【漫画】本作を読む
詐欺の手口が巧妙化し続ける今、メールやDM、電話で“怪しい接触”を受けたことがある人は少なくないはずだ。どれだけ個人情報の管理に気をつけていても、ネット社会の現代では完全に避けるのが難しい。そんななか、「来ない対策が無理なら、来たときの対策をしっかり考えよう」という思いから漫画を描いたのが、夏野ばな菜(@NatsunoBanana)さんである。今回は、身近な詐欺の怖さと“その場でどう動くか”を描いた作品について話を聞いた。
■詐欺はもう“遠いニュース”ではない
本作を手がけた夏野ばな菜さんは、企業漫画や子ども向け学習図鑑の挿絵などを手掛けながら、「ジャンプルーキー!」にオリジナル漫画を掲載している漫画家だ。きっかけは、自身のもとに実際に届いた1通の詐欺メールだった。自分が作った覚えのない銀行口座に関する内容だったため、そのときはすぐに不審だと気づけたという。
しかし、「もしこれが別のパターンだったら?」と考えたことが、この作品につながった。詐欺は、気づける人だけが避けられるものではない。ふと気が緩んだ瞬間や、心が揺れた瞬間を狙ってくるからこそ厄介なのである。
■「急いで対応しなければ」が一番危ない
本作を描いた理由について夏野ばな菜さんは、「はるか昔に『オレオレ詐欺』って言葉を初めて聞いたときは、『そんなのがあるんだな〜』と遠いどこかの出来事みたいに他人事でした。でも最近は、詐欺事件が本当に身近になってしまいました」と振り返る。そして、「自分にできることなんて何もないかもしれないし、知識も乏しいけれど、それでもこの漫画を読んで少しでも注意する方が増えたらいいなと思って描きました」と語った。
情報として知っていても、いざ自分ごとになると人は簡単に焦る。だからこそ、詐欺対策は“知識”より先に“反応しすぎない姿勢”が重要なのかもしれない。
■本人確認こそ、いちばん地味でいちばん強い防御
作中に登場する“弟を名乗る人物からの電話”について尋ねると、「こちら本当です」と即答。突然の電話に、「わーっ」とパニックになり、「急いで対応しなければ!」と焦ったという。そのうえで夏野さんは、「まずは深呼吸して“本人に確認する”、これが一番大切だと思いました」と話す。
実際には、いったん電話を切ってから弟本人に連絡を取り、事なきを得たそうだ。詐欺は、相手を冷静にさせないことで成立する。だからこそ、“一回切る”“一呼吸置く”“自分から本人に確認する”という地味な行動が、最も効く防衛になる。
■詐欺の緊張感を吹き飛ばした、北海道からの衝撃写真
ちなみに弟は転勤族で、現在は北海道・根室に住んでいるという。さらに趣味のバイクで各地を走り回っているそうで、詐欺電話の確認のために連絡を入れたところ、思わぬ“おまけ”が返ってきた。
それはなんと、軽トラの横に立つ、軽トラとほとんど変わらないサイズのエゾシカの写真。夏野さんも「詐欺電話のことを一瞬忘れてしまうほど衝撃を受けました!」と振り返っており、張り詰めた空気のなかに思わず笑ってしまうような余白もあったようだ。怖い話のなかに、こうした人間くささや日常のズレが差し込まれるところも、夏野作品の魅力のひとつである。
取材協力:夏野ばな菜(@NatsunoBanana)
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