60歳で再雇用になった夫の給料が、現役時代より大きく下がって家計が不安です。知人に「一定の条件を満たせば給付を受けられるかも」と言われましたが、定年後の収入減を補う制度は本当にあるのでしょうか?

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4月21日(火) 0:20

定年後に再び雇用されることで、年金受給までの収入源をある程度確保できるでしょう。 しかし、以前の賃金と比較して手取りが減ってしまうケースは少なくないようです。そのようなケースで役立つ制度に「高年齢雇用継続給付」があります。この制度を利用すると、下がってしまった手取りの一部を補填することが可能です。 本記事では、高年齢雇用継続給付の仕組みについて解説します。

高年齢雇用継続給付の概要

「高年齢雇用継続給付」とは、高年齢者のうち働き続けている人を対象に支払われる給付金です。再雇用の際、以前の雇用状態と比較して賃金が下がってしまった人が対象となります。
 
具体的には、「60歳到達等時点に比べて賃金が75%未満に低下した状態で働き続ける60歳以上65歳未満」かつ「一定の雇用保険一般被保険者」が受け取れる対象になります。
 
賃金が下がった状態では、就業意欲を維持することは簡単ではないでしょう。高年齢雇用継続給付の制度を通して、意欲を持ち続けられるようにすることが、制度のおもな目的なようです。
 

高年齢雇用継続給付ではいくら受給できる?

高年齢雇用継続給付では、賃金の低下率に応じた「支給率」が定められています。この支給率に応じて給付額が算出されます。賃金低下率に応じた支給率の上限は表1の通りです。
 
表1

賃金の低下率 支給率
64%以下 各月の賃金額の10%
64%超75%未満 各月の賃金額の10%~0%
75%以上 支給なし

出典:厚生労働省「令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します」を基に筆者作成
 
64%超75%未満の低下率ゾーンについては、低下率が0.5%下がるごとに、支給率が0%~10%へと少しずつ上がっていきます。
 
例えば、再雇用後の給与が現役時代の6割程度に下がった場合、低下率を60%とすると、支給率は現在の賃金の10%となります。現在の賃金が20万円であるなら、10%の2万円が支給されると考えられます。
 

高年齢雇用継続給付の受給資格

高年齢雇用継続給付は、雇用保険の基本手当を受給しているかどうかによって、次の2種類に分けられます。
 

雇用保険の基本手当を受給していない場合:高年齢雇用継続基本給付金
雇用保険の基本手当を受給した場合:高年齢再就職給付金

 
厚生労働省によると、それぞれの受給資格は以下の通りです。
 

高年齢雇用継続基本給付金

・60歳以上65歳未満の一般被保険者であること
・被保険者であった期間が5年以上あること

 

高年齢再就職給付金

・60歳以上65歳未満の一般被保険者であること
・基本手当についての算定基礎期間が5年以上あること
・再就職した日の前日における基本手当の支給残日数が100日以上あること
・1年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる安定した職業に就いたこと
・同一の就職について、再就職手当の支給を受けていないこと

 
申請はハローワークで行えます。詳しい要件や支給金額については、所管のハローワークに問い合わせるとよいでしょう。
 

支出を減らす工夫も大切

高年齢雇用継続給付の支給を受ければ、年金を受給開始できる65歳までの間、家計にとって大きな助けになるでしょう。
 
しかし給与や給付金など収入を増やすことに加え、支出を減らすことも大切です。
 
例えば固定費を見直し、保険料や車両費、通信費などにおいて、もっと安いサービスへの変更を検討してみるといった工夫をしてみるとよいでしょう。
 
同じ保険を継続するにしても不要な項目を削除したり、車両については軽自動車に乗り換えたりといった節約ができるかもしれません。
 
また将来の健康リスクを減らして医療費がかかることを予防することも有効です。食生活や運動の習慣を見直して、より健康的な生活を心がければ、出ていくお金を少なくできる可能性があるでしょう。
 

再雇用で賃金が一定程度低下したら高年齢雇用継続給付を利用できるケースがある

再雇用によって以前よりも大幅に賃金が低下してしまった場合、高年齢雇用継続給付を利用できるケースがあります。
 
雇用保険の受給有無に応じて「高年齢雇用継続基本給付金」もしくは「高年齢再就職給付金」を申請できる可能性があります。それに加えて、固定費の見直しや健康的な生活習慣を心がけることなど、支出全般を見直すことでも、家計バランスの改善を図れるでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します
厚生労働省 Q&A~高年齢雇用継続給付~ Q1 高年齢雇用継続給付の受給資格を教えてください。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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