【女子バレー】岡山シーガルズ・城戸うらんの最後の春高は「感傷に浸る暇がなかった」 SVリーグでは外国人選手の高い壁と戦う

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【女子バレー】岡山シーガルズ・城戸うらんの最後の春高は「感傷に浸る暇がなかった」 SVリーグでは外国人選手の高い壁と戦う

4月8日(水) 9:55

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『ハイキュー‼』×SVリーグコラボ連載vol.2(30)

岡山シーガルズ城戸うらん前編

 岡山シーガルズの城戸うらん(写真/SVリーグ)

岡山シーガルズの城戸うらん(写真/SVリーグ)





【弟3人もバレーの道へ】岡山シーガルズの城戸うらん(24歳)は、弾む声で言った。

「今年は吹っきれてやれました。昨シーズンは、『あまりバレーが好きじゃない』と思う時期があったんですが、今年はいろいろと考えず、『しっかりバレーに向き合ってみよう』と。それで、小学校の頃の純粋な感じに戻れて、楽しくやれた気がします」

高校女子バレーボールの名門、大阪国際滝井高校を卒業後、城戸は2020年に岡山に入団した。以来、アウトサイドヒッターとしてトップリーグで生き残っているが、身長167cmというサイズで、それは簡単ではない。

「決めきれるトスがきた時にしっかり決められるように。チャンスはたくさんあるわけじゃないので」

城戸は気丈に言った。その一撃にかける。"一か八か "でチャンスを勝ち取ってきた人生だ。

「弟たちとはプレーの話はあまりしないですけど、『サーブカット、ミスしてたな』とかメッセージが送られてきたり、ちょこちょこ痛いところをついてきますね」

城戸は4人きょうだいの一番上で、ほかの3人はすべて弟。姉のあとを追うように全員がバレーをやり、全国大会でも活躍している。姉の挑戦する精神は、弟たちの指南になっているはずだ。

城戸はバレー選手として、体格に恵まれたわけではない。中学時代は膝の前十字靭帯断裂の大ケガを負っている。大阪国際滝井高校では、高校2年まで春高バレー出場を逃して悔しい思いをした。それでも、心は折れなかった。Vリーグ入りは厳しい状況だったが、"当たって砕けろ"で相談すると、道が開かれていた。

あるいは、燃え尽きなかったことが、彼女のバレー人生の可能性を広げたのかもしれない。

【最後の春高バレーが終わった時の景色】「春高バレーの終わりは、ちっちゃい頃に想像していたようなものではなかったです」

城戸はその時を振り返った。

「3年で出場した春高が終わる時は、『感動するんだろうな』と思っていました。でも、負けたあとは案外そうでもなくて。試合が終わり、相手選手と握手して、『ああ、終わった』と、どこか冷めたところもありました。

でも、応援席に挨拶に行って両親の顔が見えると、『ありがとう』という気持ちが湧き上がってきて......。『もうちょっと上にいけたかな』って、こみ上げてくるものもありました。挨拶が終わって、涙がぽろっと出かけたんですが、監督に『泣くな!』と。すでに泣いていた仲間も含めて、感傷に浸る暇がなかったです(笑)」

監督の意図はわからない。しかし、泣くことで気持ちをリセットしなかったことで、悔しさが自分のなかに沈みこみ、バレーへの活力が落ちなかったのかもしれない。

ひとつ言えるのは、春高を目指した高校生活は、今の彼女を形成する重要なピースになっているということだ。

「中高一貫だったので友達の顔ぶれは変わらず、中学から高1の途中までが電車通学(以降は寮生活)で、行き帰りが一緒でした。みんなで、バカみたいに将来や夢について語っていましたね」

城戸は青春時代を懐かしむように言った。

「私は身長が高くないので、ブロックは低いです。外国人選手とマッチアップすると、上からボンボン打たれてしまう。監督には攻撃面を評価してもらっていますが、私も点を取らないと点差が開いてしまいます。絶対に1点が取れる、という状態じゃないと出場は難しくなるんですが、できないことは割りきって、前を向いて成長するしかないですね。

併せて監督には『守備の、サーブカットが課題』と言われているので、そこも強化しています。外国人選手に威圧されている感じはないですが、まだ成長が必要だな、と思います」

バレーの楽しさという原点に戻った城戸は、これまでのように勝機を見つけるはずだ。

(後編:城戸うらんは北信介をハイキュー‼ベストメンバーにチームを引き締める力は「積み重ねてきた日々があってこそ」>>)

【プロフィール】

城戸うらん(きど・うらん)

所属:岡山シーガルズ

2001年12月27日生まれ、奈良県出身。167cm・アウトサイドヒッター。友人に誘われて8歳でバレーを始める。中学2年時の前十字靭帯断裂も乗り越えて成長し、大阪国際滝井高校(現・大阪国際高校)では春高バレーに出場。2020年に岡山シーガルズに入団した。

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