「わかってはいるけど、続かない」「頑張っているのに、なぜか結果が出ない」ーーそんな焦りを感じたことはありませんか?実は、人生を変えるために必要なのは、強い意志でも才能でもなく、"正しい習慣"を知っているかどうかだけかもしれません。
(本記事は『ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科 人生が変わるテクニック112個集めました』(SBクリエイティブ)より一部を抜粋し、再編集したものです)
億劫な行為も、練習を重ねれば「習慣」になる!
デューク大学のニールらの研究によると、
「人間の行動の約45パーセントが習慣化された行動」
だといいます。
つまり、
私たちの行動の約半分は、ルーティン化されたもので、無意識のうちにその行動をチョイスしている
ということ。面倒くさいことでも習慣にすれば、たとえ複雑な行動も自動化され、ラクに実行することができるのです。
では、自動化とは何でしょうか? 字を書くことを一例に説明しましょう。
字を書く行為は、ほとんどの人が幼稚園ぐらいから書きはじめ、自分の書体が完成するのは中学生から高校生くらいと言われています。10年近くかけて字を学び、自分のなかに落とし込むことで、自分だけの筆跡ができ上がります。
文字を書くという作業は、さまざまな体の部位を連動させるアクションです。それと同時に、書いたものを感触と視覚でチェックし、微調整を行います。
書くという作業は当たり前に見えて、じつはとても複雑で高度なアクションによって成り立っているわけです。それだけ高度な作業のため、自分だけの筆跡として落ち着くまでに非常に長い年月がかかってしまうというわけです。
ところが、これだけ複雑な筋肉と骨格の連動も練習を重ねるにつれ、それほどの苦労ではなくなり、簡単に文字を書けるようになるから不思議だと思いませんか?
これこそが
「自動化」の効力
です。むしろ、自動化されると今度は変えにくくなってしまい、ひと目見て「これは自分の文字だ」と認識できるほど定着してしまいます。
複雑なことですら繰り返し続けると自動化され当たり前になる
。そうなれば、こちらのものです。あれだけ最初は億劫だったことも習慣として定着するわけです。
「自分のルーティンをつくる」ことが仕事の効率を上げる
元プロ野球選手のイチローさんがベンチを出てから打席に立って構えるまでの一連の動きのような、“一定の順序やリズムで同じことをする行為”を
ルーティン
と呼びます。
ルーティン
を繰り返すと、脳内に「そのアクションをするということは……」と専用の回路がつくり出されます。
その結果、体に叩き込まれていることを発揮しやすくなり、普段の練習でも緊張をともなうような本番でも変わらないパフォーマンスを可能にするわけです。
仕事のパフォーマンスを上げることも同じです。繰り返し行って自動化(=
ルーティン
化)させてしまえば、パフォーマンスにムラが生じづらくなります。
仕事における習慣化とは、自分のルーティンをつくることという意識をもつとより効果的
でしょう。
あえて未完にすることで作業がはかどる
ロシア社会主義共和国保健省精神医学研究所のブリューマ・ツァイガルニクによって提唱された、
「未完の出来事のほうが記憶に残りやすい」
という
「ツァイガルニク効果」
と呼ばれる現象があります。
ツァイガルニクが行った実験では、被験者たちにパズルや計算問題、箱の組み立てや泥人形の作製といった複数の作業を、次の2つのグループに分けて行わせました。
(1)それぞれの作業を最後まで完了してから次の作業へと移行することを繰り返したグループ
(2)それぞれの作業を途中で中断してから次の作業へ移行することを繰り返したグループ
そして、すべての作業が終わったタイミングで、被験者たちに「いまやった作業にはどのようなものがあったか」と質問しました。すると、グループ(2)のほうが(1)よりも2倍ほど行った作業について記憶していたのです。
作家の村上春樹さんは、1日5時間なら5時間という執筆の時間を決めており、その時間が来たらどんなに書きたいことがあっても打ち切って、次の日に回すそうです。そうすることで、次の日またアイデアが広がっていくのだと話されています。
あえてキリの悪いところで止めることで、気になっていろいろ考えることにつながり、アイデアが広がっていく
というわけです。「ツァイガルニク効果」の面白い応用方法ではないでしょうか。
【堀田秀吾】
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