乙武洋匡が考える「ネット配信者になりたい」という子どもの夢に、大人が示すべき“3つの条件”

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乙武洋匡が考える「ネット配信者になりたい」という子どもの夢に、大人が示すべき“3つの条件”

4月1日(水) 8:51

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学研教育総合研究所が公表した「小学生白書」(2025年11月調査実施)で、将来つきたい職業の1位が「ネット配信者」(ユーチューバー、インスタグラマーなど)だったことがわかった。対象は小学1~6年生の男子・女子と、その保護者1200組。特に男子からの人気が目立った。

作家の乙武洋匡氏は、小学生の「ネット配信者になりたい」という夢を、大人が「なれるわけがない」と切り捨てるべきではないと考える(以下、乙武氏による寄稿)。

小学生の夢1位が「ネット配信者」になった意味

例年話題になる小学生の「子どもの夢ランキング」。学研教育総合研究所が行った最新の調査によると、「小学生が将来つきたい職業」の1位は、ネット配信者。実に全体の1割近い回答者がこう答えたのだという。ユーチューバーのような今の大人たちが小学生だった頃にはなかった職業が1位に躍り出ると、多くの大人たちが眉をひそめたり、否定的な見解を述べたりする。同じ調査では、中高生になると1位が「会社員」、2位が「公務員」だったという。このデータを提示しながら「年齢が上がると現実的な選択肢に落ち着く」などと訳知り顔で語りだす人々もいるが、「プロ野球選手」や「サッカー選手」が小学生のつきたい職業1位だった頃にそんな論調で語っていた識者を、私は一人も思い出せない。

だからこそ、私は小学生がネット配信者になりたいという夢を、「なれるわけがない」とはなからくさすのではなく、「どうしたらなれるのか」という前向きな論調に立って3つのポイントを語ってみたい。

コミュ力・個性・AIスキルが武器になる

まず1つ目は、コミュニケーション能力を磨くこと。私自身もSNSで配信をすることがあるが、その場合、カメラの向こうに大勢の視聴者がいるつもりで、物理的にはスマホに向かってしゃべり続けることになる。コメントを拾いながら、さも視聴者と会話しているように話し続けるのは、なかなか高度なスキルだといえる。まずはリアルでのコミュ力を磨くところからのスタートだろう。

2つ目は、人とは違う生き方をすること。多くの人と同じ道を歩み、集団の中で埋没して生きる人の配信に、誰が魅力を感じるだろうか。ネット配信者として成功したいのであれば、人とは違う景色を見て、人とは違う経験を積む。同調圧力にのみ込まれない生き方にこだわっていく必要があるだろう。

3つ目はAIスキルの獲得だ。今すぐ配信者になるならいざ知らず、今の子どもたちが大人になる頃には生身の人間が配信しているとは限らない。AIが配信する内容を考えてくれる現在から、AI自身が自ら作成したアバターとなって受け答えをしてくれる時代も予想される。

配信者に憧れる子どもたちが実際にネット配信で生計を立てられる確率は高くない。しかし、「そんなバカなこと言ってないで宿題やりなさい」などというつまらない言葉を吐くくらいなら、せめて「配信者を目指すなら、この3つが大事みたいだよ」と伝えてみてはどうだろうか。コミュ力も、人と異なる生き方も、AIスキルも、将来どんな職業につくにせよ大きな武器となるはずだ。

<文/乙武洋匡>

【乙武洋匡】
1976年、東京都生まれ。大学在学中に執筆した『五体不満足』が600万部を超すベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍。その後、小学校教諭、東京都教育委員などを歴任。ニュース番組でMCを務めるなど、日本のダイバーシティ分野におけるオピニオンリーダーとして活動している

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