【漫画】本エピソードを読む
コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、週刊少年サンデーにて連載中の、森下みゆさんが描く『尾守つみきと奇日常。』より『素顔を見れなかったメドューサと素顔を見れない透明人間のお話。』をピックアップ。本作は『尾守つみきと奇日常。』の第27話にあたるエピソードだ。
森下みゆさんが3月9日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、3,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、森下みゆさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
■メデューサが自分の素顔を見た方法
2学期最大のイベントである文化祭が近づく景希高校。多くの生徒たちが準備に精を出しており、クラスの委員長を務める、メデューサの幻人・蛇園さんも多くのタスクをこなしていた。
トイレで一息ついた蛇園さんが教室へ戻る時、インクを運んでいたクラスメイトの気筒くんとぶつかってしまう。インクが目についてしまった蛇園さんは、メデューサ専用メガネを外してインクを拭くため、一人屋上へ。そこへ鏡を持ってやってきた気筒くん。
「鏡を使う?」
と聞く彼に、メガネを外した状態で鏡を見ると自分も石化してしまう、と言う蛇園さん。
すると、鏡で素顔を見たことがないなら、透明人間である自分を通して鏡を見たらどうか、と提案する気筒くん。思い切って気筒くんを通して鏡を見た蛇園さんは、一生ないと思っていた“鏡で自分の素顔を見る”という体験をするのだった…。
作品を読んだ読者からは、「このふたりの話も大好き」「可愛すぎだろ」「何かしらの方法で気筒くんの素顔も明らかになる回とかあるかな」など、反響の声が多く寄せられている。
■作者・森下みゆさん「こだわりは各キャラの自然体さ」
――『尾守つみきと奇日常。』の第27話にあたる『素顔を見れなかったメドューサと素顔を見れない透明人間のお話。』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
メデューサである蛇園さんの深掘り回を描こうとなった際に、人を石化する恐れがある性質をもっている彼女は石化防止メガネの着用を必須としていて、そこに透明人間である気筒くんの、透明という性質によって素顔を見ることができたりしないだろうかと思ったのがきっかけでした。
目が合うと石化する=メガネを外した状態で鏡をみると自分と目が合うため石化の恐れがある。ではその間に透明の気筒くんが居るとどうなるんだろうと。見えるけど、そこに居てくれるからクッションになる、みたいなイメージでした。
私自身、透明人間ってどうして実体はあるのに透明に見えるんだろう、その仕組みってどんなふうになってるんだろうと気になっていて。
知らず知らずに自分の素顔を見れないと諦めていた蛇園さんに、素顔が見れない気筒くんが一つの方法を提示してくれて、蛇園さんの無自覚な諦めを拾ってくれる、そんなエピソードが描けてよかったです。2人ともこれからいろんな発見をしていってほしいです…!
――本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
こだわりは各キャラの自然体さです。
気をつけている点でもあって、放つ言葉や行動に、価値観や性格がちゃんとマッチしてるか、ブレてないかに気をつけています。
なのでキャラが自由に喋って動いてくれる状態になると嬉しくて。読みやすさやお話を進めるために調整は必要ですが、登場してるキャラが多いときに後ろの方でキャラ同士がなにかしているコマが描けると楽しいですね。見つけてもらえると嬉しいです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
1話の「人間って大変だ〜」は、幻人の性質をもってて、人間よりも大変なことが多いはずだと思っていたつみきさんが、自分の性質を受け入れ、割り切ってるからこそ本当にそう思って言ってる感じが好きです。つみきさんという存在が友孝くんの感情を動かす瞬間はいつも心がギュッとなります。
「いっしょに見つけてこーよ。友孝くんの気持ち!」も好きです。ここから2人のお話が始まるって感じがします。
あと32話の文化祭でのお話で、最繰さんの台詞で「全部持ってくわ。それが私やし。」も好きですね。
自分が感じた気持ち全部、苦いものも悲しいものも全部もっていくかと、吹っ切れと自身の肯定というか、それがつみきさんと友孝くんの行動で起きたのが、描いてる私も嬉しかったです。
あと…と続けたくなりますが止めておきます…!
――『尾守つみきと奇日常。』のキャラクターたちは、どのように生み出されたのかお教えください。
最初に人外、本作では幻人と呼ばれる存在と人間とのラブコメを描こうとなった際に、「幻人である理由」をすごく考えました。
幻人ならではの面白さや魅力を考えていく中で、幻人の性質があるけど全然気にしてない、割り切ってるヒロインのつみきさんと、周りのことを気にしすぎて自分の気持ちがわからなくなってしまった主人公の友孝くんが生まれました。
つみきさんが理想で、友孝くんが視点っていうイメージです。
正反対の関係性が私は好きなので、気にしないつみきさん、気にしちゃう友孝くんという対比にしました。
友孝くんと一緒につみきさんの魅力を感じてもらえたら嬉しいです。
視点ではありつつも、友孝くん自身が生きてきた中での考え方や価値観、悩みをもっているので、こういう時どう言うか、どう動くかを一つずつ拾っています。
これはつみきさんや、他のキャラクターを描く際にも気をつけている部分で、それぞれどんな風に生きてきたのか、どんな考え方でなにを大切にしているのかを一つずつ質問しながら、人物像を積み上げていくイメージで作っています。
――森下みゆさんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。
日々の生活の楽しみのひとつになれたら嬉しいので、これからも1話1話、面白いものを届け続けていくことが目標です。
「あ、今日尾守つみきだ!」って思ってもらえると嬉しいですね。
それを最後まで続けられるように頑張りたいです。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いつも読んでいただきありがとうございます。
これからもつみきさん達の少し変わった日常を描いていきますので、見守っていただけると嬉しいです。各キャラの関係性も、つみきさんと友孝くんの関係性も一歩ずつ進んでいくので、楽しんでもらえるようこれからも頑張ります!
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