「天下の台所」と呼ばれる大阪。その食文化を支えているのが「千日前道具屋筋商店街」だ。Osaka Metro御堂筋線なんば駅から徒歩約5分、吉本興業の本拠地なんばグランド花月のすぐそばにある150メートルほどの商店街で、料理道具を取りそろえたお店が40軒以上並んでいる。今回は大阪ならではの活気あふれる料理道具の専門店街に潜入してみた。
【写真】赤い「道」の文字の看板を探そう!そこが商店街の入口だ
■一度は焼け野原になった商店街
道具屋筋商店街の歴史は古く、明治時代にさかのぼる。1882年、法善寺のある千日前から、四天王寺や今宮戎神社へ続く参道に古道具屋や雑貨店が集まったのがその発祥だ。ちなみに「千日前」という地名は、法善寺で千日念仏が唱えられていたことに由来している。
1945年、大阪大空襲で焼け野原になり、バラック街に変貌したが、生活が落ち着きを取り戻しはじめた1948年に、道具屋筋商店街も復活を遂げた。1970年には、大阪万博に合わせてアーケードが設置され、さらに1993年、現在のアーケードに建て替えられ、シンボルマークとも言える赤い文字の「道」の看板が掲げられるようになった。
■食品サンプルの雑貨が楽しいデザインポケット
それではなんばグランド花月がある北側の入口から、「道」の看板の下を通って道具屋筋商店街に足を踏み入れてみよう。道具屋筋では、料理道具だけでなく関連商品も取り扱われており、見ているだけでも楽しい。商店街に入ってすぐ左手にあるデザインポケットもそんなお店のひとつだ。食品サンプルを扱うお店で、飲食店のショーウィンドーに展示される業務用のサンプルだけでなく、エビフライやにぎり寿司の形をしたキーホルダーやマグネットなどの雑貨も販売している。
スタッフがお土産の一番人気として教えてくれたのは、「たこ焼き」シリーズの雑貨。大阪ならではのユニークさがおもしろく、思わず手に取ってしまう。また、食品サンプル制作体験も3歳から参加可能で、親子でも訪れたい魅力的なお店だ。
■客に寄り添うなにわの商店・ゑびすや金物店
続いて道具屋筋の中ほどにある創業80年以上のゑびすや金物店を見てみよう。鍋やフライパンなどの一般的な料理道具だけでなく、たこ焼きの鉄板、ポップコーンメーカーなど、ほかでは見られないような大型機器も所狭しと並んでいる。「客に寄り添う」を信念に、細かく商品を取りそろえており、それが人気を博している。まさに大阪の商人のお店という雰囲気だ。
■創業70年の人気包丁店・堺一文字光秀
次に紹介したいのが、日本橋でんでんタウン側の出口の近くにある堺一文字光秀。こちらは創業70年の包丁の名店だ。入口には大きな包丁のオブジェがあるが、これはなんと70年前から店の目印として使用されているそうだ。
大阪の堺市と言えば、600年の歴史を持つ三大刃物産地のひとつ。堺一文字光秀ではその堺の包丁の製造、販売、メンテナンスを手掛けている。入って左側から和包丁、その向かいに砥石のコーナー、真ん中には家庭用の三徳包丁、右側には洋包丁が並んでいる。材質、刃渡り、用途などに分けると約2000種類の包丁が購入可能だ。奥には包丁の名前入れスペースや研ぎスペースがあり、行き届いたサービスが提供されていることがわかる。また2階部分は、2024年に新しくオープンしたイベントスペース「一十一ICHITOI」となっており、包丁研ぎのデモンストレーションなどが行われている。
日本製の包丁は海外でも人気で、ここにもたくさんのインバウンド観光客が訪れている。ちょっとしたお土産から、専門家をうならせる一品まで、幅広く料理道具を手に取れる千日前道具屋筋商店街は、きっとどんな人でも楽しめるはずだ。
■施設情報
デザインポケット
住所:大阪府大阪市中央区難波千日前10−11
アクセス:【電車】Osaka Metro御堂筋線 なんば駅から徒歩約5分
駐車場:なし
営業時間:10時~18時 ※日によっては18時~19時30分の夜営業もあり。
定休日:なし
ゑびすや金物店
住所:大阪府大阪市中央区難波千日前8-20
アクセス:【電車】Osaka Metro御堂筋線 なんば駅から徒歩約7分
駐車場:なし
営業時間:9時30分~18時
定休日:なし
堺一文字光秀
住所:大阪府大阪市中央区難波千日前14-8
アクセス:【電車】Osaka Metro御堂筋線 なんば駅から徒歩約10分
駐車場:なし
営業時間:月~金9時30分~18時30分、土日祝10時30分~18時30分
定休日:なし
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
取材・文=レックス二宮大輔
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