「オーシャンズ11」「トラフィック」のスティーブン・ソダーバーグ監督が、かつて「007」シリーズの企画を提案していたことを米プレイリストの取材で明かした。「007」といえば、6代目ジェームズ・ボンドをダニエル・クレイグが演じたシリーズが「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」で完結し、現在新たなシリーズの立ち上げが進められているが、ソダーバーグ監督の構想は正規とはまったく違ったものだったようだ。
最初の提案は2008年にさかのぼる。ソダーバーグ監督は007シリーズを長年にわたり製作してきたバーバラ・ブロッコリに、通常のボンド映画と並行するもうひとつのフランチャイズを持ちかけた。60年代を舞台に、別の俳優を起用し、実在の歴史的事件を下敷きにしたR指定のスパイ映画を低予算で作るというものだ。
「安く作って、こういうアプローチに興味のある人間にやらせる。通常のボンド映画とはまったく別のレーンだ」
「フィクサー」の脚本家トニー・ギルロイと練り上げた企画で、将来的にはデビッド・フィンチャー監督やクエンティン・タランティーノ監督のような作家にも参加してもらう構想だったという。ブロッコリは興味を示したものの、企画は前に進まなかった。
数年後、ソダーバーグ監督はさらに大胆な提案を持ち込んだという。「007 スカイフォール」(2012)のヒットを受け、クレイグ主演の正統派大作を1本、そして低予算の60年代ボンドをもう1本、自分が両方を監督するという「2本セット」の企画だった。
「両方やりたい、両方にアイデアがある。でもオール・オア・ナッシングだ。どちらか片方というわけにはいかない」
自分でも攻めすぎの提案だったと、ソダーバーグ監督は振り返る。
現在、007シリーズの権利はアマゾンMGMスタジオに移っており、体制は当時とは大きく変わっている。だがソダーバーグ監督に再提案の意思はないという。シリーズでベン・ソロを演じたアダム・ドライバーと2年半かけて開発しディズニーに却下された「スター・ウォーズ」企画「ザ・ハント・フォー・ベン・ソロ(原題)」についても同様だと語る。
「映画は時代のものだ。あのときがやるべき時だった。起こるべきことなら、起こるものだよ」
ソダーバーグ監督の新作「ザ・クリストファーズ(原題)」は全米公開中。
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007 スカイフォール
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