4月29日(水) 4:40
厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢年金全体での平均月額は15万1142円と公表されています。このことから、掲題の年金受給額が2ヶ月分で30万円は、平均的な受給額といえます。
同じく「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」の、「平均年金月額25~26万円」から「30万円~」の受給権者数を合計すると、36万5276人となります。老齢年金受給権者の総数は1608万5696人なので、月額25万円以上の年金を受給している人の割合は、約2.3%にとどまります。
次に、今後年金を月額25万円受給できる人の現役時代の年収はどのくらいでしょうか。以下を前提条件として、試算していきましょう。
上記の資料では、平均年金月額に基礎年金月額を含めているため、令和8年度の国民年金の満額7万608円を差し引いて、厚生年金部分(報酬比例部分)に相当するおよそ18万円を受給できる年収を割り出します。
ここでは年金額を計算する際、「従前額保障」の計算式を用いて試算します。
年金の加入期間は、平成15年4月以降で480ヶ月を前提条件として、計算をすると以下のようになります。
平均標準報酬額×(5.769÷1000)×480月=216万円(18万円×12ヶ月)
平均標準報酬額=216万円÷(5.769÷1000×480) ≒ 78万31円
あくまで一定条件での試算例ですが、平均標準報酬額の約78万円、年収換算で約936万円程度が、年金25万円を受け取るための1つの目安となります。
ただし、厚生年金には標準報酬月額の上限(65万円)があるため、それを超える報酬についてはその上限額までが年金計算の基礎として扱われます。
前記の資料から月額階級別の受給権者割合を算出すると、図表1のようになります。
図表1
| 年金月額 | 総数(合計1608万5696人) | 割合 |
|---|---|---|
| 0~5万円未満 | 23万7835人 | 1.5% |
| 5~10万円未満 | 281万6139人 | 17.5% |
| 10~15万円未満 | 501万6238人 | 31.2% |
| 15~20万円未満 | 498万7811人 | 31.0% |
| 20~25万円未満 | 266万2397人 | 16.5% |
| 25万円以上 | 36万5276人 | 2.3% |
厚生労働省年金局 令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況を基に筆者作成
前記のように、年金の平均月額が15万円程度であることを考えると、2ヶ月で30万円程度の受給額は平均的な水準に位置することが分かります。また、掲題の2ヶ月分の年金の受給額が50万円以上である人は、極めて少数派であることが分かります。
掲題の年金受給額が30万円の人は、平均的な水準に位置しています。その一方で、50万円以上の年金を受給している人は、全体の2.3%程であり、現役時代には比較的高い収入水準であったと想定されます。
ただし、年金額は加入期間や収入の推移など複数の要素で決まるため、単純な年収換算はあくまで目安として捉えることが重要です。余裕を持って老後生活を送れるように、あらかじめ自身の加入記録の確認や早めの見通しを立てておくことが大切です。
厚生労働省年金局 令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 令和8年4月分からの年金額等について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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