8月21日に公開される短編劇場アニメ「しらぬひ」で、主人公・湊役をあのが務め、花澤香菜、三木眞一郎と共演することが明らかになった。予告編が公開されている。
同作は「君の名は。」「すずめの戸締まり」などで知られるコミックス・ウェーブ・フィルムの最新作。2015年に実写長編映画「たびのやまびこ」を手がけた後、独学でアニメーション制作を始めた新鋭・片野坂亮監督が、商業アニメ映画に初挑戦する。1996年の夏、熊本の海辺の町で暮らす10歳の少年・湊(みなと)は、酒に溺れる父と2人で暮らしていた。湊は弁天島に現れる少女の神さま「べんちゃん」と過ごす時間を拠りどころとして生きていたが、一時保護されることが決まり、彼女との別れの時が迫る。湊は、ひとつだけ願いを叶えてくれるという、海に浮かぶ不思議な光「しらぬひ」に祈りを捧げるが、 父への憎しみが募るにつれ、その祈りは取り返しのつかない呪いへと変わっていく。
湊役のあのは、今作で少年役に初挑戦。湊の唯一の友である少女の神様・べんちゃん役を花澤、家を出ていった妻への思いをこじらせたまま、息子と向き合うことができない湊の父親・マサル役を三木が担当する。
予告編では各キャラクターの声とともに、青葉市子による主題歌「しらぬひ」の音源が初公開。去ってしまった母と幼い頃の湊の会話から始まり、湊とべんちゃんの交流や、マサルによって湊が追い詰められていく様子などが収録されている。
キャスト、監督からのコメント全文は以下の通り。
【あの(湊役)】
主人公、湊役を演じさせていただきました。
少年の声を吹き込むのは初めてて挑戦的でしたが、子供でありながら子供らしくいることのできない環境に身を置く10歳の揺れ動く感情を精一杯演じさせていただきました。
ぜひ劇場でご覧ください。
【花澤香菜(べんちゃん役)】
不器用に懸命に生きている湊の姿を、ただひとり見守っているべんちゃん。美しい映像とは対照的に、湊の孤独や恨みに胸が痛みます。観ているみなさまにも、べんちゃんと一緒に彼の隣にいてあげてほしいです。
場面によって、神々しかったり親しみやすいお姉さんだったり印象が変わるべんちゃんですが、彼女が何者なのかにも注目してみてください!
【三木眞一郎(マサル役)】
「生き方」ではなく、「生きる」というコトに、向き合わされる作品だと思います。
収録現場も緊張感にあふれておりました。
多くの方に届くとうれしいです。
【片野坂亮(監督)】
はじめまして、監督の片野坂亮です。
本作の登場人物たちは、心のどこかで愛を求めながらすれ違い続け、やがて自分でも止められない衝動へとたどり着いていきます。
願いは祈りであると同時に、誰かを縛り続ける呪いでもある。痛みを抱えながら、それでも生きようとする彼らの声にならないものを描きたい。キャストのみなさまにはその思いをお伝えし、収録に臨みました。
湊役のあのさんは、湊の胸の奥にある怒りや憎しみ、そしてそこに秘められた優しさを、まっすぐに表現してくださいました。収録を重ねるなかで、その声は痛みに立ち向かう湊そのものになっていき、感情を瞬時に声へ乗せていく表現力に何度も驚かされました。
べんちゃん役の花澤香菜さんには、本編では語りきれない背景や、湊に向けている感情についてお伝えしました。友達のような無邪気さ、姉のような距離感、母のような包容力、そして神さまとしての静けさ。そのすべてを、ひとつの存在としてていねいに宿してくださいました。
マサル役の三木眞一郎さんには、セリフの端々から見え隠れする父性を通して、あらためて彼が湊の父であることに気づかせていただきました。決して単純な悪ではなく、弱さや歪みを抱えたひとりの人間として、マサルという人物に確かな体温を与えてくださいました。
また、ここにお名前を挙げきれない多くのキャストのみなさま、スタッフのみなさまの支えがあって、「しらぬひ」は形になりました。
この映画が、誰にも言えない気持ちを抱えたまま夜を越えている誰かの心に、少しでも届くことを願っています。
【作品情報】
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しらぬひ
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