【漫画】本編を読む
コロナ禍に一般企業を退職したことを機に、「ヤングジャンプ」の「1億円40漫画賞」に応募し、その作品が見事入賞した矢嶋こずみ(@kosmy8588)さん。現在は版面漫画やWebtoonの背景作画・仕上げを担当する仕事をしながら創作活動を続けている。
そんな矢嶋さんの作品「100年分の度胸試し」がネット上で“考えさせられる”と話題だ。100を超えるコメントがつき、「こんな世の中が来たら怖い」「命の使い道、我々は正しく選べているだろうか」「心が痛い…」などの感想が飛び交った。この作品について、作者の矢嶋こずみさんに話を伺った。
■前向きで希望が見出せるような話を目指した!
命の尊さと生きる意味を問いかける本作「100年分の度胸試し」は、カズオ・イシグロ著書「わたしを離さないで」をモデルに、作者の矢嶋こずみさんが新たな視点で描いた作品だ。原作はドナーの視点から一貫して描かれているが、「この世界に生きている人間たちはどんな気持ちなんだろう?」という疑問をきっかけに、本作の発想が生まれたという。
さらに「いわゆる二次創作的な傾向が強いので、賞などには出さずpixivで無料公開しました」としつつも、世間ではオマージュやパロディ作品が商業として成立しているとはいえ、投稿当初は不安もあったそう。しかし「懸念していたネガティブな意見はまったくなく、原作に気付いてくださった方からも好意的な感想をお寄せいただき、安心したのを覚えています」と振り返り、読者の温かな反応に支えられたことを明かしてくれた。
また本作に込めた思いについては、「悲しい結末で終わった原作に対し、前向きで希望が見出せるようなお話を目指しました」と明かす。そして「人が自分の為にした行いは死と共に消えるけど、ほかの人や世界の為にしたことは永遠に生き続ける」という言葉が好きだという矢嶋さんは、「その想いがほんの少しでも伝わっていたらうれしいです」と話す。一方で「あくまでも娯楽漫画ですので(笑)、難しいことは抜きにして1人でもお気に入りのキャラクターを見つけてもらえたらそれでよいかなと思います」とも語り、気軽に楽しめる作品であることも強調した。
原作への敬意を踏まえつつ、新たな希望の物語として描かれた本作をぜひ読んでみてほしい。
取材協力:矢嶋こずみ(@kosmy8588)
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