4月28日(火) 9:20
家具や荷物が残ったままでも不動産を売却することは可能です。このような状態は「残置物あり」と呼ばれ、不動産取引では珍しいことではありません。特に相続した実家や空き家では、すべてを整理しきれないまま売却を検討するケースが多く見られます。
不動産会社が「そのままでも相談できる」と言うのは、こうした事情に対応したサービスがあるためです。たとえば、売却後に買い主と合意のうえで処分する方法や、専門業者に依頼してまとめて片付ける方法などがあります。
ただし、残置物がある場合は契約時に取り扱いを明確にする必要があります。処分費用をどちらが負担するのか、いつまでに片付けるのかを決めておかないと、引き渡し時にトラブルになる可能性があります。そのため、売却自体は可能でも、事前の取り決めが重要になる点は押さえておきましょう。
家具や荷物を片付けてから売却した方が、一般的には売れやすくなる傾向があります。その理由は、内覧時の印象に大きく影響するためです。
買い手は物件を見るとき、自分が住んだ場合のイメージを重視します。しかし、家具や生活用品が多く残っていると、空間の広さや間取りが分かりにくくなり、生活のイメージがしづらくなります。その結果、購入の判断を先送りされることがあります。
また、荷物が多いと管理が行き届いていないのではないかといった印象を持たれることもあります。こうした印象は価格交渉にも影響し、値下げを求められる可能性があります。売却価格をできるだけ維持したい場合は、最低限の片付けや清掃を行うだけでも効果があります。
一方で、すべてを完璧に片付ける必要はありません。大きな家具を減らす、不要な物を処分するなど、見た目をすっきりさせるだけでも印象は大きく変わります。無理のない範囲で整えることが現実的な対策といえるでしょう。
とはいえ、遠方に住んでいる場合や高齢の親の家を整理する場合など、自分で片付けるのが難しいケースも少なくありません。そのような場合は、不動産会社や専門業者のサポートを活用する方法があります。
たとえば、遺品整理や不用品回収を行う業者に依頼すれば、まとめて処分できます。費用はかかりますが、時間や手間を大きく減らせる点がメリットです。また、不動産会社によっては、こうした業者の紹介や、売却と同時に片付けを進めるサービスを提供していることもあります。
さらに、「現状のまま買い取る」買い取りサービスを利用する方法もあります。この場合、一般的な仲介より売却価格は下がる傾向がありますが、片付けや内覧対応が不要になるため、早く手放したい場合には有効です。価格と手間のバランスを見ながら選ぶことが重要です。
実家の売却では、必ず片付けなければならないというわけではありません。家具や荷物が残っていても売却は可能ですが、売れやすさや価格に影響する場合があるため、自分の状況に合わせて判断することが大切です。
時間や労力に余裕がある場合は、できる範囲で片付けを行うことで、より良い条件で売却できる可能性が高まります。一方で、負担が大きい場合は、不動産会社や専門業者の力を借りることで、無理なく進められます。
大切なのは、すべてを一人で抱え込まないことです。複数の選択肢を比較し、自分にとって現実的で納得できる方法を選ぶことで、スムーズな売却につながります。状況に応じた柔軟な対応を心がけることで、安心して実家の売却を進められるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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