週1回遅刻する35歳会社員「時間を守れないのは病気ですか?」という悩みに佐藤優が答える

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週1回遅刻する35歳会社員「時間を守れないのは病気ですか?」という悩みに佐藤優が答える

4月13日(月) 15:46

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週に一度は会社に遅刻し、取引先との約束にも10分、15分遅れてしまう――。「時間を守れないのは病気ではないか」と悩む35歳会社員に、“外務省のラスプーチン”と呼ばれた佐藤優が答える。遅刻癖の背景と、時間に縛られすぎないための考え方を聞いた。

時間を守れない自分を何とかしたい

★相談者★ホシ(ペンネーム)会社員35歳男性

私は週に一度は会社に遅刻してしまいます(当然、先輩、上司から注意されます)。取引先との約束にも10分、15分遅刻することが多いです。あと15分だけ早く会社を出る、家を出るだけでいいのに、それができません。頭ではわかっているのに直りません。夜はしっかり睡眠を取っているのに寝坊します。時間を守れないのは病気なんじゃないかと思ってきました。社会人として当たり前のように時間を守れるようになるにはどうしたらいいでしょうか? 私は社会人に向いていないでしょうか? 佐藤さん、解決策がありましたら教えてください。

佐藤優の回答

遅刻癖が直らないことで悩んでいる人は少なからずいます。これは、その人の努力が足りないということではなく、心の状態が原因となっていることが多いです。精神科の医師に診察してもらいましょう。投薬(睡眠導入剤が多い)と臨床心理士のカウンセリングを受けることで、遅刻癖が克服されることもあります。

しかし、週1回程度の遅刻で上司に叱られる状態でしたら、遅刻癖が仕事に深刻な悪影響を与えているとは言えない状況で、現状のままでいいのではないかと私は思います。時間について最近上梓した本の中で私はこんなことを書きました。

〈「客観的な時間の流れ」と「主観的な時間の流れ」というのは明らかに違いがあります。前者をファクト(fact=事実)の時間というのに対して、後者はトゥルース(truth=真実)の時間として区別する考え方があります。/ファクトの時間とは、アウグスティヌスの言う「時間そのもの」であり、ベルグソンが言うところの「空間に置き換えられた時間」と同じと考えてよいでしょう。/一方のトゥルースの時間は、「私たちが関わる時間」(アウグスティヌス)であり、「持続」(ベルグソン)ということと同じと考えられると思います。/(中略)親しい人たちと過ごしていると1時間は60分よりもはるかに短く感じられ、上司に叱られている時の5分は1時間以上に感じられます。こういう主観的な時間がトゥルースなのです。/私たち現代人の時間を振り返って考えてみると、ファクトの時間の要素が大きいことに気がつきます。というか、それを中心にして社会が回っています。〉(『残された時間の使い方』43~44頁)

あなたにとって、仕事の時間がツラいのだと思います。だから、遅刻してしまうというのは、仕方のないことだと割り切ることです。仕事で成果を出せていれば、週一回程度の遅刻で、勤務評定が著しく悪くなることはありません。

あともう一つは、時間に縛られることのない会社に転職することです。現在、フレックスタイム制、在宅勤務を認める会社はたくさんあります。今と同じ業種でも時間の規制が厳しくない会社はあるはずです。もっとも、仕事がツラいという現実はフレックスタイム制の会社でも本質的に変わらないと思います。そうなると、ミーティングやクライアントとの面談にあなたが遅れることはあると思います。それで信用を落とすことがあるかもしれませんが、「これが自分の個性だ」と言って割り切るのです。時間に関して、完璧主義にならないことが重要と思います。

★今週の教訓……時間に対し完璧主義になる必要はありません

※今週の参考文献『残された時間の使い方』佐藤 優クロスメディア・パブリッシング

【佐藤優】
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

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