【写真】“全員破門おじさん”と視聴者から非難轟々だった阿良川一生
TVアニメ「あかね噺」(毎週土曜夜11:30-深夜0:00ほか、テレビ朝日系ほか/ABEMA・Netflix・ディズニープラス・FOD・Huluほかにて配信)が4月4日より放送開始。同作は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の、末永裕樹・馬上鷹将による落語漫画を原作にした作品。幼い頃から噺家である父の背中を見て、その魔法のような落語に魅せられて育った少女・桜咲朱音(CV.永瀬アンナ)が、父の真打昇進試験を巡る出来事をきっかけに落語の世界へと飛び込み、落語の最高位“真打”を目指して成長していく姿を追う。同日放送の第一席「あの日」では、その昇進試験での衝撃的な瞬間が描かれた。
■物語は主人公・朱音の小学生時代から
話芸一つで複数の登場人物を演じ、物語の情景を想起させ、聴衆を引き込む。それが落語を生業とする噺家(落語家)だ。落語を扱った作品はこれまでにもいくつかあるが、本作は少年漫画における新ジャンルとして、2022年の連載開始時から大きな注目を集めている。
物語は主人公の少女・朱音がまだ小学生だった頃から始まる。朱音は父・阿良川志ん太(CV.福山潤)の落語が大好きだった。家ではいつもこっそり襖の隙間から、おっ父が稽古する姿を目を輝かせながら見て、ワクワクしながら聴いていた。
志ん太は人一番稽古に熱心で、噺家になって13年目のベテランだが、序列はまだ二ツ目。寄席のオーナーや師匠の阿良川志ぐま(CV.てらそままさき)も認める実力を持ちながら、あがり症、弱気な性格から高座では本来の実力を発揮できずにいた。
今日も寄席の反応はイマイチ。わずかな出演料をもらい、帰路に着く。しかし、志ん太は気合いが入っていた。数日後に迫る阿良川流真打昇進試験に合格すれば、念願の真打になれる。自分を尊敬する父と呼んでくれる朱音、芽が出ないままの自分に決して落語を止めろとは言わないでいてくれる妻・桜咲真幸(CV.伊藤静)のためにも、絶対に合格したい大一番だった。
そして、やってきた昇進試験。志ん太は客から万雷の拍手を浴びる会心の一席をやり遂げたものの、誰もが予想しなかった残酷な結果で昇進試験の幕は閉じた。
■少年漫画原作の作品らしい、分かりやすい落語の世界
落語を題材にした作品ということで、注目が集まったのはやはり落語のシーン。冒頭の寄席での志ん太の話芸は素人目にも分かるほど固く、イマイチなのがよく分かる。一方、自室での稽古は声も仕草も柔らかく、後半クライマックスでの覚醒はさらにガラリと変わっていた。
落語のアニメと言えば、最近は「昭和元禄落語心中」が有名なところだ。あちらは艶と情念に満ちた表現が特徴の大人向け作品だったが、本作は少年漫画が原作らしい映像表現とテンポで、落語が分かりやすいという雰囲気。近年は若い世代や女性にも落語が楽しまれているというが、本作は老若男女、幅広く楽しまれる作品なのだろう。
SNSには「メッッチャよかった!情景描写もカッコよかった!これを機に広まってくれるといいなぁ」「たまたま見た『あかね噺』ですが、面白いですね。家族という視点から物語を描くことで、私のように落語に興味がない者も、人間ドラマとして入り込める構成になっていました」「芝浜、聴いてて面白い」「落語って分かると面白そうだ」といった感想が集まっていた。
■視聴者の興味を誘う志ん太のアドリブ、しかし結末は残酷で
落語界を舞台に温かい家族のドラマが流れていった第1話だが、ラストでは志ん太が“破門になる”という衝撃の展開が待っていた。一番手となった昇進試験、最初は緊張から自分を見失い、師匠も顔をしかめてしまう落語になってしまっていたが、朱音が会場に見に来ていると気づくと落ち着きを取り戻し、人が変わったように息を吹き返す。
志ん太が披露したのは夫婦の愛情を描いた古典落語の人気演目「芝浜」。物語の主人公である魚屋の勝五郎の女房の人物像に妻・真幸を映し、夫婦のやり取りを浮かび上がらせる。芝の浜の情景の語りは「芝浜」の醍醐味だが、それでも風景を語るより、人物を語ることを志ん太は選んだ。それは「芝浜」が人情噺で愛されてきた演目で、自分の身の上を重ねたからなのかもしれない。
「芝浜」から芝の浜の描写をすっ飛ばすというアレンジに、視聴者からは、「落語ってそういうアドリブがありなんだ」「大筋さえ合えばいいんだ」「オチまで変えていいんだ」という驚きの声が上がっていた。
そして、会心の一席で観客はもとより審査員の心も掴んだ志ん太。観客からの大拍手に審査の結果も期待するところだったが、突然壇上に上がってきた阿良川一門の当代である阿良川一生(CV.大塚明夫)は、志ん太を含めた受験者全員を破門と切り捨てた。
受け入れられない現実に震える真幸、雨に打たれ立ちすくむ志ん太。破門の理由については明かされていない。志ん太だけでなく、全員が破門となった理由はどこにあるのか。そして時は進み、高校生になった朱音は阿良川一生独演会のホールの前に立つ。
温かい人間ドラマから一転、風雲急を告げる展開に、視聴者からは「なんなのあの全員破門おじさん!」「やっぱり芝浜カットがいけなかったのか?」「おっ父の姿に涙が止まりません」「朱音ちゃん、絶対に阿良川一生を見返してほしい」などの声が集まることに。
予想だにしなかった結末で視聴者を確実に掴んだ本作。今後物語はどう動いていくのか。朱音だけでなく、志ん太と真幸…家族はどうなってしまったのか。早くも気になることばかりだ。
◆文=鈴木康道
【関連記事】
・
【写真】寄席や高座の描写も細かく、落語を素人にも分かりやすく描く
・
<あかね噺>桑田佳祐の書き下ろしOPテーマ「人誑し / ひとたらし」ノンクレジット映像が解禁立木文彦ら新キャストも発表
・
TVアニメ『あかね噺』キャスト出演特番をABEMAで独占無料生放送決定永瀬アンナ、高橋李依、塩野瑛久が見どころを解説
・
江口拓也、“落語漬け”の1年に手応え「やって良かったと心から言える」<あかね噺>
・
塩野瑛久、桑田佳祐の主題歌起用に驚き「本当にビックリしました」<あかね噺>