4月23日(木) 5:10
会社員の場合、毎月の給与から天引きされた所得税は、年末調整によって過不足が精算されます。しかし、会社が把握できない個人的な収入や控除については、本人が確定申告を行い、税務署へ申告しなければなりません。
特に注意が必要なのが、近年増えている「副業」による所得です。フリマアプリでの物品販売やクラウドソーシングでのライター業務、動画配信などで得た利益が年間20万円(収入から必要経費を引いた金額)を超える場合、原則として確定申告が必要になります。
「会社員だから関係ない」「少額だから大丈夫だろう」といった思い込みは危険です。
所得税率は、課税される所得金額に応じて税率が決まりますが、年収500万円であれば、追加の副業所得に対しては所得税率10%(+復興特別所得税)が適用されるケースが多いです。
仮に申告していなかった副業の利益が約60万円あった場合、本来納めるべき所得税は約6万円になります。
税務署は、金融機関の入出金記録や支払調書、各種データなどをもとに個人の収入を把握することができます。申告漏れが発覚した場合、まずはこの「本来納めるべき税額」の支払いを求められるのですが、実際に請求される金額はこれだけでは終わりません。
申告義務があるにもかかわらず期限内に確定申告を行わなかった場合、本来の税額に加えてペナルティが課されます。これが「約7万円」にまで負担が膨らむ主な要因です。
1つ目に「無申告加算税」があります。期限内に申告しなかったことに対して課される附加税です。税務署から通知や調査が来る前に自主的に申告すれば、ペナルティは税額の「5%」で済みますが、通知を受けてから申告すると、税額に応じて10~30%という重い負担がのしかかります。
例えば、副業の税金が6万円の場合、税務署の指摘を受けてから申告すると、少なくとも15%(9000円)が上乗せされます。もしこれが「自主的な申告」であれば3000円で済んでいたため、対応の遅れがそのまま数倍の出費増に直結するのです。
2つ目に「延滞税」があります。本来の納付期限(原則3月15日)から、納付までの期間に応じて発生する利息に相当する税金です。延滞期間が長くなるほど負担は増加し、年率も一定ではないため注意が必要です。
これらが加算されることで、本来6万円で済んだはずの所得税が、「約7万円」に膨らむケースも珍しくありません。
税金の負担が増える原因は、副業の申告漏れだけではありません。「医療費控除」や「ふるさと納税」に関する手続きミスも報告されています。
年間10万円(またはその年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)を超える医療費について控除を受けるには、確定申告が必要です。もし、ふるさと納税の「ワンストップ特例制度」を利用している場合、申告方法に注意しなければなりません。
ワンストップ特例を利用していると確定申告は不要となりますが、医療費控除などほかで確定申告を行うと、その年のワンストップ特例はすべて無効になります。
そのため、確定申告書にふるさと納税の寄附金額をあらためて記載しなければ、寄附金控除が適用されません。結果として、数万円規模の負担増につながる可能性があるため、注意しましょう。
年末調整を終えたからといって、すべての税務手続きが完了するわけではありません。副業による所得がある場合には、確定申告が必要になるケースがあります。
申告漏れを放置して税務署から指摘を受けると、本来の税額に加えて「無申告加算税」や「延滞税」が課され、想定外の出費を招くことになります。副業などで得た利益が年間20万円を超える場合には正しく申告しましょう。
「良く分からないから」と後回しにせず、自分に申告義務があるかどうか収入をしっかりと確認し、通知が来た場合には可能な限り早めに対応してください。
国税庁 No.2260所得税の税率
国税庁 No.2024確定申告を忘れたとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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