【井頭愛海インタビュー】ドラマ『惡の華』で豹変していく優等生役を体当たりで熱演中「役柄が乗り移った感覚になったのは初めて。その感覚はゾワっとするというか…」

井頭愛海

【井頭愛海インタビュー】ドラマ『惡の華』で豹変していく優等生役を体当たりで熱演中「役柄が乗り移った感覚になったのは初めて。その感覚はゾワっとするというか…」

4月30日(木) 17:57

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女優の井頭愛海さんが、注目のドラマ『惡の華』(テレ東系/毎週木曜深夜24:00~)に出演している。演じるのは優等生の女子中学生・佐伯奈々子役。物語が進むにつれキャラクターが豹変、これまでにない過激なシーンも体当たりで熱演している。自身にとって大きなターニングポイントとなったという本作と向き合った思いや、撮影中のエピソードなどをたっぷりと語った。



奇才・押見修造氏の代表作で、思春期の心の変化を描いた衝撃的作品。主人公の中学2年生・春日高男(鈴木福)の憧れの存在である佐伯奈々子(井頭)は、ある日春日から体操着を衝動的に盗まれてしまうが、佐伯はそこから、春日とクラスの問題児・仲村佐和(あの)との関係性に苛まれ、さまざまな感情と葛藤していくという役柄となっている、



(ドラマの記者会見でのコメントはこちら https://www.girlsnews.tv/actress/494238 )



--最近は、年齢相応の職業ものや甘いラブコメ作品などが目立っていた井頭さんですが、昨年放送のドラマ『地獄は善意でできている』あたりからまたハードめの作品への出演も出てきましたね。



「そうですね。そういうのもやる年代になってきたのかなと思いつつ(笑)」



--しかも、今回はかなり攻めた、井頭愛海史上最大に攻めた作品かもしれません。



「一番攻めた作品だと思います」



--最初、『自分がこれやるのか!?』という不安はありましたか?



「めちゃくちゃありました(笑)。まず“佐伯さん”という役とどう向き合おうかというところから始まり、内容も起こる出来事もいろいろ凄まじいですし(笑)、これをやるからには覚悟を決めてやらないといけないなと思いながら挑戦させていただきました」



--ほかの作品に入るときと比べて、演じるにあたって気持ち的に重いなと感じたことも?



「(笑)そうですね。最初の1、2話は楽しいシーンも多いんですけど、その後ずっと重いシーンが続いていて、最初はあんなに楽しかったのに、精神的にも大変なシーンがあって、自分自身も追い込まないとできない瞬間がたくさんあったので、佐伯さんを演じることがすごく挑戦であり、ときには一緒につらくなって、もがいた日々であって……。佐伯さん自身もがいている人ではあるんですけど、私自身も役者としてすごくもがいた作品だなと思いました。今までだったら通用したことが、うまくできないことがたくさんあったり、自分自身ともしっかり向き合えた期間だったので」



--今までの役柄だと、シーンに臨むにあたって演じるイメージが事前になんとなくわいたと思うんですけど、今回は現場の空気感でどんどんプランが変わっていったようですね。



「それはすごくありました。今回のドラマではシーンの内容や仕草を漫画に忠実に再現していこうということで、そのベースはありつつ、でもト書きで書かれていない部分で心が動かされる瞬間もあって。これまでの作品以上に集中させていました。佐伯さんのクライマックスが近づくにつれて、私自身もともに同じ感覚というか、常に佐伯さんと同居しているような気持ちになる瞬間がありました。今までは演じていてそういう瞬間ってそんなになく、自分と切り離せることのほうが多かったのですが、自分と役の境目がわからなくなる瞬間があって、芝居をしていても役柄が乗り移ったみたいな感覚になるのは今回の作品で 初めての経験で、その感覚はゾワっとすると言いますか、今までに感じたことがない経験でした。出来上がった作品を見たときに、“へっ、自分じゃないみたい!”という瞬間がいくつもあって、本当にこのお芝居をしているときの感覚がもう記憶にないくらい、すごく入り込んでいたんだなと。そんな奇跡のような瞬間ってなかなか訪れない。自分のお芝居の中でもこれが正しいのかって迷う、そういう壁にぶつかったことで、すごくその期間、辛かったんですけど、でも前に進むきっかけになった作品になり、本当に出会えてよかったなと思います」



--完成した作品を観て、“こんな芝居をしていたんだ”と気付いたこともあったんですね。



「たとえば春日に対しての執着を見せる場面は、失いたくないという必死な思いで無我夢中でやっていて、自分で“ここの芝居はこうしよう”みたいな一応プラン立てはしてあったんですけど……。みるみるうちにまくし立てて相手を翻弄していく、みたいなシーンは自分がやろうと思ってやったお芝居ではなくて、心の奥から出てきたお芝居、それこそ、嘘がない芝居というか、やっぱり佐伯さんになれているということは、そういうことなのかなと思った瞬間です」



--そういう執着心って自分の引き出しから出せるものではなかった?



「そうですね。今までだと経験したことがあるものにリンクさせて、お芝居をすることが多かったんですけど、やはりどうしても自分にないものをたくさん持っている子でしたし、その感情の想像がつかないと言いますか、そんな気持ちになることって滅多にないですし、すごく悩んだ瞬間で、佐伯さんの気持ちはわかるけど、自分の気持ちが追いつかなくて、現場をストップさせてしまったこともありました。でもそのときに監督やスタッフさんといっぱい話して、役を一から一緒に理解していこうというところからスタートしてくださって、私自身をさらけ出せた瞬間でもありました。そこが自分のお芝居がうまくいかなかったときに、心のモヤモヤした思い、なんでできないんだろうというのと、佐伯さんが思いをうまく自分の言葉で表現できなかったりとか、自分の何にこんなに苛立っていたりだとか焦ってたりするのかという、それが結構リンクする瞬間と言いますか……」



--自身と役の感情がちょうどうまく交差して……。



「そうなんです。そういう瞬間があってこそ、逆になかったら撮れなかったんじゃないかというくらい。だから、この作品で、『すごく楽しく演じられました』とは言い切れないんですけど、本当に私自身もがいて、一緒に佐伯さんとともに、“自分の中にある惡の華”じゃないですけど、自分の心の奥底と向き合っていた期間でもあって、そういう瞬間があるからこそ、この作品ができるんだなと思いましたし、そこが難しくもあり、でもそういうことの連続を作品として収められたということで、撮影が終わったときに本当にほっとしました(笑)」



--撮影を止めてしまったときに監督と話したことって?



「うーん、佐伯さんの気持ちを吐露していくというアプローチの仕方で、今、自分がどういう現状で、どういうふうに思っているのかという。もちろん、そのシーンについて“このときはこうだよね”とかわからないことがあったらすぐ話せる機会はあったんですけど、一番の壁にぶち当たったときは、今の佐伯さんの状況、今いる現実から『悪の華』の世界に一緒につれていってもらったみたいな感覚で、すごくいいシーンが撮れたかなと、気づいたらそういう状態に自分もなれていて、そのときは不思議な感覚でした。演技ではなくめちゃくちゃ涙が出てきて……」



--自然に……。すごくいい形になったのかも。



「スムーズに表現できなかったことのほうが多かったというくらい、でもそっちのほうが、人間らしさが見えるというか……。佐伯さんってやっぱり、うまくやっているように見せて、実はそうではないというか、そう見せるのが上手なだけで本音を隠すんですよ。多分いつも周りに気をつかって、周りの期待に応えて『大丈夫だよ、私は』って言っているからこそ、本音だったり、本当の自分というものがわからなくなって、春日や仲村と出会ったことによって、蓋が開いてしまったという……」



--悩んでいたシーンも含めて、今出せるものは出せた?



「そうですね。やるしかないという(笑)、そこに向けて緊張感みたいなもの、初めて“お芝居することが怖いな”と思った瞬間でもありました。今まで現場をいくつかやらせてもらって、“こうなったらこう”という過程がわかってきたときでもあったんですけど、“あ、怖い、佐伯さんになるのが怖い”という、そんな気持ちもありつつ、撮影シーンを重ねるごとに佐伯さんへの理解も深まってきて、言葉では十分に表せないんですけど、佐伯さんが身体に馴染んできている感覚という……」



--これまでもある部分では共感できても、やっぱり違う人間を演じてきたわけで、でも今回はかなり違うタイプの人間を演じながらも、やっているうちにどこかシンクロしてくる部分というのが……



「そうですね。今回は特にありましたね。この作品は覚悟がいるシーンが多かったので、腹をくくって最後までやり通さなければという、でも自分一人では何もできなかったので、(鈴木)福さんをはじめキャストのみなさん、スタッフさん、周りの気遣いだったり、たくさん助けられた作品だったなと思います」



--これまでも背景が壮絶な役はあったけど、ここまで直接的な描写はあまりなかった。



「そうですね」



--その直接描写に挑む覚悟は大きかったのではと思います。



「そうですね。そこはこの作品の見どころであると思いますし、やっぱりなかなかない作品なので、新しい風が吹く作品になればいいなと思います 」



--覚悟をもって臨んだ作品だからこそ……。



「やっぱり多くの方に観ていただきたいですし、みんながどういうふうに感じるのか、ということがすごく気になります」



--現場での空気感が芝居に反映されたという意味では、今回福さんとの芝居のセッションのようなもので感情が動かされて、自分のセリフの言い方に影響を受けたりしたことも?



「それはすごくありますね。やっぱり二人で積み上げてきたものがあるからこそ刺さる一言だったり、すごくいいお芝居をされているので、それに対して自分の気持ちがぐっと動いて、いいシーンが撮れたということがいっぱいあります。福さんとは共演が3回目で、以前はそこまで絡みがない役だったんですけど、でもその共演経験があったから安心感があって、どんなボールを投げても受け止めて返してくれる、それはすごく心強かったですし、座長としても頼りになる存在でした」



--シーンの内容が覚悟がいるものであったときに、相手が知ってる人というのは安心なのかもしれません。



「それはもう、すごく気をつかってくださる方で、本当に周りがよく見えてるというか、長年やってらっしゃる大先輩なので」



--年下ではあるけど(笑)。



「はい。こっちが気付かされることが多くて、福さんには感謝しています」



--自分の本心をなかなか出せず、優等生を演じている佐伯さんですが、井頭さん自身も女優としてのイメージもあるし、なんでもさらけ出せるわけではなくて。



「本心を隠してるつもりはないんですけど(笑)、自然と演じている自分があるのかなと思う瞬間もあって、その感覚、佐伯さんは親からすごく期待されて、周りの期待に応えなければいけない、正しい自分でいなければいけない、という一方、まっすぐな思いが感情をいろいろ動かしていくんですけど、自分自身もやっぱり“周りからどう思われているんだろう”ということは気になりますし、それこそドラマを見てくださった方が、自分の役をどういうふうに理解してくれているんだろうとか、そういうことに置き換えられるのかなと思いますね、」



--気になりますよね(笑)。



「すごく気になります(笑)。『私そんなに気にしてない』といいつつ、やっぱりどこか気にしていたり。誰もが繕っているわけじゃないし、それも本来の自分だと思うんですけど、もう一人の自分がいるというのは、言語化すると不思議な感じがしますけど、それに近しい部分も確かに持っているなと。誰しも、佐伯さんになり得る可能性もあるなと思います」



--仕事以外、プライベートで、たとえば友達と喧嘩になりそうなとき、思ってることをずけずけ言っちゃうタイプではなく?



「私は明るいキャラみたいなところがあるので、すぐ気を逸らそうとするじゃないけど、“まあまあ”みたいな、“みんな仲良くやっていこうよ”という空気を出すことはあるのかなと思います。やっぱり本当のことを全部口に出していると、人間関係が悪くなってしまうというのはあると思うので……」



--そういうときって大体の人は思ってることをずけずけ言うのは怖いと思います。本音をぶつけ合うことでより友情が深まるということもあるけど、なかなか怖くてできないのかも。



「みんなそうだと思います。そうしたいけどできない、佐伯さんは、それができちゃう自分らしく生きる仲村さんに対しての憧れがあったんだろうなと思います」



--今回は中学生役から始まり……



「高校生になっても登場しますし、最後大学生まで演じています。14歳くらいから20歳になるくらいまで、一人の人生を長く生きています。中学生の佐伯さんと高校生のときとは全然違って、本当に演じ分けるのが難しかったと言いますか……。中学生時代、原作ではショートカットになるシーンがあって、かつらをかぶって、原作に忠実な形で。その大きな出来事があったからこそ

、その後の佐伯さんがキャラクター的に全然違ってきたりとか、そういうのは結構大変ではありましたけど、一人でこんなに人格がころころと変わるのはなかなかないことなので不思議な体験でした」



--見どころだという“佐伯さんの豹変ぶり”、それは一つのポイントということだけではなく?



「もう随時随時 で変わっていくんですよね。もちろん山場みたいな部分はあるんですけど、そこからの佐伯さんの変わりようみたいなところは……。高校生になると、春日とは離れてしまい、春日への執着心はなくなったように見えるんですけど、実はそうではない。冷静に見ているようで、その思いがまだ捨てきれずにいるとか、本当に常に変わっているといいますか……」



--その豹変のポイント、ポイントでうまく佐伯さんと同化して変われた?



「本当に今までやったお芝居とは全然違う表情だったり、表現に気付けたというのも、今回得られたものだなと思います」



--最初は、実年齢より10歳くらい下から、今の年齢に近いところまで演じたわけですが、こういうちょっと特殊な役だから、中学生というのを特別意識して演じようというよりは、役を演じることで自然に中学生っぽくなれたのかな。



「でも初々しさは意識しました。中学生の一番最初の恋愛みたいな、ドギマギするあの距離感、そのドギマギ感が出たときに、“ああ、なんか中学生ってこんな感じかも”って(笑)。そういう雰囲気をみんなで作っていけたという感覚ですね。逆に、中学生の危うさみたいなものは作って出せるものではなかったので、そこは自分が佐伯さんになって感じたものを出していく、そういう状況になったら突っ走ってしまうみたいな、そういう思いを大切にしながら演じていたなと思います」



--今回自分の中でターニングポイントになった作品に?



「それはすごく思います。自分の新たな可能性、また一つの扉を開けてもらったような作品でもあって、本当にそのときにしか出せなかったものがたくさんあったので、挑戦できてよかったなと思います」



--この経験をふまえて、さらに挑戦してみたいことが出てきた?



「ほかの人が理解し難いような、たとえば殺人を犯してしまう役とか自分の引き出しにない役柄にもたくさん挑戦していけたらいいなと思います」



--自分の引き出しにないものを演じるにあたって、今回佐伯さんを演じたことで、そういうものへのアプローチの感覚をつかめたのかも。



「そうですね。もっと自分の中にもいろんな役をやって、いろんな自分を見せていきたいなと思います」



〈プロフィール〉



井頭愛海 (いがしらまなみ)



2001年3月15日生まれ、大阪府出身。2012年『第13回全日本国民的美少女コンテスト』で審査員特別賞を受賞したことをきっかけにデビュー。2017年NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』でヒロインの娘役を演じて注目される。以降、映画『鬼ガール!!』(主演)、『メイヘムガールズ』、ドラマ『さくらの親子丼2』(東海テレビ/フジテレビ系)、『過保護な若旦那様の甘やかし婚』(MBSほか)、『地獄は善意でできている』(カンテレ)、ミュージカル『るろうに剣心京都編』などに出演。



ドラマ『惡の華』はテレ東系で毎週木曜深夜24時~放送中。地上波放送後、「Disney+(ディズニープラス)」にてアジア見放題独占配信。

キャスト、詳細な内容は下記公式サイトにて。



https://www.tv-tokyo.co.jp/akunohana/




番組の記者会見より。(左から)中西アルノ、鈴木福、あの、井頭愛海


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