そういったところは感じなかったんですけど、さすがチャンピオン。うまさがあって、ボクシングを作っていくのがすごく上手だったなというのは感じました」と告白。

また、第1ラウンドから第4ラウンドまでポイントを取られていたことに触れられ、序盤の戦い方に関する質問が寄せられると「井上選手は“学ぶ力”がすごく強いので、“学ばせない”というところで、ああいった戦い方となりました。井上選手もタイミングだったりをフェイント入れながら取ってきていたので、そこの駆け引きを楽しみながらやっていました」と振り返った。

一方、井上選手は「ほっとしています。年も33(歳)になって、日本人のパウンド・フォー・パウンドにランキングしている下から上がってきた選手と戦うことが、やっぱり『負けられない』気持ちというのが今までの試合と全く違う。重圧だったり、そういう雰囲気があったので、すごく自分の中で張り詰めたこの5月2日までだったので、ひとまず今日は勝ててほっとしています」と吐露。

さらに、試合を振り返って「中谷選手がそう出てくるなら、今日みたいな戦い方かなというところでしたので、想定内という入り方でした」と回顧し、中谷選手について「気持ちも強い選手でしたし、その中で高度な技術も含まれていたので、必ずまたスーパーバンタム級でチャンピオンになれる選手だなというのは今日戦って感じました」とコメント。

そんな中、ポイントを取られた第8ラウンドから第10ラウンドの戦い方について聞かれると「前半からポイントを陣営と確認しながら戦っていて、前から言っていた『今日は勝つ』という(のを至上命題とする)中で、『まあ、8、9、10あたりは、(倒すことに比重を置いて)ポイントを譲っても大丈夫かな』と思いながら戦っていました」と、打ち明けた。

そして、高度な技術戦&頭脳戦となったことについて「今日は体力というか脳のスタミナが削られたな、と。それだけ張り詰めて12ラウンドを戦ったなという試合でした。お互い、打って、(相手のパンチを)外して、打って、外して、という技術戦を楽しんでいて、本当に楽しい試合でした」と晴れやかに語った。

◆取材・文=原田健



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