日本のホラー映画「リング」「呪怨」を世界に送り出したプロデューサーの一瀬隆重が、ハリウッドで新作ホラー4本を手がけることになったと、米デッドラインが報じた。組む相手は米独立系の製作会社QWGmireで、開発・出資の包括契約を結んでいる。
これまで一瀬は、日本のホラー映画をハリウッドにリメイクとして売り込み、世界市場へ送り出す役回りを担ってきた。今回はその立場を反転させ、ハリウッドの新作ホラーを直接プロデュースする側に回る。米国での仕事は、2019年のニコラス・ペッシー監督による「呪怨」リブート(米スクリーン・ジェムズ配給)以来7年ぶり。単発のリメイクではなく、4本もの新作を一つの契約のもとで継続的に手がける形である点で、これまでとは性格が大きく異なる。
4作品はすでに開発に入っており、今後18カ月以内に順次撮影を始める予定だ。具体的な内容は明かされていないが、心理的な恐怖と不穏な空気でJホラーを世界的な潮流に押し上げた一瀬の感性を、新世代の米国向けホラーに持ち込む狙いだという。
一瀬の代表作は、中田秀夫監督の「リング」、清水崇監督の「呪怨」など日本のホラー映画。「リング」の米リメイク「ザ・リング」(2002)はゴア・バービンスキー監督が手がけ、ナオミ・ワッツが主演。「呪怨」の米リメイク「THE JUON/呪怨」(2004、原題 The Grudge)はサラ・ミシェル・ゲラーが主演し、いずれも続編が複数作られた。これら関連作品の世界興収は、推定で約10億ドル(約1500億円)にのぼる。
一瀬は契約に込めた思いをこう語った。
「子どものころから、映画館の客席に座り、スクリーンで繰り広げられる物語に心から驚かされる、あの感覚が大好きでした。今回のパートナーシップを通じて、劇場を出たあとも長く観客の心に残る物語で、もう一度あの感覚を生み出したいと思っています」
QWGmireは、女優のモリー・C・クインらが立ち上げた会社で、マイク・フラナガン監督・スティーブン・キング原作「ライフ・オブ・チャック」(米Neon配給)や、ボブ・オデンカーク主演・共同脚本の「ノーマル」などを最近手がけている。共同創業者のエラン・ゲイルは、「一瀬隆重は、私が最も愛したミステリーを作り、私の悪夢の多くを書いてきた人だ」と讃えた。
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