【高校野球】77歳指揮官も認めた覚醒 専大松戸・門倉昂大、完成目前の右腕に残る最後のピース

photo by web Sportiva

【高校野球】77歳指揮官も認めた覚醒 専大松戸・門倉昂大、完成目前の右腕に残る最後のピース

4月23日(木) 9:45

提供:
次代を担う逸材たち〜アマチュア野球最前線第5回

専大松戸・門倉昂大

大阪桐蔭の4年ぶり5度目の優勝で幕を閉じた選抜高校野球大会。わずか2週間足らずの大会だったが、その間に大きく成長を遂げた選手がいた。

たとえば、大阪桐蔭の優勝に貢献した2年生サウスポーの川本晴大や、準優勝の立役者となった智辯学園(奈良)のエース・杉本真滉(まひろ)がそうだ。

そして、チームを初の準決勝へと導いた専大松戸(千葉)のエース・門倉昂大もそのひとりである。持丸修一監督も「この大会で一番成長した」と目を細めた。

選抜ベスト4進出の立役者となった専大松戸のエース・門倉昂大photo by Ryuki Matsuhashi

選抜ベスト4進出の立役者となった専大松戸のエース・門倉昂大photo by Ryuki Matsuhashi





【チームを甲子園初のベスト4へ】1回戦の北照(北海道)戦では、9回を投げて被安打4、奪三振6の完封勝利。2回戦の九州国際大付(福岡)戦では、5回途中からマウンドに上がり無失点に抑えた。つづく準々決勝の山梨学院戦でも完投勝利を挙げ、初のベスト4入りの立役者となった。

その選抜で、大会最高齢となる77歳で指揮を執った持丸監督は、門倉をこう評価する。

「チーム全体としてメンタルは強くなりましたが、なかでも一番は門倉ですね。それによって技術も上がってきました。甲子園に来るまでは、ストレートの最速が140キロ前後でしたが、今では140キロ台中盤が出るようになりました。スライダーがいいし、すべての球種をコントロールよく投げ込めるようになりました。冬の鍛錬の成果が出たのか、それとも甲子園という舞台がそうさせたのかもしれませんね」

一方、門倉自身は選抜での活躍についてこう分析する。

「なぜかはわかりませんが、自分でも成長を実感しています。秋の段階ではピンチで失点することがありましたが、甲子園では強い気持ちを持って投げられたと思います。冬場に取り組んできた練習が自信につながったのかなと。それにブラスバンドや応援のおかげで、楽しく投げることができました。もともと緊張するタイプではないので、甲子園でも普段どおりのピッチングができたと思います」

門倉が大きく成長したきっかけとなったのが、昨年秋の関東大会準決勝での山梨学院戦だ。この試合に敗れたことで、新しい武器を身につけようと考えたという。

「秋まではストレートとスライダーを軸に投球を組み立てていましたが、(右打者の)アウトコースを狙われることが多くありました。球種が2つしかないと、どちらかの調子が悪い時に打たれてしまうため、投球の幅を広げる目的でフォークボールを磨いてきました。冬場の練習から多く投げるようにしました。大きな落差があるわけではありませんが、打者がバットを出すポイントで落ちるのが持ち味です」

【指揮官が語る夏に向けての課題】選抜ではそのフォークが冴え、準々決勝で山梨学院に関東大会のリベンジを果たした。ただ、投打"二刀流"で話題を集めた菰田陽生(はるき)は、初戦の長崎日大戦で骨折したため、専大松戸との試合は欠場。対戦することができなかった。

「秋の山梨学院戦は、自分が打たれて負けてしまったので、リベンジしたいと思っていました。菰田くんとは中学生の時に対戦したことがありますが、その頃からすごかった。抑えたのかどうか、はっきり覚えていませんが、たぶん打たれていないと思います(笑)。同じ千葉出身で気になる存在ですけど、あまり意識はしていませんが、いいバッターなので抑えたら自信になると思います」

準決勝の大阪桐蔭戦、先発のマウンドに上がったのは2年生左腕の小林冠太だった。門倉は4回途中から登板したが、7回に1点、8回にも1点を許し、2対3で敗れた。

試合後、持丸監督は穏やかな表情でこう語っていた。

「子どもたちに勇気を与えられていたら、もっといい試合ができたのではないかと思います。それが少し残念でした。準決勝まで勝ち上がったチームは、いずれも優勝経験のあるところばかりで、優勝経験がないのはウチだけだと聞いていました。だからこそ、なんとか頑張ろうと思っていたんです。なんとかしてやりたかったのですが、一歩及びませんでした。子どもたちにチャンスをもらったにもかかわらず、勝利を届けられなかったことが悔しいです」

そして門倉の課題について聞かれた持丸監督は、こう答えた。

「やっぱり決め球ですね。コントロールがいいだけでは抑えられない。大阪桐蔭のピッチャーはフルカウントからでもスライダーで勝負できる。ああいうボールをひとつ持たないとダメですね。門倉はピッチャーとして8割方できあがってきましたが、残りの2割は勝負球です。今日の悔しさを糧にして、さらに成長してほしいですね」

門倉は言う。

「レベルの高い相手にも通用することがわかったので、夏までにもう一段階レベルアップしたいです。左打者に対しては、インコースのスライダーと外に逃げるフォークがカギになります。今日はそこに投げきれなかったので、この2つのボールをさらに磨いていきたいです」

この夏、千葉大会は150校近い出場が見込まれている。全国でも屈指の激戦区を勝ち抜いた時、門倉はもっと大きくなっているはずだ。



【関連記事】
【あわせて読む】U−18合宿で異彩を放ったふたりの原石 沖縄のロマン砲・長山武蔵&宮崎の守備職人・高田瑛大とは何者か?
【話題記事】甲子園から消えた「野球王国」 大阪桐蔭の4番と山梨学院のエースはなぜ愛媛を離れたのか?
【人気記事】人材不足の野手陣 それでも選抜視察のスカウトから名前が挙がった11人の強打者、好打者たち
【人気記事】ドラフト戦線に異変! 1位候補・織田翔希、末吉良丞の現在地と急浮上した投手ふたりの衝撃評価
【話題記事】大阪桐蔭なのにプロ志望じゃない⁉︎ 将来の夢に「社会人野球」と記した5人の精鋭が明かしたリアル
Sportiva

新着ニュース

合わせて読みたい記事

編集部のおすすめ記事

エンタメ アクセスランキング

急上昇ランキング

注目トピックス

Ameba News

注目の芸能人ブログ