高市首相が怯えるトランプ「忠誠心テスト」追試の中身とは?

3月19日、ホワイトハウスで行なわれた夕食会で、挨拶するトランプ米大統領(右)とそれを見る高市早苗首相

高市首相が怯えるトランプ「忠誠心テスト」追試の中身とは?

4月5日(日) 7:45

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3月19日、ホワイトハウスで行なわれた夕食会で、挨拶するトランプ米大統領(右)とそれを見る高市早苗首相

3月19日、ホワイトハウスで行なわれた夕食会で、挨拶するトランプ米大統領(右)とそれを見る高市早苗首相





「世界に平和と繁栄をもたらすことができるのはドナルドだけ」。高市首相の激ヨイショもあって(?)無事に終わった、先の日米首脳会談。だが、トランプ大統領は今後もアメリカへの「忠誠心テスト」の追試と言わんばかりに、新たなキツイ要求を日本に投げてきそうで......。

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【日米首脳会談を冷静に評価してみる】 「高市早苗首相、ホワイトハウス訪問をほぼ無傷で切り抜けた」(3月20日、ニューヨーク・タイムズ)

多くの外信がこう報道したように、先の日米首脳会談はまずまずの出来で終わったと受け止められた。日本国内でも「評価する」が69%(3月20~22日、読売新聞社調べ)と、高市外交に合格印を与えた格好だ。自民党関係者もほっと息をつく。

「会談の席上でトランプ大統領から自衛隊艦船をホルムズ海峡に派遣しろと無理難題を吹っかけられるという最悪のシーンを回避できた。それだけで今回の首脳会談は成功と評価すべきでしょう」

だが、本当にそうだろうか?

国際ジャーナリストで国際教養大学大学院客員教授の小西克哉氏がこう指摘する。

「『日本は役割を果たそうとしている。NATO(北大西洋条約機構)とは違う』という言葉をトランプ氏から引き出し、ホルムズ海峡への自衛隊艦船派遣を迫られることもなかった。その点では高市政権はよくやったと言うべきでしょう。

ただ、今回の日米首脳会談は試験でいえば、〝1次試験〟のようなもの。米・イスラエルとイランの戦争が収束するまで、トランプ大統領は同盟国に2次、3次の〝追試〟を繰り出してくるはず。高市外交への評価を下すのは、その追試の結果を見てからにすべきです」

小西氏によれば、首脳会談にはふたつの評価ポイントがあるという。ひとつは会談での首脳の言葉や合意内容。そして、ふたつ目が首脳の振る舞いなどが世間の目にどう映ったか、という点だ。

「高市首相の場合、最初の言葉や合意内容は悪くなかったけれども、ふたつ目の世間に映った印象がとにかく悪かった。私が採点するとしたら言葉と合意内容は80点、振る舞いからの印象点はマイナス20点。差し引くと60点になります」

確かに高市首相の振る舞いには「心がざわつく」シーンがあった。

握手をしようと右手を差し出すトランプ大統領にいきなり抱きつく、夕食会で「X JAPAN」の楽曲が流れると嬌声を上げて踊り出す、バイデン前大統領の肖像画代わりに掲げられたオート署名機写真(年寄りすぎて署名も満足にできなかった大統領と、バイデン氏を揶揄するためトランプ氏が差し替えた)を指さし、大笑いをするなどなど。

「ハグは高市首相の背がトランプ大統領に比べて低すぎたこともあって、過剰な男女の抱擁に見えてしまった。夕食会でのフルスロットルの嬌態とともに、一国のトップとしては首をかしげてしまう振る舞いです。

オート署名機写真前での高笑いはバイデン氏だけでなく、米民主党そのものを敵に回さないかとハラハラしてしまいました。

あと、トランプ氏の面前で何度も腕時計を指さすしぐさにも驚かされました。早く会談を終えたい一心からの行動でしょうが、これにはトランプ大統領もムッとしたはずです。一国のリーダーの振る舞いとはどうあるべきか、高市首相にはもうちょっと考えて行動してほしかったですね」



【自衛隊派遣を巡る日米見解のズレ】 それでは、トランプ大統領が今後、日本に出してくる追試とはどんなものなのか?

実は日米首脳会談に前後して、めったなことではアメリカにNOと言わない日本が立て続けに2度、NOを突きつけた。そのシーンからトランプ追試の中身がある程度、予測できるという。

「ひとつはウォルツ米国連大使へのNOです。3月22日にウォルツ大使が米CBSテレビの番組でホルムズ海峡の航行安全確保のため、『日本の首相が海上自衛隊による支援を約束した』と発言すると、翌23日に木原稔官房長官が『日本として具体的な約束をした事実はない』と、真っ向から否定したんです」(自民党関係者)

ちなみに、トランプ大統領も米FOXニュースの電話インタビューに、「憲法上の制約はあるものの、必要とあれば日本は(艦船派遣などの軍事的貢献で)支援してくれるだろう」と答えている。

自衛隊のホルムズ海峡への派遣がありうるというアメリカ側、「現時点では何も決まっていない」と否定に躍起の日本。このズレが意味することとはなんなのか?前出の自民党関係者がささやく。

「自衛隊をホルムズ海峡に派遣するという約束が日米間で内々に交わされていると考えるのが自然。それを表に出したい米側、なるべく隠していたい日本側の思惑がズレとなって表れているのでしょう」

ジャーナリストの布施祐仁氏も言う。

「高市首相は首脳会談後の会見で『機微に触れる話ではあるが、艦船派遣は重要という話はあった』と発言している。会談は冒頭の30分間のみ公開で、その後に何が合意されたのかは非公開。

トランプ大統領や高市首相の口ぶりを考えれば、この非公開部分で日本側が『戦闘継続中は難しくても、停戦後ならいろいろなことをやれる』と、米側に回答した可能性は否定できません。

そのメニューとしては機雷掃海、護衛艦によるタンカーの護衛、哨戒機による監視などが考えられます」

現在、アメリカとイランの間でひそかに停戦交渉が進んでいるとされる。パキスタンが仲介役となり、早ければ3月中にもパキスタンの首都、イスラマバードで米イランの接触があるかもしれないと、外信が盛んに報じている。

もし停戦となれば、日本はホルムズ海峡への自衛隊派遣というトランプ追試に直面することになるのだろうか?



【対米投資の〝おかわり〟も】 そして日本が突きつけたもうひとつの対米NO。それはCIA(中央情報局)やFBI(連邦捜査局)など、全米18の情報機関を統括する米国家情報長官室が3月18日に公表した「2026年版世界の脅威に関する年次報告書」に関連することだ。

この報告書には高市政権を直撃するふたつの内容が含まれていた。

①中国指導部に27年までは台湾に侵攻する計画はなく、中台統一のための具体的なタイムラインも持っていない。

②台湾有事は存立危機事態になりうるとした高市発言は現職の日本の首相としては重大な方針転換となる。

日本がNOを突きつけたのはこの②の部分。年次報告書が公表された翌日にまたもや、木原長官が強い口調で「政府の立場は一貫しており、(重大な方針転換というアメリカ側の)指摘は当たらない」と噛みついたのだ。

「官房長官が反発するのは当然です。この年次報告書どおりなら、日本はアメリカにハシゴを外されてもおかしくない。中国の脅威を前提に、台湾有事は存立危機事態になりうると高市首相は発言し、与那国島などに中国を牽制するミサイル部隊の配備を計画するなど、防衛力強化を進めてきた。

ところが、この年次報告書はその前提を否定しかねない内容となっているんですから。日本として立つ瀬がありません」(外務省関係者)

その先に待つのは米中接近と日本の孤立だ。台湾侵攻リスクがないことを理由に、トランプ氏が習近平中国国家主席と米中で世界を仕切ろうと合意でもすれば、中国に敵対的態度を取ってきた日本はカヤの外に追いやられかねない。

実際、この年次報告書はレアアースの禁輸措置など、中国は日本への圧力をますます強めると予測している。なのに、アメリカからの助力は期待できそうにもない。トランプ大統領なら中国とのディールを優先し、平気で日本を見捨てることだろう。

外務省関係者が続ける。

「イラン攻撃で延期された米中首脳会談を含め、今年、トランプ大統領と習主席は4度も会見する予定があります。日本政府としてはその〝マラソン会談〟で、日本の孤立につながりかねない中国との軽はずみなディールだけはしないでと懇願するしかない。

ただ、トランプ氏が無償でそんな願いを聞いてくれるはずもない。日本への配慮の代償として、今回の日米首脳会談で差し出した11.5兆円の対米巨額投資に続き、さっそく次の資金投入の〝おかわり〟をリクエストされることになるのではと心配しています」

前出の布施氏が言う。

「結局、高市首相は木を見て森を見ずの外交しかできなかったのでは?アメリカ、ロシアという核保有国かつ国連常任理事国が他国を先制攻撃し、力による支配を振りかざす現状で、一番大切なことは法の支配に基づく国際秩序の復権です。

しかし高市首相は日米関係を悪化させないという一点のみ、つまり木の部分だけを重視し、アメリカの違法なイラン攻撃をいさめて法の支配の再確立を促すという大局、森全体を見る外交をできなかった。こうしたアメリカ一本やりの外交姿勢が本当に日本の安全保障につながるのか、はなはだ疑問です」

アメリカのむちゃ振りに、高市首相はどこまで耐えられるのか。ていうか、高市首相もアレだけど、マジでいいかげんにしろよ、トランプ!

写真/共同通信社

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