4月14日(火) 3:10
2026年4月から導入されるとSNSを中心に話題となった「独身税」という言葉があります。この言葉だけを聞くと、生き方の多様性が認められてきている中で、独身の人にだけ税負担を課すという乱暴な制度とも捉えられかねません。
しかし、実際には「独身税」という税制は存在せず、2026年4月から導入が予定されている「子ども・子育て支援金制度」のことを一部の人が、独身の場合に税負担が増えると反発した意見がSNSで広まったことで、テレビニュースなどでも取り上げられるようになりました。
制度の内容は、独身の人だけに負担があるわけではなく、収入や加入している公的医療保険制度によって負担額が変わるものです。
健康保険組合等の被用者の場合、年収に国が示す一律の支援金率(0.23%)をかけて、年額を算出し12で割ったものの1/2が被用者負担となります。
市町村国民健康保険や後期高齢者医療制度の負担額は、まだ確定していません。現在は、こども家庭庁で一定の仮定で行ったものが公表され、50円単位で表示されていますが、実際には自治体や各後期高齢者医療広域連合の条例によって決定されるようです。
「子ども・子育て支援金制度」は、2023年12月に策定されたこども未来戦略「加速化プラン」に基づく、総額3.6兆円の子ども・子育て支援拡充の一環です。
2026年4月から始まる内容は、「こども誰でも通園制度」が施行され、同年10月からは「国民年金における育児期間の保険料免除」が施行されます。
この制度を実現するための財源として、高齢者を含むすべての世代や企業から医療保険の保険料と併せて徴収されることになりました。
「こども誰でも通園制度」では、保育所に通っていない0歳6ヶ月から満3歳未満の子どもを時間単位で柔軟に利用できる制度で、子ども1人あたり月に10時間の利用が可能となっています。
このような子ども・子育て支援の拡充は、国や自治体の公費に加え、「子ども・子育て支援金制度」による財源も活用して進められます。また、妊婦のための支援給付もあります。
それではなぜこの「子ども・子育て支援金制度」が独身税と言われるのでしょうか。
前述しましたが、この制度の財源は高齢者を含むすべての世代や企業から徴収されますが、子育て世帯や妊婦には支援金が支給されることになり、実質で負担がないことで、SNS上で「独身税だ」と投稿されたことが広がったようです。
ただ、医療保険の保険料として徴収されることになりますが、社会保障の歳出改革などによる社会保険負担軽減の範囲内で導入されることが決まっていますので、社会保険料の負担軽減と支援金による負担が相殺される仕組みになっています。
負担額は、加入している保険制度によって変わり、令和8年度の支援金額の平均月額は、健康保険組合の被保険者一人あたり約550円、国民健康保険では一世帯あたり約300円、後期高齢者医療制度では被保険者一人あたり約200円となっています。
「独身税」は実際には存在せず、2026年4月からは「子ども・子育て支援金制度」による支援金の徴収が始まります。子ども・子育て関連の支援が拡充される一方で、独身の人や子どもがいない世帯などだけが負担増になるとしてSNS上で出回った言葉です。
実際には負担が増えることはなく、社会保険料の負担軽減と支援金の負担は相殺されることになっています。少子高齢化が叫ばれる中で、今後の出生率を上げていくためにも、全国民で負担しようという制度となります。
こども家庭庁:子ども・子育て支援金制度について「医療保険制度ごとの年収別試算」より
執筆者 : 吉野裕一
夢実現プランナー
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