4月24日(金) 5:30
政策金利が引き上げられると、住宅ローンの変動金利が上昇するため月返済額が上がります。変動金利型ローンは、通常半年に1度「適用金利」が見直されますが、多くの金融機関では「5年ルール」というものを定めており、金利が上昇しても5年間は返済額が据え置きとなります。
ただし、返済額は据え置きである一方で、金利上昇分により増加した利息の支払いは後回しとなるため、5年後にその時点での金利に基づいて、それまでの未払い利息と合わせて月返済額が再計算される仕組みです。
月返済額が大幅に上昇するのを防ぐために、5年ルールを採用する金融機関は、別に「125%ルール」を設けています。125%ルールとは、5年経過後の月返済額が+25%を上回る場合でも、上昇幅を+25%までとするルールです。
仮に、次回の日銀会合で政策金利が+0.25%引き上げられた場合、2024年3月以前と比べると年+1.0%の差があります。この場合における月返済額の変動率を、借入額3000万円、返済期間35年で算出してみました(図表1)。
図表1
筆者作成
図表1より、仮に政策金利が追加で1回引き上げられたとしても、+15%前後の引き上げにとどまり、125%ルールは適用されないことが分かります。
近年の物価高および円安の状況を考慮すると、将来的にさらなる利上げがおこなわれるという見立てもあります。金利の上がり幅によっては、125%ルールが適用されるまで返済額が増えることもあるかもしれません。
そこで、125%ルールが適用される金利を試算してみました。なお、シミュレーションでは借入額3000万円、返済期間は35年とします(図表2)。
図表2
筆者作成
いずれの金利においても、125%ルールが適用される上昇幅はおよそ+1.6~1.7%です。政策金利の引き上げ幅が1回あたり0.25%とすると、125%ルールが適用されるのはあと3回程度引き上げられた場合と考えられます。
政策金利が引き上げられることで、住宅ローンの月返済額が大きくなり、家計へ影響を及ぼします。直近の政策金利の引き上げ幅では、125%ルールが適用されるまで上昇することはないものの、今後の経済情勢によっては、さらなる引き上げも十分にありえる話です。
5年ルールの終了時期を見越して、今のうちから住宅ローンの返済額増加に備えておくことが大切です。
執筆者 : 土田崇央
FP2級、AFP、簿記3級、クレジットカードアドバイザー3級、住宅ローンアドバイザー
【関連記事】
住宅ローン「4000万円」を借りていますが、金利が「0.25%」上昇! 返済は“残り25年”ですが、合計でどれだけ負担が増えますか? 金額をシミュレーション