星野リゾートは街ナカホテル「OMO(おも)」ブランドとして、2026年4月21日(火)、神奈川県横浜市に「OMO7横浜 by 星野リゾート」(以下、OMO7横浜)を開業する。
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同ホテルは、JR関内(かんない)駅前の旧横浜市庁舎跡地を活用した開発プロジェクト「BASEGATE横浜関内」の一環として誕生。昭和を代表する建築家・村野藤吾さんが手掛けた歴史的建造物である旧市庁舎行政棟を、当時の面影を残しつつ「レガシーホテル」として再生させた。
今回は、開業に先駆けて開催された内覧会へ潜入し、一足先にその空間を体感してきた。新旧が融合する奥深い“新しい横浜体験”の全容や、現地でしか味わえないリアルな見どころをプレイバックしていこう。
■コンセプトは「気分上々、ハマイズム」
1859年に開港して以来、海外と日本の文化が出合い、独自の発展を遂げてきた港町・横浜。時代ごとに新旧を融合させ、常に新しいものとして発信してきたそのエネルギーを、同ホテルでは「ハマイズム」と表現している。異国情緒あふれる中華街や歴史を刻む洋館、長く愛される名店での乾杯や海沿いの散歩。横浜を訪れると心が弾む、そんなごきげんな滞在を「ハマっ子」気分で体験してほしいという思いが込められている。


年間約3800万人もの観光客が訪れる横浜だが、実はそのうち86.5%程度が日帰り客と言われている。見どころ満載の関内エリアに誕生する当ホテルは、街を丸ごと楽しみ尽くすベストな滞在拠点となってくれること間違いなしだ。
■旧市庁舎の意匠を継承する空間デザイン
1959年に横浜開港100周年記念事業として竣工し、60年以上にわたり横浜市政を支えてきた旧横浜市庁舎行政棟。2025年8月には、戦後の建造物として初めて「横浜市認定歴史的建造物」に認定された。ホテルへの改修にあたり、インテリアデザインを担当した成瀬・猪熊建築設計事務所が掲げたテーマは「接木(つぎき)」。異なる植物をつなぎ合わせて共に成長させる手法のように、古いものと新しいものを単に対比させるのではなく、村野さんのデザインを深く解釈し、丁寧に新たな要素を加えることで未来へと引き継いだというわけだ。多彩な色使いや優しく導かれるような曲線美など、村野建築ならではのヒューマンスケールで居心地のいい空間が広がっている。

外観は、格子状のフレームの間を暗褐色のレンガタイルで埋める手法がとられ、街に溶け込む当時の雰囲気をそのまま残している。また、屋上にはかつてこの地に魚市場があったことから、魚網をイメージしてデザインされたシンボリックな「愛市の塔」がそびえ立つ。エントランスロビーに足を踏み入れると、旧市会棟本会議場の照明を再解釈した円形照明が天井を彩り、光の漏れ方や素材を新たにデザインし直すことで高揚感のある雰囲気を生み出しているという。


多くの人々が行き交うパブリックスペース「OMOベース」には、旧市民広間の象徴だった大階段のデザインを継承・再構築した階段を設置。「手すりの名手」と評された村野さんの、滑らかで優美な曲線を描く手すりの一部も再活用されており、まさに芸術品だ。階段の下部には昔ついた傷がそのまま残されており、上るにつれて新しい部材と見事に混ざり合っていくというから驚きだ。


■館内に散りばめられたレガシーな“かけら”たち
足元の床に目を向けると、旧市庁舎の「拍子木タイル」を継承した部分と忠実に再現された部分が混在し、新旧で異なる質感や表情の違いを楽しめるというからたまらない。また、旧本会議場で使用されていた繊細なカーブが美しい椅子は、脚と張地を新たにしてラウンジによみがえっているのでぜひ腰掛けてみたい。かつての議場にあった水平垂直の扉に対し、柔らかな曲線で空間に動きを生み出すドアハンドルなども大切に保管され、館内で再利用されている。

さらに、旧市庁舎市民広間で使われていた、特有の色むらや手作りならではの温かみが美しい美術工芸タイル「泰山(たいざん)タイル」を再活用し、中央から外側へ新旧のタイルを配して調和を表現したアート作品「このさき、ゆくさき」や、光の角度で表情を変えるガラスブロックのアートワークなども必見だ。


また、旧市庁舎の歴史を知ることができる「ハマイズムコレクション」は、村野さんの実際の作品やオリジナル素材などを紹介。「展示を一度すべて見れば、館内のどこに何があるかを知っていただける」という仕掛けだ。展示を見てからホテル内を巡れば、その後の滞在がより味わい深いものになるに違いない。



■歴史を刻む「数字デザイン」の裏話
館内の「エレベーター内階数ボタン」や「客室番号サイン」には、村野さんがデザインしたオリジナルの数字フォントが継承されている。旧市庁舎で使われていた時計の「1」から「8」までの文字盤を活かしたものだが、元のデザインには「0」と「9」が存在しないという課題があったという。そこで、村野さんのお弟子さんであり、かつて共に活動していた鈴木志朗さんにデザインを依頼。「村野先生であればこう描くはず」と試行錯誤の末に生み出された新たな数字が「新旧融合」を見事に体現している。この細やかなこだわりにも注目したい。

■テーマカラーが目を引く個性的な「客室」
全276室の客室は、旧市庁舎内で使用されていた色(旧議長室の絨毯の「赤」、艶のある磁器質タイルの「青」、旧地下会議室の議員席の「緑」)をテーマカラーに落とし込んだ。たとえば、靴を脱いで上がる定員4名の「かたりばルーム」は、1階部分にリビングを備え、館内で最も旧市庁舎の雰囲気を感じられる特別な造り。奥にテーブルを囲むソファスペースの「おこもりスペース」があり、女子旅や夫婦での旅行にぴったりだ。宿泊料金は2人利用で1泊1室2万7274円〜(食事別)となっており、1人あたり1万3182円〜の料金設定となっている。




また、往時のガラスブロックをそのまま保存・活用した特別な客室も2室だけ用意されているとのこと。全9タイプの個性豊かな客室から、お気に入りの一部屋を見つけてみよう。
■食の選択肢も豊富!「OMOダイニング」
OMOの後ろにつく「7」という数字はフルサービスホテルを意味しており、食の選択肢も豊富だ。一つひとつの素材や提供方法にこだわり、贅沢な1日の始まりとなる朝食ブッフェ「Yokohama Morning Specialties」を提供。夜は、横浜発祥と言われるナポリタンやドリアのほか、オマール海老の麻婆ポットパイ、スパイシーなラムを包んだ赤の餃子など本格的な中華メニューも用意。街歩きの前後に「ちょい飲み・ちょい食べ」が楽しめる充実のラインナップは見逃せない。





■特製カレーパンも注目!「OMOベーカリー」が初登場!
「OMOベーカリー」はオールデイスタイルで営業。壁面には、かつて旧市長室エントランスを彩った辻晉堂さんによる泰山タイルレリーフ「海・波・船」が原位置のまま保存されている。朝は宿泊者限定で、毎朝スタッフが焼き上げるパンから好きなものを2種類選び、できたてのサラダや温かいデリ、コーンスープが付く大満足のセットを提供。昼から夜にかけては横浜にちなんだ特製カレーパン5種類をメインに販売する。夜はパンをおつまみにお酒を味わう「パン飲み」を楽しんでみるのもいいだろう。




■街を丸ごと楽しみつくす「ご近所」アクティビティ
ホテルから徒歩圏内の街に溶け込むことをサポートするOMOブランド定番のサービス。街をこよなく愛するスタッフ「OMOレンジャー」が自ら足を運んで集めたディープな情報が詰まる「Go-KINJO Map」は、関内・野毛・中華街の3エリアを網羅。「このマップさえあれば、初めての方でも横浜の街を楽しんでいただける」というから頼もしい。

さらに、生きた建築を巡る宿泊者限定のガイドツアー「横浜レガシーウォーク」(9時~10時開催、参加無料・要事前申込)では、街を知り尽くしたOMOレンジャーが建物の意匠や「横浜三塔」などの歴史的建築を楽しく解説してくれる。


また、約600もの飲食店が軒を連ねる日本屈指のディープな街・野毛に繰り出す「野毛ホッピングセレクション」では、膨大な店舗から厳選された名店を紹介してくれる。たとえば、和風な店名ながら実はイタリアンという「いがぐり食堂」。こぼれんばかりのイクラが乗り、中からジュワッとバターが染み出す「いくらのせ発酵バタートースト」は絶対に味わうべき究極の一品だ。40店舗が紹介されたカードを赤から青へと順に取っていくと自然にハシゴ酒ができる仕掛けや、「野毛を楽しむ三箇条」も伝授してくれるというからたまらない。その後の街歩きがより味わい深いものになるはずだ。
■フェス気分で思い思いの時間を過ごす「気分上々、ハマナイト」
旧横浜市庁舎の屋上を活用した「HAMAKAZEテラス」では、夜のイベント「気分上々、ハマナイト」を開催。全長約45メートルにわたるテラスからは、関内の街並みや線路を一望でき、電車の音をBGMにできる見晴らし台やソファスペースを完備。クラフトビールや限定フードを片手に、横浜ゆかりのジャズなど多彩な生演奏を楽しめる。浜風を感じながら、フェス気分の自由なスタイルで横浜の夜を満喫しよう。




■1フロアすべてが専用!愛犬と横浜を満喫できる滞在
公園や海辺など散歩に適したスポットが多い横浜は、愛犬との旅にも最適な街。OMO7横浜では、なんと3階の1フロアすべてを愛犬専用フロアとし、星野リゾート最多となる全32室の「ドッグフレンドリールーム」を備えているというから驚きだ。


愛犬と過ごせる部屋も「赤・青・緑」の3種類のカラーから選べる楽しさがある。部屋には専用のサークルをはじめ、ケージや食器などのアメニティも完備。最大6名定員で犬種問わず2頭まで一緒に過ごせる73平方メートルの「スイート」から、4名定員の「デラックス」、2名定員の「ダブル」まで、旅のスタイルに合わせて3タイプを展開している。ちなみに、2名用客室の料金目安は1人あたり2万7000円ほどとのこと(※部屋ごとの料金設定のため、多人数で泊まるほど1人あたりがお得になる仕組み)。




さらに、フロアに併設された宿泊者専用の「OMOドッグガーデン」も必見だ。24時間利用できる「屋内ドッグラウンジ」には、ドッグランやボールプールのほか、無料の専用シャワールームやドッグフード用電子レンジまで備わっているというからたまらない。広々とした「屋外ドッグラン」は大型犬と小・中型犬でエリアが分かれており、のびのびと走り回れるはずだ。一部スペースを除き館内はリード着用で一緒に歩けるため、屋上の「HAMAKAZEテラス」のイベントにも愛犬と一緒に参加して、心ゆくまでリラックスした時間を。

OMO7横浜が位置する「BASEGATE横浜関内」は、2026年3月19日にグランドオープンした。スポーツや音楽のライブビューイング施設「THE LIVE」や、食やアートが融合する書店「有隣堂」、34店舗からなる国内最大級のバルなどが集い、街区全体が「新旧融合」をテーマとしている。新たな歴史を刻み始める「OMO7横浜」を拠点に、横浜の奥深い魅力を再発見する旅へ出かけてみてはいかがだろうか。
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取材・文・撮影=北村康行
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