4月4日(土) 7:30
<インターナショナルシリーズ・ジャパン2日目◇3日◇カレドニアンGC(千葉県)◇7126ヤード・パー71>
昨年9月の「パナソニックオープン」でツアー初優勝を挙げた30歳の勝俣陵にとって、アジアンツアーとLIVゴルフによって開催されているビッグトーナメントは、今後へ向けた手応えを感じ取れる場所になりそうだ。
【写真】マッスルバックっぽさもある? 勝俣陵が投入した新アイアン
不安を感じながら、この春を迎えていた。「オフにやったことがニュージーランドでよくなくて…」。棄権した3月のツアー開幕戦「ISPS HANDA ジャパン-オーストラリア選手権」は体調の悪さに加え、ゴルフの状態も納得いくものではなかったという。その要因になったのが、オフに取り組んだスイング改造。「(左右の)体重移動が大きくて、ハンドファーストが強すぎたので、左右にずれないようにヘッドを動かすことを意識」。師事する三觜喜一コーチと、“師匠”の片山晋呉とともに、オフに取り組んだ。
しかしニュージーランドでは、「思っている球と実際に出る球が違う」という“誤差”にも悩まされた。とはいっても、スイング改造に失敗したわけではない。結果的には、効果があったからこその“誤差”だった。
解消に導いたのは、クラブの力。それまでアイアンはタイトリストのマッスルバック『620MB』を使用してきたが、これをキャビティの『T100』にチェンジした。「ずっとマッスルバックでした」という勝俣にとって、620MBはソールを削り、鉛を貼るなど自分モデルに仕上げたものだったが、ニュージーランド後に5~9番までキャビティへ全替え。そして、これが見事にハマる。
「スイングが変わったことで打点がずれてしまっていた。それがキャビティに替えたことで距離感もよくなって、イメージと球が合ってきました」。マッスルバックだとどうしてもクラブの下に当たってしまい、ボールが上がらないという現象が続いたのは、進化したが故の代償ともいえた。コーチ、そして片山の助言にも背中を押された変化が、その誤差を埋めたことになる。
この日は5バーディに加えボギーもなし。後半に奪ったバーディは11番が80センチ、13番が4メートル弱、15番と16番が2メートルと、すべて2打目をピンに絡めたパー4で奪ったもの。まさに効果てきめんで、順位もトータル6アンダーの13位タイまで浮上してきた。
「去年、優勝したので1年以内に2勝目を挙げたい。(年間)複数回勝てる選手になりたい」。この春の大胆チェンジは、そこに向けての挑戦ともいえる。2023年5月に結婚し、同年10月には第一子も誕生。さらにオフには披露宴も挙げた。「(費用が)お高くて、今季はマイナスから始まってる。稼がないと」と笑う。家族を守る大黒柱の意識が、大きなモチベーションでもある。今週は総額200万ドル(約3億2000万円)の高額賞金大会。そこで活躍を続け、大きなお土産を持ち帰りたい。(文・間宮輝憲)
