60歳を過ぎて再雇用になったところ、給与が大きく下がりました…。同じ仕事をしているのに、なぜこのような仕組みになっているのでしょうか?

60歳を過ぎて再雇用になったところ、給与が大きく下がりました…。同じ仕事をしているのに、なぜこのような仕組みになっているのでしょうか?

4月23日(木) 21:10

60歳以降で再雇用になった途端、給与が大きく下がって驚いたという声は少なくありません。「同じ仕事をしているのに、なぜ収入だけ減るのか」と疑問に感じるのは自然なことです。実は、この背景には日本の雇用制度や賃金の考え方、企業側の事情など、いくつかの理由があります。 本記事では、再雇用後に給与が下がる仕組みについて、わかりやすく解説します。

60歳以降の再雇用で給与が下がる主な理由とは?

まず大きな理由として、日本の企業の多くが「定年制」を採用している点が挙げられます。一般的に60歳で一度定年退職となり、その後は再雇用という形で働き続ける仕組みです。この再雇用は、法律で企業に義務付けられている「高年齢者雇用確保措置」の一つであり、希望すれば原則65歳まで働けるようになっています。
 
ただし、再雇用後は「新たな雇用契約」として扱われるため、給与や待遇はそれまでとは別に設定されます。ここで重要なのが、これまでの給与には年功的な賃金上昇が含まれている点です。日本企業では、勤続年数に応じて給与が上がる仕組みが多く、必ずしも現在の職務内容のみで決定されているわけではありません。
 
そのため、再雇用では仕事内容を基準に給与が見直され、結果として大きく下がることがあるのです。企業側としても、高年齢者の雇用を維持しつつ人件費とのバランスを図る必要があることから、このような制度が広く採用されています。
 

同じ仕事でも給与が下がるのはなぜか

「仕事内容が変わらないのに給与が下がるのはおかしい」と感じる方も多いでしょう。しかし給与は「役割」や「責任の大きさ」によっても変わります。再雇用後は、管理職から外れたり、責任範囲が縮小されたりすることが一般的です。
 
たとえば、定年前は部下のマネジメントや重要な意思決定を担っていた人が、再雇用後はサポート業務中心になるケースがあります。この場合、業務量自体は大きく変わらなくても、責任の重さが異なるため給与に差が出てくる可能性があります。
 
また、再雇用者には賞与(ボーナス)や手当が減ることも多く、年収ベースで大きく差が出ることもあります。これは企業が若手や中堅社員の育成に資源を配分する必要があるためであり、組織全体のバランスを考えた結果でもあります。
 

再雇用後の収入減に備えるためにできること

給与が下がる可能性が高いとわかっていても、実際に収入が減ると生活への影響は大きくなります。そのため、事前の準備がとても重要です。
 
まず、50代のうちから再雇用後の給与水準を確認しておくことが大切です。会社の制度を人事に確認したり、先に再雇用された人の話を聞いたりすることで、ある程度の見通しが立てやすくなります。
 
次に、支出の見直しや貯蓄の強化も有効です。収入が減っても生活を維持できるように、固定費を減らしたり、老後資金を計画的に準備したりしておくと安心です。また、場合によっては副業やスキルアップを検討するのも一つの方法です。最近ではシニア向けの仕事や働き方も増えており、収入源を分散することがリスク対策になります。
 
さらに、「高年齢雇用継続給付」という制度もあります。これは、60歳以降に給与が下がった場合に、一定条件を満たせば雇用保険から給付金が支給される制度です。申請が必要になるため、対象になるかどうかを事前に確認しておきましょう。
 

再雇用制度を正しく理解して前向きに働こう

60歳以降の再雇用で給与が下がるのは、多くの企業で一般的な仕組みです。これは不公平というよりも、日本の雇用制度や企業運営の考え方によるものといえます。
 
とはいえ、働き続けられる環境があること自体は大きなメリットです。収入だけでなく、社会とのつながりや健康維持といった面でも、働くことには価値があります。制度の仕組みを理解したうえで、自分に合った働き方や生活設計を考えることが大切です。
 
再雇用後の収入減に備えて早めに準備を進めれば、不安を減らし、安心して働き続けることができます。これからの人生をより充実させるためにも、前向きに制度を活用していきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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